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~83話~特訓の終了と飲みすぎの代償

「エイト様!これはどうやって食べるのですか!?」

目を輝かしたカイル達が目の前でポコポコと音を立てるチーズが入った鍋を見つめている

「串に刺している食材をだな、こうやってチーズにくぐらせて食べるんだ!」

「熱っ!うまっ!」

「おいおい、料理は逃げないからゆっくり食べな?」

「「「「「はい!」」」」」



「不覚ですわ・・・」

「ソフィアの不意打ちに合わせられましたね・・・」

「まぁソフィア達は御褒美無しなんだし、いいんじゃないの?」

「初日から攻撃を当てられた自分に腹が立っているのですわ!」

「奥様の足を引っ張って不甲斐無い自分に腹が立ちます。」

「明日からもっときつくなるかもな?」

ソフィアが2人の死角から一発に見える角度で魔法を連発して、2人がなんとか防いで体勢を崩した所にカイル達がオリーブの腕を斬りつけたらしい。

「ソフィア?カイル達の作戦勝ちだ!そんな目で見てやるな!」

「はい・・・」

ソフィア達がわいわいとチーズフォンデュを食べるカイル達を鬼の形相で睨んでいた。


「ダーリン?明日の御褒美は何にしますの?」

「俺達にお任せか、指定してもらおうか?」

「チーズフォンデュを食べたい者もいそうですしね。」

「明日からは御褒美はありませんので、決める必要などありません。」

「じゃあ御褒美者が出たら俺達はみんなと同じ料理で御褒美者がいなければ俺達が御褒美食べるか!」

叡斗の発言にメイサとオリーブが顔を見合わせ

「死なない程度に一人一人確実に潰しますわよ?」

「奥様、心得ております。」

「目が恐いよ!」



それから5日間、本気になったメイサとオリーブに一進一退の特訓を繰り広げ、最終日に叡斗との特訓の日が来る。

「さて!俺も本気行くぞ!」

簡単に御褒美者を出したら、メイサとオリーブに怒られるので、気合を入れる叡斗。

「エイト様!」

「どうした?」

「本日の御褒美は何でしょう?」

「今日は誰か1人でも俺に当てられれば全員で宴会だ!」

「まだ昼前ですが?」

「この特訓で当てれれば昼からの特訓は無し!酒も料理も食べ放題で寝るまで飲み明かすぞ!」

「失敗したら・・・どうなりますか?」

「昼も夕方も駄目なら、最後の仕上げに明日一日、俺達3人がかりで地獄の特訓。」

「みんな!気合を入れるぞ!」

カイルの掛け声で全員の顔が変わり、始まりの合図を待つ


「それでは始めてください。」

オリーブが淡淡と号令をして特訓が始まる。

「全開だぁ!」

叡斗が無詠唱・同時発動で魔法を四方八方へと放ちながら、『縮地』で次々とメンバーを木刀で斬り伏せて行く。


「ワンマンアーミーかよ!」

「全くだ!一瞬で戦場だよ!」

「無駄口叩くな!来るぞ!」

「カイルの言う通りだ!」

叡斗が前衛3人を木刀で切り上げてから地面に叩きつける。


「1人であんな火力の魔法を同時に放ち続けるってなんなの!?」

「私達の魔法じゃ打ち込んでも押し負けちゃう!」

「弱音吐く暇があったら策を考えるわよ!」

「カイルもだがソフィアもリーダーとして申し分ないな!」

