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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
第11章 プランスの襲撃
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「クリュエルめ! 人間の、しかも子供に簡単にやられるとは!」

「メビウス様、気をお静めください」

「あのような無様な死に方をしおって! 恥さらしもいい所だ! 重大な任務を命じた我が阿呆だったわ!」


 大広間の天井には、光の放ったサンダーによって体を貫かれたクリュエルの映像が流れていた。

 黒斗や珀と相打ちになるならともかく、本来力の無い人間の少年にクリュエルが倒されたことが、メビウスの王としてのプライドを傷つけていた。


「あのような失態を犯すとは油断していたとしか……。メビウス様の責任ではありません。しかし、あの少年の力は侮れないと思います」


 クリュエルの地球での戦いを見ていたメビウスは、クリュエルが倒れたのを知ると、怒りで体と声を震わせた。

 側にいたデファンスはメビウスを慰めながらも、光の能力に何かを感じていた。


 本来赤い石は、ミュータント達は上手く使いことができるが、人間は赤い石を扱いことができない。

 地球に逃げた黒斗と珀が人間用に赤い石を改良したところで、赤い石の能力の全てを人間が使いこなすことはできないはず。

 しかし光は、ミュータント達と同じレベルで赤い石を使いこなしてクリュエルを倒したのだった。


 デファンスは、黒斗と共にクリュエルを倒した光や亮夜の姿を頭に叩き込んだ。

 

「それよりメビウス様、この星の民が城の動向を不審がっております」

「……あの者達は我の計画を知らないからな……」


 デファンスの言葉に、メビウスは落ち着いた声で話す。

 人間より高い能力を持つミュータント達は、本来穏やかな性格で争うことを好まない。

 エトワル星に移ったミュータント達のほとんどは、人間復讐することより、ここでウォームと共存しながらも、平和に暮らすことを望んでいる。


 しかし、ミュータント全員を星に送った長老の直系の子孫と、長老の従者達は、英雄とも言えるその長老が人間達によって無残な殺され方をされ、エトワル星の地を踏むことができなかったことを忘れられずにいた。

 ところが、その募る恨みを思わぬ形で晴らすことができるようになった。


 それは、メビウスとその后との間にできた子供、プランスが長老以来の異次元ゲートを開く能力を有していたからだ。

 今まで異次元に関する能力を発現したミュータントは誰一人も居らず、プランスのこの能力により、メビウス達、長老子孫による人間への復讐が始まった。


 だが、長老の子孫以外の平和を愛する民の反発を考えたメビウス達は、この地球襲撃を民に知らせていなかった。

 しかし最近のウォームの減少や城から空に向かう怪しい空気の流れに、一部の民が不安を覚えたようだ。


 本来なら、もうすでに多くの人間を消滅させている予定だったが、黒斗と珀によって、それを阻まれてしまった。

 そして黒斗達を倒す為に向かわせたクリュエルもあっさりと人間に殺されてしまい、メビウスは落ち込んでいた。


「これからどうすれば良いのか? デファンス……」

「メビウス様……」


 弱弱しい声だしたメビウスにクリュエルが声を掛けようとした時、大広間の扉が開いて、緋色のマントに身を包んだプランスがゆっくりと入ってきた。


「父上、私が地球に参ります」


 メビウスの目の前まで近づいたプランスはそう言うと、片膝を床について、深く頭を下げた。

 プランスの言葉に、メビウスとデファンスは驚いた顔をした。

ご閲覧ありがとうございますm(__)m

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