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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
最終章 それぞれの未来
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-3-

「この指輪はお前を治療したミュータントの医者の父親が嵌めていた指輪だ。先日亡くなったそうだが彼の父親はかなり優秀な医者だった。この指輪を地球にいる医療隊員に嵌めさせお前の父親に使ったら、恐らくお前の父親は元の体に戻れるだろう」

「しかし俺の父は両足を切断しています!……まさか!?」


 黒斗は亮夜を治療した医者からもう使われなくなった指輪を受け取っていた。

 しかしこの指輪は単なる指輪ではないのだ。

 指輪を受け取った亮夜は黒斗の言葉に驚いた表情を見せるが、黒斗の確信を得た表情に、何か気づき始めた。


「そう、この指輪の持ち主の最大の能力はずば抜けた組織再生能力。高い能力が必要なので医療隊員が交代で治療を行う必要はあるが、数日で足が生えてくるだろう」

「本当に俺の父の足は元に戻るんですか?また歩けるようになるんですか?」

「ああ、若干リハビリは必要だが、走ることもできるだろう」

「黒斗さんありがとう、ありがとうございます!」


 亮夜はそう言うと、ボロボロと涙を流して泣き崩れた。

 自分が側にいながら、鈴の両親や父親を守れなかったことを後悔していたからだ。


「亮夜、良かったね」

「鈴……ううっ……」


 泣き崩れた亮夜の背中を隣にいた鈴がゆっくりと優しく撫でていた。

 そんな二人の様子を微笑ましく見つめながら、黒斗は光の目の前に立った。


「黒斗さん、これ、お返しします」


 光は自分の指に嵌めていた黒斗の指輪を指から抜くと、ニッと笑って黒斗に手渡した。


「本当にいいのか? この指輪があればお前はミュータントと同じくらいの能力を引き出せるんだぞ」

「俺、元の仇をとる為に討伐隊に入ったので未練とかないです! 普通の高校生に戻ります!」


 黒斗は光の潜在能力はミュータント並みに高いと感じていた。

 現に黒斗の指輪を使ったとはいえ、再覚醒までしてこの星の頂点だった王メビウスを倒したからだ。

 その光が普通の高校生に戻ると言ったことに驚くとともに光らしいと苦笑した。


「光、色々とありがとう。お前の明るさで皆が救われたことだろう。元くんの分も楽しんで生きてくれ」


 黒斗は光の顔をじっと見つめながら感謝の気持ちを述べたが、光はちょっと誤解していた。


「そんな今生の別れのようなことを言わないでください。俺、エトワル星にまた遊びに来ます。そうそう修学旅行とかで!……イテッ!?」

「光、珀さんが異次元ゲートを開けるのにすごい労力がかかるの知っているじゃない! 修学旅行なんて無理に決まっているでしょ!」


 光の言葉に隣にいた鈴が光の後頭部を叩きながら突っ込みを入れる。


「えっ? じゃあ個人旅行ならいいんですか? 黒斗さんマイレージOKですか?」

「クククッ、マイレージは要らないが珀にお前のことを伝えておこう」


 光の天然のような発現に、黒斗は思わず腹を抱えて笑いこんだ。

 ミュータントの兵士達は初めて見る黒斗の大笑いに驚いていた。


「あっそうだ、個人旅行なら、俺、エトワル星のこと分からないので、可愛い女の子のガイドをお願いします黒斗さん!」

「光、お前永遠にこの星にいたほうがいいんじゃないか?」


 相変わらずアホな発現をする光に、亮夜が詰めたく突っ込む。

 しかし光は気にせずに、今度は亮夜に話を振った。


「そんなっ! 亮夜さんも可愛いガイドがいいとか思いませんか!?」

「必要ない。俺がエトワル星に再び来る時は……鈴と新婚旅行のつもりだ」

「えっ? 私と亮夜が……」


 顔を赤くしながら答える亮夜の突然のプロポーズのような言葉に、鈴の顔も少し赤くなる。

 その場にいた全員が、口笛や拍手をして亮夜達をしばらく冷やかしていた。


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