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「光! 今よ!」
「分かりました!『サンダー!』」
ヤマタノオロチを攻撃していた鈴は、地面に着地すると、光の方に顔を向けて合図を出す。
鈴の合図を聞いた光は、ヤマタノオロチの頭に右手で照準を合わせると、『サンダー』を放った。
「シャアアッ!!!」
ヤマタノオロチの眉間の真ん中に、レーザー光のように、光の放ったサンダーが飛んでいく。
眉間に穴が開いたヤマタノオロチの体が、ゆっくりと傾いていく。
そして、頭が塵になると同時に、頭から下るように体も塵に変わっていく。
そして塵は、光達が嵌めている指輪に吸収されていった。
「亮夜、終わったよ!」
ヤマタノオロチを倒した後、鈴と光は、地面に倒れている亮夜の元へ駆けつけた。
「もうすぐ医療班が来るから……しっ……か……り……ね……」
「鈴さん!? どうしました? しっかりしてください!」
亮夜に話しかけていた鈴だが、急に力が抜けたかのように、地面に横たわってしまう。
光はその状況を理解できず、必死に鈴に声を掛けるが、鈴は亮夜の横で倒れたままだった。
そこへ甲冑の金属音を鳴らしながら、数体のソルジャーが姿を見せた。
光は、亮夜と鈴を庇う様に素早くソルジャーの前に立ちはだかる。
「亮夜さんも、鈴さんも、俺が守る!」
光はそう言うと、ソルジャーに自分の右手を向けた――。
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「私は高見の見物をさせてもらおう」
プランスはそう言うと、スレイプニルの背中から跳躍して、10m以上高さのある、木の上に移った。
「ヤツを踏み潰してやれ、スレイプニル!」
「望むところだ。……その馬の後は貴様だ」
プランスの言葉に、黒斗は木の上にいるプランスを睨み上げながら答えた。
「ヒヒーン!」
プランスが背中から降りて、体が軽くなったスレイプニルは、地面に降り立つと、前足を高く上げて、嘶いた。
「来い、化け物」
黒斗はスレイプニルに右手を伸ばすと指先を上に向け、小さく手招きをした。
手招きを見たスレイプニルは目を吊り上げると、「ブヒィヒィヒィーン!」と鳴きながら、黒斗に突進していった。
ドスン、ドスンという重い地響きを立てて、黒斗に近づくスレイプニル。
「かなり重そうだな」
地面に食い込むスレイプニルの蹄を見ながら、黒斗はポツリと呟く。
しかし、黒斗の数メートル手前まで来たとき、スレイプニルの動きが変わった。
大きな音を立てて、4本の後ろ足で地面を蹴ったスレイプニルは、空高く跳躍した。
そして、黒斗に向かって勢いよく落下していった。
「なっ!? 早い!」
スレイプニルの突然の変化に驚いた黒斗は、慌てて後ろに跳ねるように移動する。
次の瞬間、黒斗がいた場所に、スレイプニルの前足4本が着地するが、スレイプニルは着地した前足の一つを軸足にして、残り3本の前足だけで素早く跳躍をすると、黒斗に向かって行った。
「こんなに早く動けるとは!」
後方に移動した後、スレイプニルに向けて能力を放とうとした黒斗だが、スレイプニルの素早い攻撃で、狙いを定めることが出来ず、逃げるのが精一杯だった。
「ハハハッ! 逃げろ逃げろ」
スレイプニルの攻撃から逃げる黒斗を、プランスは木の上で笑いながら見ていた。




