13話 ここに住めばい~じゃん
ファミリアが「中級悪魔」へと進化をしていたことが分かった牛侍たち。
しかしまだまだ考えなければいけないことがあるので、一度この問題は置いておくことにした。
次に話し合ったのが「これから私とファミリアがどう行動していくのか」という点だ。
ギラルード王国についたばかりの私たちは、この国の事を知らない。
もっと言うと、この世界のことを余りに知らなさすぎるのだ。
しかしこの問題は、ロッゾの一言で解決することとなる。
ロッゾ
「ここに住めばい~じゃん」
ロッゾは私たちをこの家で受け入れた後。
自分が持っている様々な基礎知識を寝る前の時間にでも教える、と言った。
牛侍
「・・・!いえいえ悪いです!!そんな至れり尽くせりなんて!!」
ロッゾとレナディアは、死にかけの私とファミリアを家に招き入れた命の恩人だ。
そんな命の恩人にこれ以上迷惑はかけたくない。
そう思って発言したのだが・・・
レナディア
「いいのよウシちゃん。それにこの話は私たちにもメリットがあるのよ。例えば・・・家事の手伝いをしてもらうとか!」
ファミリア
「私もお手伝いしてみたい!!」
レナディアの提案に、ファミリアがくいついた。
朝ごはん対決の影響を色濃く受けているようだ。
やる気満々なファミリアを見たレナディアは嬉しそうにほほ笑んだ。
牛侍
「そんな・・・でも本当にいいんですか!見ず知らずの私たちに、一体どうしてそこまで・・・」
食い下がる私に、ロッゾが理由を話してくれた。
ロッゾ
「実を言うとなウシちゃん、わしらには子どもが出来なかったんじゃ。いつも子どもが欲しいとレナディアは泣いたこともあってのぅ?」
ロッゾは話を続けた。
「じゃから昨日ドシャ降りの雨の中2人を見つけた時、まるで神様が子どもが出来なかった私たちに、家族を授けてくれた!そう思ってしまったんじゃ。それもあって、老体に鞭をうちなんとかウシちゃんをここまで運ぶことができたんじゃ。・・・いわゆるハイになっていたってことじゃな」
最後の一言はよくわからないが、ロッゾは続けた。
ロッゾ
「寝室で眠る2人の寝顔もまるで姉妹のようでのぉ。だからわしら2人の本音はの。わしらの家族になってはもらえないか?ということなんじゃよ」
「断ったっていつまでもここにいていいぞ~」と、ロッゾは話を締めくくった。
レナディアもそれに頷いてにこやかな笑みを浮かべている。
しかしいきなり家族になってと言われても、正直どうしていいか分からない。
私は記憶を失っていて、もしかしたら結婚しているかもしれないし、実は子どもがいるかもしれない。
そんな状況で「家族」になどなっていいものだろうか。
牛侍
「ファミリアはどう思う?ロッゾさんたちと、家族になりたい?」
答えが見つからない私は、ファミリアに意見を聞いてみることにした。
ファミリア
「お姉ちゃん、家族ってなあに?」
ファミリアは家族について知らないらしい。
家族の説明をファミリアにする必要があった。
家族・・・。
どう説明したらいいだろうか。
血のつながり?同じ家で暮らしている人?
どの言葉もピンとこなかった。
悩んだ末に私はファミリアに家族について、こう説明した。
牛侍
「えっとなんか・・・。めっちゃ仲良しな人たちの事だよ」
私には説明力が微塵もなかった。
記憶と共に消えてしまったのだろうか。
ファミリア
「ふ~ん!じゃあファミリアはロッゾの家族!それで、レナの家族!そして~お姉ちゃんの家族!」
レナディアはロッゾに抱き着き、レナディアに抱き着き、最後に私に抱き着いた。
たしかに私の説明ではファミリアはそう思うだろう。
いや・・・そうか。
ファミリアはもうとっくに、ロッゾとレナディアが大好きなんだ。
「妹」の嬉しそうにはしゃぐ姿を見て私は考えることをやめた。
牛侍
「ロッゾさん!レナさん!」
私の言葉に、ロッゾは目線を合わせレナディアはゆっくりと頷いた。
私はこの2人のことならば、信頼することが出来る。
それならば
牛侍
「姉妹ともども!よろしくお願いします!!」
私は、スモーク家の「姉」になることにした。




