名を握る領主と名を持たぬ少女 〜最愛のもの〜

「名を握る領主と名を持たぬ少女〜歌姫と結婚式〜」の続編です。結婚式を終えて晴れて夫婦となったリンデンバウムの領主リューンの長期の不在に、不安な日々を過ごす名のない少女ムイ。その間にもリンデンバウムの歌姫ムイの噂は国中に流れ、ムイの歌を聞こうとリンデンバウム城へと大勢の人が押しかけてくる。そんな中、リューンが向かったのは、ムイの父親がいるというブァルトブルグ城のリアン宰相の元だった。リューンはそこで軟禁を余儀なくされムイの元へと戻れなくなる。その頃、リンデンバウム城には、ハイドがムイの父親を伴って、乗り込んできていた。
✳︎✳︎✳︎
ムイがもし。
自分の元を去ったとしたら。
（……俺は一体、どうやって生きていけばいいんだ）
気がふれるのだろうか、それとも……。
✳︎✳︎✳︎
引き続き、リューンとムイの揺るぎない愛を書きたいと思います。読んでいただけたら幸いです。