-2-
「へぇ、意外と涼しいんですね」
保管庫の中はクーラーが効いた涼しい空間で、図書館のようにたくさんの棚が並列に並べられている。
その棚には様々な医療品が分類され置かれていた。
そして保管庫の置くにはパソコンのタッチパネルのような機械が数台並んで置かれていた。
すると鈴が1台のタッチパネルに近づき、自分のICカードを翳したあと、画面に触れて操作を始める。
「鈴さん、何をしているんですか?」
鈴の後に着いてきた光が、鈴の背後から質問をすると、鈴は画面を見ながら答えた。
「消毒薬や痛み止めなどの医薬品はこのパネルを操作して注文をするの。すると、隣の薬局から医薬品を出してくれるのよ」
「じゃあ医薬品は薬局に取りにいくんですか?」
「ううん、薬剤師さんが保管庫まで届けてくれるのよ。光、私が医薬品の手続きをしている間に、この『医療品リスト』にある医薬品を台車に乗せていってくれる?」
「分かりました」
光はそう言うと棚を探し、リストを見ながら、ガーゼや包帯といった医療品を台車の上に乗せていく。
光が医療品を全て台車に乗せた頃、白衣を来た中年の男性が保管庫に訪れた。
白衣の男性はこの病院の薬剤師で、鈴の頼んだ医薬品を持って来たのだ。
こうして必要な医療品を手に入れた鈴と光は、トラックに戻ると荷台に行き、所定の場所に医療品を収めていった。
補充が終わった2人はトラックに乗り、鈴の運転で、再び本部の正面玄関に戻っていった。
「私は車両庫に車を戻すから、光はそのまま自分の部屋に戻っていいわよ」
「分かりました。お疲れ様でした」
鈴を車に残したまま光は車から降りると、玄関から中に入り、いつもの水色のエレベータに乗って、自分の部屋に戻っていった。
報告が長引いているのか、部屋には亮夜の姿は無かった。
「疲れたぁ~。亮夜さんまだ戻ってきてないようだし、お風呂にでも入りにいこうかな」
光はそう呟くと、着替えと入浴道具を持って、地下1階にある大浴場に向かった。
「さっ、風呂、風呂~」
大浴場の男性風呂に着いた光は脱衣所で服を脱ぐと、持ってきたタオルで体の一部を隠しながら、浴場の扉を開けた。
500㎡、約150坪もある大浴場には、中央に御影石で出来た大浴槽。
向かって右側には、50人近くが使える洗い場。
左側にはヒノキ風呂、ジャグジー風呂、打たせ湯などが並び、奥にはサウナルームが設置されていた。
この浴場のお湯は天然温泉で、泉質はナトリウムやカルシウムを含む塩化物泉。
お風呂から上がった後も湯冷めをしにくいのが特徴だ。
ご閲覧ありがとうございましたm(__)m