「へ?」

突然目の前に現れて褒めながら木刀で斬りつけてくる叡斗に面食らったソフィアが10m先へと吹っ飛ばされ転がって行く。


「カートもスピード頼みばかりじゃ、攻撃が通じない魔物だったら詰むぞ?」

「ぐあぁ!」

「ルークは力任せに振り回しすぎだ!避けられたら的でしかないぞ!」

「ぶはっ!」

「カイル!夕方の特訓では対策を考えろ!これは特訓だ!」

「はぶっ!」

「ソフィアも対策を考えとけ!」

「きゃあぁぁぁぁ!」

余裕の叡斗がそれぞれのリーダーにアドバイスをしながら順番に叩きのめして行く。



「そこまでですわ!」

「圧勝だ!」

「アドバイスを交えつつ見事な腕前でしたわ!」

「夕方はどういう対策を考えてくるかな?」

「特訓のルールをどう使うか楽しみですわね!」

「そのために、ワンパターンな攻撃しかしてないしな?」

「では昼御飯にしましょうか?」

「そうだな!」

食堂で昼食を食べるがみんなが食堂に戻ってこない。

「誰も昼食食べにこないな?」

「作戦会議をしているようです。」

「夕方が楽しみだな?」

「オリーブなら、昼のダーリンと如何に戦いますか?」

「私でしたら、特訓の場所は決まっているので、罠を設置します。」

「なるほどな!メイサならどうする?」

「私なら特訓が始まる前に上級魔法を準備して開始と同時に範囲魔法をぶっ放して一発当てますわ。」

「なるほど・・・一発は一発だな!」

「さっ!オリーブ?宴会の準備を始めますわよ?」

「かしこまりました。」

「夕方も俺は完勝するかもしれないぞ?」

「ふん!ダーリンの事は分かっていますわ!」

「最後は花を持たせられるのですよね?」

「作戦にはまってやるつもりだけど杜撰だったら正面から返り討ちにするよ?」

「ならばあの子達を信じましょう。」

「奥様、何から作りましょうか?」

メイサとオリーブが部屋を出て行く。


「さて!」

叡斗が自室に戻り、最後のプレゼントを作り夕方を待つ。

「ダーリン?特訓の時間ですわよ!」

「間に合った!」

「そのアクセサリーは?」

「<結界腕輪>!」

「オリーブと同じ物ですわね?人数分ありますの?」

「この1週間御褒美を作ってただけじゃないんだぞ?」

「ダーリンは優しいですわね・・・行きますわよ?」

「わかった!」

叡斗が牧場予定地に行くと真剣な面持ちのカイル達が陣形を組んで待っていた。


「お待たせ!対策は考えたのか?」

「もちろんです!」

「ではどこからでもかかって来い!」

叡斗が木刀を正眼に構えて、オリーブの号令を待つ

「では始めてください。」

オリーブの号令と共に叡斗が昼と同じように、魔法を四方八方へ放ちながら『縮地』で飛ぶ。


「今だ!」

カイルの号令で魔法が発動され、叡斗の目の前に岩の壁が現れる。

「ヤベッ!」

叡斗が『縮地』の勢いのままに岩壁にぶつかり、岩壁が地面に吸い込まれ消えると全員が一斉に襲い掛かってくる。

「見事だ!だがまだこれじゃ負けてあげれないな?」

叡斗が襲い掛かってくる剣を弾き、再び『縮地』で飛ぶ、が遠くから見ているソフィアが指示を出して、進行方向に岩壁を作り出して叡斗がぶつかり、すぐに岩壁が消えるとタイミング良く矢や魔法が叡斗に向かって来る。

