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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
第13章 いざエトワル星へ
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-4-

「なんか、この中も静かですね」

「さっきのこともある油断するな」

「それにしても変ね。黒斗さんの話だと、結構住人がいるっていっていたのに、誰もいないような感じだわ」


 王宮の正面玄関の大きな扉を開けて、中に入った光達だが、自分達の歩く足音だけが響き渡っていた。

 

 鈴の推測通り、王宮のある都市に住んでいるミュータント達は、デファンスの指示で王宮の地下に避難していた。

 また、それ以外の街にすむミュータント達にも、デファンスがテレパシーを使って今までの事を全て話し、各自、近くの避難所へ向かってもらった。

 デファンスからの話を聞いた一般ミュータント達は困惑して動揺したが、地球人と争うことは好まないので、皆、家畜ウォームを連れて避難していった。

 新山班を襲ったのは、デファンスや黒斗と同じ、長老に仕えていた騎士の子孫だったのだ。


「ここが黒斗さんが書いた見取り図にあった『大広間』ね」

「スゲー、教科書に載ってた『べルサイユ宮殿』の中みたいっすね」


 石造りの壁には美しい彫刻が彫られていて、金銀の装飾が施されている。

 天井からはガラス玉でできたシャンデリアがいくつも吊り下げられていた。

 その室内の美しさに光が見とれていた時……。


 ガタンッと大きな音が室内の奥にあった大きなテーブルから聞こえたと同時に、そのテーブルの天板が卓袱台返のように突然ひっくり返った。

 そして、天板が光達のほうに向いたテーブルが、滑るように勢い良く光達に迫ってきた。


「光危ない!」

「うわぁああっ!」


 鈴は側にいた光の腕をつかんで、素早く真後ろにあった大広間の出入り口に後退する。

 次の瞬間、ドンッと大きな音を立ててテーブルが、扉の開いた大広間の出入り口と衝突した。

 結果的に、大広間の出入り口はテーブルで塞がれる形になってしまい、光を連れて後退した鈴は、光と一緒に大広間から追い出されてしまった。


「鈴、光、大丈夫――『これで終わりだ!』」


 鈴と光のいる出入り口に目を向けていた亮夜の頭上から、叫ぶような声が聞こえた。

 慌てて手にしていた剣を頭上に掲げると、黒い燕尾服を着た男性が両手で剣を持ち、切りかかってきた。

 ガキィィンと、剣がぶつかる激しい音がする。

 亮夜とデファンスは、互いの刀で相手の刀を受けとる鍔迫り合いの形で睨み合った。


「亮夜! 大丈夫!? 今助けに行くわ!」

「来るな! お前らは先に進め!」


 室内から聞こえた金属音に、鈴は心配する声を上げた。

 しかし亮夜はデファンスから一瞬も目を離さないまま、鈴に指示を出した。


「鈴さん、心配なのは分かりますが、亮夜さんを信じましょう!」

「亮夜! 絶対後から来てね!」


 光の言葉に鈴は拳を握り締めながらも、光と一緒に大広間を後にした。


「ググッ……!」

「フゥ……!」


 亮夜とデファンスは互いの剣がそれぞれの鼻の先に近づくくらいまで押し合う。

 このままだと埒が明かないと察した亮夜は、上半身の動きを固定したまま、右膝を上げてデファンスの左太腿を狙った。

 亮夜の動きを察知したデファンスは、素早く手首を捻りながら、自分の剣を亮夜の右側に押しやる。

 デファンスを蹴り上げようとしていた亮夜の体のバランスが一瞬崩れたのを確認しながら、デファンスは後方に跳ねた。

 しかし直ぐさま互いに体勢を立て直すと、数メートル離れながらも互いに視線を逸らさず、刀の剣先を相手に向けていた。

ご閲覧ありがとうございますm(__)m

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