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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
第8章 黒斗と珀の真実
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 争うことを嫌うミュータント達は、安住地を求めて各地を放浪した。

 しかし行く先々で人間の迫害にあい、だんだんと人間に追い詰められていく。 


 そんなある日、ミュータントを纏めていた長老は、ある決断を下す。

 それは地球の外、宇宙に自分たちの居場所を求めたのだ。

 長老は彼にしかできない特異な能力を使って次元に穴を開け、地球と同じような星にミュータント達を移住させた。


 移住したミュータントはその星を『エトワル』と名付けた。

 しかし、そのエトワル星に住んでいたのが、今地球を襲っているウォームだった……。


「……俺達の先祖はルビーの指輪の力で、凶暴な先住生物のウォームを飼い慣らすことができた。そしてエトワル星の統治を、ミュータント全員を星に送った長老の直系の子孫を王にした。現在の王はメビウスと言う……」


 黒斗は自分の右中指に嵌められているルビーの指輪を眺めながら話を続ける。


「俺達、そしてクリュエルは、長老に仕えていた騎士の家系で、エトワル星に居た時、人間は悪だという教育を城でずっと受けてきた。人間は地球で生きている価値など無いと。だから何千年ぶりに地球とエトワル星を結ぶ『異次元ゲート』が開けられた時、俺達は人間を滅ぼすチャンスが出来たと思った。そして、俺と珀は自ら志願して地球に偵察に向かったんだ」

「異次元ゲートが開いてすぐに地球に向かったの?」


 黒斗の話を聞いていた鈴は、右手を軽く上げて、質問をする。

 鈴の質問に、黒斗は真剣な表情を向けて答えた。


「正確にいうと、異次元ゲートは俺達が知るより早く開いていたそうだ。そこから見える地球の様子から、メビウスは異次元ゲートの出口が日本という国だと分かったらしい。そこで、偵察に行く俺達が日本で不審者に間違われないように名前を「白金黒斗(しろがねくろと)」と「白金珀(しろがねはく)」という名前の偽造パスポートを用意したんだ」

「それで、『クレール』が『黒斗』に変わったのか? 随分手の込んだことをしたな?」

「日本は治安が良い分、不審者への対応が厳しい。俺達が怪しまれたり、捕まったりしたら計画が台無しになる。メビウスの能力なら偽造パスポートくらい簡単に作れるからな」


 遊園地でのクリュエルと黒斗の会話を思い出した亮夜が黒斗に質問をすると、黒斗は亮夜に顔を向けて静かに頷きながら答えた。


 光は黒斗の話をすぐには信じられない気持ちで聞いていたが、亮夜と鈴は今までの討伐隊での経験から、黒斗の話を受け入れることができた。


「俺達はずっと自分達を追いやった人間に復讐する機会を待っていたんだ。しかし……俺と珀は地球を、人々や歴史を色々と調べていくうちにエトワル星で教えられていたことに疑問を持ったんだ。……確かに人間は俺達だけではなく、肌の色の違うもの、宗教の違うものを迫害していた。だが、その度に平和的解決も行ってきた」


 地球に偵察に来た黒斗と珀は人間に敵意を抱いていたが、エトワル星に住む人々と同じような笑顔を浮かべ生活している人間を見るうちに、人間への悪意が消え、自分達が学んでいたことに自信が無くなってきた。


ご閲覧ありがとうございますm(__)m

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