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「上手くいくのか?……これ以上ウォームを人間に殺させるわけにはいかないのだ」
「私の配下のウォーム、『ケルベロス』『スレイプニル』『ヤマタノオロチ』の三体と、『ソルジャー』を地球に連れて行きます」
プランスの言葉に、メビウスの側に控えていたデファンスは、頭を下げながらプランスに静かに語りかける。
「恐れながら申し上げます。クリュエルをもってしても倒せなかった人間を、プランス様お一人で戦いに行かれるつもりですか?」
「私の能力が裏切り者より下だと言いたいのか?」
「そのような意味ではございません。ですが、次期王のプランス様の御身に何か有られては……」
デファンスの言葉に、プランスは声を荒げながら問い詰めると、デファンスは深く頭を下げ、恐縮した声で答えた。
「ここで指を銜えて見ているだけなら、王位後継者としての名が廃るだろう」
「おお……よくぞ覚悟してくれた、我が息子よ! 必ず死のあの裏切り者に制裁を加えてこい!」
「父上の望むままに……」
プランスが自信に溢れた声を出すと、それを聞いていたメビウスは先ほどの落ち込んだ様子から一転して、顔を上げると、プランスに笑顔を見せた。
プランスはメビウスの笑顔を見ると、笑顔を浮かべながらメビウスに頭を深く下げ、大広間から立ち去った。
――数日後。
プランスは自分とウォームと地球に送るために、城の庭園広場に足を踏み入れた。
そこには、体は一つだが頭が三つある、巨大な犬のようなウォーム「ケルベロス」
脚が八本ある、赤兎馬のような緋色の毛並みをしたウォーム「スレイプニル」
八つの頭と八本の尾を持つ、体長が10mを超える蛇のようなウォーム「ヤマタノオロチ」
西洋甲冑に身を包み、西洋剣と西洋盾を持った、身長2mの人型のウォーム「ソルジャー」が、デファンスの背後で整列をしていた。
「ケルベロス」「スレイプニル」「ヤマタノオロチ」は一体ずつだが、「ソルジャー」は二百体。
これだけの数のウォームを連れてプランスは地球に向かうつもりだ。
プランスは広場の中央に立つと、右手をゆっくりと上げ、手の平を上空に広げると、「アペリオ!」と叫んだ。
すると、上空にあった雲がゆっくりと動き出し、一箇所に集まると、台風の目のような渦巻状になっていき、渦巻状の中心に、地球に行くことのできる異次元ゲートである、黒い空間がぽっかりと空いていく。
いつもならこの大きさの空間があれば、余裕でウォームを送り出せるのだが、今回はウォームの数が多いのと、この異次元ゲートを作り出しているプランス本人が地球に向かうので、さらに大きく強固な空間を作らなければならない。
何故なら、プランスが異次元ゲートを通りながら、この空間を維持するのは初めてのことだからだ。
デファンスが見守る中、額にうっすらと汗をかいたプランスが宙に上げた右手から黒い空間に向かって能力を放っていく。
やがていつもより倍以上の大きさの異次元ゲートが完成した。
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