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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
第13章 いざエトワル星へ
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-13-

「しまった!」


 光の左足首にメビウスの放った紐が絡みついた。

 メビウスが覚醒したことで、光は自分に向かってきた紐を見切ることが出来なくなっていた。


「うわあぁぁぁっ!」


 光はメビウスの放った紐によって、逆さ吊りのような形で宙に持ち上げられた。


「死ぬがよい!」


 メビウスはそう叫ぶと、自分の体を軸に回転を始めた。

 するとメビウスの右手から出ている紐のようなもので左足を縛られている光の体が、ハンマー投げのハンマーのように振り回された。


 そして光の体は振り回される勢いのまま、壁に激突した。

 「ガガガッ!」と激しい音をたて、壁の一部が光の体一つ分崩れた。

 鈴を助けた後に、黒斗達が聞いた破壊音と震動はこれだったのだ。


 光の上半身、胸より上は石で出来た壁の中に埋まっていた。

 光の無様な姿を見たメビウスはバインドの能力を解くと、壁に埋まっている光の体に近づいていく。


「呆気ないものよ」

 

 フッと鼻で笑いながら、壁に埋まっている光の体に触れようとした時、突然、目の前の壁がガララッと崩れた。

 そしてメビウスの目の前に何かが飛び込んできた!


「グファッ!」


 メビウスの下顎に強烈な衝撃が走り、体が後方に吹っ飛んでいった。

 床に転がったメビウスが顎を押さえながら目を向けると、そこには上半身に着ていた服がボロボロに破れ、額から血を流している光が右足を上げた片足立ちでメビウスを睨みつけていた。

 光の体は赤い光りに包まれていた。


 メビウスのバインドで拘束された光だが、壁にぶつけられる直前に覚醒していた。

 覚醒したことによって、身体能力が向上して壁の直撃から身を守ることが出来たのだ。


「死ぬのは俺じゃない、お前だ!」


 光はそう言うと、メビウスに自分の右手を向けると「ファイア」と唱えた。

 次の瞬間、光の右手の平から野球ボールほどの火の玉が次々とメビウス目掛けて飛び出した。

 メビウスは横に宙側転をしながら、火の玉を避けていった。


「人間のくせに覚醒するとは、生意気な!」


 メビウスは宙回転をしながらも、光に右手を向け的を絞ると「ウィンド」と唱える。

 するとメビウスの右手の平から竜巻のような渦を巻いた風が巻き起こった。

 その小規模な竜巻は室内にある椅子などの家具を巻き込みながら光に襲い掛かった。


「くそっ、負けるもんか!『グラビティ!』」


 光は室内を飛び回りながら自分に向かってくる竜巻に向かって重力能力の「グラビティ」を唱える。

 すると竜巻が消え、巻き込まれていた椅子は過重力でペシャリと潰され、床に転がった。

 

「ハァ、ハァ……今度こそ必ず倒す!」


 メビウスを睨みつけながら叫んだ光。

 しかしその時、光の体に異変が起こった。

 光の体に全く力が入らなくなり、その場に膝か崩れ落ちた。


「ど、どうしたんだ!? 足に力が入らない!」


 床に寝転がるように倒れた光を見たメビウスは、光の覚醒が解けたことに気づき、声を上げ高笑いした。


「フハハ! 無様な姿よ! やはりミュータントと人間とでは覚醒できる時間に差があるようだな!」


 そう言うとメビウスは倒れている光に近づくと、右手で光の髪を掴んで顔を持ち上げた。

体に力の入らない光は、メビウスのされるがままだった。


「うう……」

「今度こそ死ぬがいい!」


 メビウスは光の髪を掴んだまま、自分の右腕を高く上げると、立ち上がった光の体を壁にぶつけた。

 そして、地面に倒れようとする光の首に右手を掛けた。


「ぐ、ぐぐっ……」


 メビウスの右手が徐々に光の首を絞めていく。

 息の出来ない光は意識が遠くなっていった。

 

ご閲覧ありがとうございますm(__)m

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