1話
ここは、イドラム王国。
皆が平和に暮らす街は賑やかだ。
この国の王は平和主義者で戦争に大反対をしている。
王は人柄も良く他の国からは厚い信頼を得ている。
その王には子供が三人いる。
長男 サクマ・インディア
次男 マーシュ・インディア
長女 メアリー・インディア
三人は仲が良く自慢の子供達だと王は言う。
しかし、幸せはいつまでも続かなかった。
敵軍が押し寄せてきた。
たまたま街にいたメアリーが村人を庇った。
そして、人質としてメアリーが捕らわれてしまった。
その報告を受けた王、王妃、王子達はメアリーを取り戻すことを決意した。
「なぁ、マーシュ」
「なに?兄さん」
「俺、メアリー助けに行く」
「ダメだよ。王族があそこに行けば…わかるだろう?」
この国は戦争をしない。
もし、してしまうと契約違反となる。
それにこの国は戦争をしたことがない。
伝統を守りたい。
「相手はあのユーストだろ?なにしでかすかわかったもんじゃない!早く助けないと!」
ユースト王国。
何をしてでも目的を達成させる。
人殺しなんか容易いものらしい。
とにかく危険な国なのだ。
「兄さん、落ち着いて」
「落ち着いていられるか!!俺は行く!」
サクマは部屋から出ていってしまった。
「兄さん…」
サクマは、自分の部屋に行き旅に出る準備をし始めた。
そして、支度が終わった。
「国も大切だが…やっぱり自分の家族が一番大切だ」
国は父にどうにかしてもらおう。そう考えていた。
バッグを持ち、王に会いに行く。
メアリーを助けに行くと言うのだ。
無断で行くのは心配をかける。
国にも迷惑をかけるのだ…言わないといけないだろう。
「父上、母上」
「…助けに行くのですね?」
王の隣に座っている王妃が言った。
「…はい。メアリーを…妹を、家族を助けに行きます」
その目はいつもと違い、真っ直ぐ王をみる。
「…わかった。サクマ、頼むぞ…だが条件がある」
「なんですか」
「マーシュも行きたいそうだ。連れていけ。それと必ず三人で帰ってこい。これは…父親としての願いだ…。」
後ろを見るとマーシュがいた。
マーシュも同じ気持ちだったのだ。
王は国王としての気持ちではなく、人の親。父親の気持ちで言った。
「わかりました。マーシュ、行こう」
「あっ!待ちなさい!」
席から立ち上がったのは母である王妃。
「この町に寄りなさい、この町には戦術師という者を育てているそうなの。あなた達だけだと心配だわ。この村でいいなと思った人と一緒にユーストに行きなさい…。」
そういうと、地図を取り出し赤く丸をつけた。
村の名は【チャルス】
ユーストに行く道通りだった。
「わかった!」
そうして、マーシュとサクマの妹メアリーを取り戻す冒険が始まった。
一方、ユーストでは…。
「離して!!」
「仕方ないだろ?ユーストにはお前の力が必要なんだ」
「…あの人達に…手を出さないで」
「わかってる。あいつらは多分お前を取り戻しにくるだろう」
「手を出したらただじゃ済まさないんだから!」
「メアリー、静かにしてろ」
世界一最悪な者誕生まであと三年




