3話
カムイとカインの家に泊まることにしたマーシュとサクマ。
二人の家は、村から少し離れたところにあった。
村は夜に門が閉まられてしまうらしい。
「はい、じゃがいもパスタです」
ご飯ももらうことにした。
じゃがいもパスタ…聞いたことのない料理名だ。
じゃがいもというお芋をパスタにしたものらしい。
味は…。
『めっちゃ上手い…』
「良かったです!色んなもの食べていると思うのでお口に合うか心配でした」
一般人のご飯は食べたことがない。
「このパスタ、姉さんが自分で作ったんだ。」
「?」
「モースパスタって知ってます?」
モースとは水分が多い芋のこと。
このパスタは王族でも食べられることがある。
モースパスタはマーシュ、サクマも食べたことがある。
「あ、あれか知ってる」
「そのパスタをじゃがいもでアレンジしたんですよ」
モースパスタよりこっちのほうが断然うまかった。
しばらくして、四人が食べ終わるとマーシュ、サクマの寝床を決めていた。
カムイは二階のベッドが2つある部屋を進めたがマーシュがそれは申し訳ないというので却下された。
結局、一階のソファーで寝ることになった。
四人は寝ることにした。
夜中3時頃。
「…寝れねぇ」
「わかる。僕も寝れない」
ギシギシ…。
なにかが動く音がする。
(なんだろう?)
バタン。
扉がしまる音がした。
「誰だ?」
「姉さんだよ」
階段の方からカインの声がした。
カインは降りてきた。
「カムイか?」
「うん、だから気にしないで」
いやいや、気にするなと言うと気になるよ…と思う。
「…そんなに気になるなら見に行く?」
コクりとすぐに頷いた。
そして、カインにつれられ少し歩いた。
さっきまでいた森の中へ入っていく。
カインが持ってきたランプで辺りを照らす。
すると、「はあああーーーー!!!!」と叫ぶカムイ。
剣を持ち魔物と戦うカムイの姿があった。
(魔物?なぜ?ここに?)
魔物はここにいるはずがない。
何故かと言うとここのさきは昨日まで二人が平和に暮らしていた王国があるのだ。
一度も魔物なんてものを見たことがなかった。
「あんたらまさか、自分達は魔物見てない=どこでも平和だとでもおもってるわけ?」
『はい?』
「…あんたらが剣を握らなくても平和だったのは姉さんがここから魔物を通さなかったからだよ。姉さんが夜中ここで一人戦ってるんだ…僕もやるって言ったんだけどね…姉さんったらあなたはこんな無駄なことしなくていいのって言われたんだ」
無駄なこと…多分こんなに努力しても何かもらえる訳じゃないし、しなくても誰にも言われないってことだ。
マーシュとサクマは唇を噛んだ。
自分達は平和に暮らしていたが、こんなところで一人頑張って自分達を守ってくれていた。
守ってくれていたことは嬉しかったが…。
情けなかった。
自分達が情けなかった。
「…何してるんですか?」
「あ、バレた」
「まったく、すみません。サクマさん、マーシュさん。カインが余計なことしてしまって」
「ありがとうございます」
「?」
「国を…みんなのことを守っていてくれて…おれら…自分達はあなたのお陰で平和に暮らしていけました」
深々とお礼を言う。
マーシュも頭を下げた。
カムイは驚いていたが、少したって笑顔で言った。
「私が好きでしていることですし、お礼を言われるほどしてませんよ」
ニコニコしている。
だが、わかる。
疲れていることに…。
「あ…」
『カムイ!(カムイさん!)(姉さん!)』
カムイは倒れてしまった。