「まだまだぁ!」

矢を木刀で切り払い魔法を『魔力吸収』して、すぐに『縮地』でソフィアへ飛ぶと

「今よ!」

「あ?」

突然足元に穴が出現して叡斗が穴に落ちる。


「まだ行ける!」

すぐに壁面に木刀を突き立てて穴から出ようとするが、隙間無くファイアーボールやウォーターボールと矢が上から降ってくる。

「俺の負けだ!見事だ!」

叡斗が魔法を喰らいながら穴から飛び出して言う。



「エイト様?服に汚れ1つありませんが、我々の勝ちなのですか?」

「ソフィア?魔法喰らったろ?お前らの勝ちだよ?」

「腑に落ちませんが、勝ちは勝ちですね?」

「勝ちって言ってるだろ!宴会するぞ!」

喜ぶみんなと屋敷に戻り、2人が宴会の準備をしてくれており、すぐに宴会が始まる。

「エイト様弓も使えるんですか!?」

「ハッハッハッ!全部真ん中だ!負けたんだから一気だ!」

珍しく酔って上機嫌の叡斗が弓で的当て勝負をして、圧勝する。


「エイト様!腕相撲しましょう!」

「いいぞ!5人がかりでかかって来い!」

「エイト様に勝つぞ!」

「「「「おぉ!」」」」

叡斗が5人をまとめてひっくり返す

「どんだけの力なんだよ、この人!」

「ハッハッハッ!負けた人間は一気で飲め!」




「あんなに浮かれたダーリンは始めてかもしれませんわね?」

「やはり我々女との旅は鬱憤が溜まるのでしょうか?」

「それに見事に作戦にはまって負けて嬉しいのかもしれませんわね?」

「負けて喜ぶのですか?」

「なんだかんだ目をかけてましたからね・・・」

「明日はカピタールへ出発ですので、我々はお風呂へ入りましょうか。」

「そうね、私達は部屋へ戻っていましょう。」

メイサとオリーブが静かに食堂を出て行く。


「メイサァ帰ったよぉ!」

「ダーリンよく飲んでらっしゃるのね?」

「メイサ今日も可愛いね!」

叡斗がメイサと唇を重ねる

「まぁ!ダーリン積極的ですのね?」

「今日は気分がいいからねぇ?」

「それはよかったですわ?では!」

メイサが叡斗の魔素を吸い取って意識が飛んで行く。




「おはよう、メイサ。」

「お、おはようございます。」

「どうしたの?」

「昨夜の事を覚えてませんの?」

「何が?」

「初夜を完遂しましたのよ?」

「魔素を吸い取られてから記憶がありません。」

「すごかったですわ。」

「なぜ俺が覚えてない時に!」

メイサが顔を赤らめ、叡斗が悔し涙を流しながらベッドにうずくまる。

「で、では!朝食を食べてカピタールへ向かいましょう!」

「そ・・・そうだね。」

いつもよりもメイサに密着されながら食堂へと向かう。



「オリーブ?なんでケーキがあるんだ?」

みんなの目の前には配膳された朝食と共にcongratulationと書かれたクッキーが乗ったケーキが置いてある。

「お祝いの時に食べる物と御主人様が仰っていたので。」

「なんの祝いだ?」

「初夜のお祝いです。」

「ナンデバレテルノ?」

「あれだけの声と音を立てられれば嫌でも聞こえてしまいます。」

「ミンナモキエタノカナ?」

男性陣はニヨニヨとこちらを見て、女性陣は顔を赤らめて顔を背ける

「あまりにも突然だったので、結界を張る余裕がありませんでしたわ。」

「なぜ記憶が無いんだ・・・」

「次は是非しらふでお願い致しますわね?」

「ハイ・・・」

朝食を済ませて、カイル達に<結界腕輪>を渡し、カピタールの近くへ全員で転移する。



「冒険者登録したら夕方まで自由行動だ!」

「各自必要なものを揃えるなり自由になさい?」

「ではこちらをどうぞ。」

転移に驚くカイル達を無視して、オリーブが皮袋を一人一人に渡して行く。

「卒業祝いだ!金貨10枚大事に使うんだぞ?」

「では登録に行きますわよ?」

「門の手続きを終わらせておきます。」

オリーブのおかげですんなりと門を通りギルドに着く。


「お?修理終わってるね?」

朝一の依頼の取り合いが行われる時間帯を避けたおかげで、静かなギルド内の天井を見るとオリーブが開けた穴が跡形もなく修理されていた。

「綺麗になってますわね。」

「御主人様、奥様、行きましょう。」

「こんにちは!」

「はい!何のごよ・・・ひぃぃぃぃ!ギルドマスター!ギルドマスター!」

受付嬢がメイサとオリーブの顔を見てどこかへ走って行く。

「トラウマになっちゃってるね・・・」

「心の弱い子ですわね・・・」

「危害を加えたつもりはありませんが。」

「エイト様?何があったのですか?」

「ん?まぁちょっとね?」

ソフィアが尋ねてくるので、あいまいに叡斗が答える。


「これはこれは!本日はどういった御用向きでしょうか?」

脂汗を流して手もみをしながらガームがやってきた

「どうも!こいつ達の冒険者登録をお願いしに来たのですが?」

「この方々は?」

「俺達の弟子だ。」

「お強いのですか?」

「まぁまぁ強いぞ?」

「ならばDランクスタート・・・でよろしいでしょうか?」

「Dですって・・・?」

「Dと言いましたね。」

「ひぃ!Dからのスタートが限界なのです!」

メイサとオリーブが言うと、ガームが怯えながら答える。

「あなた達GではなくDだそうですわよ!」

「よかったですね。」

「そう言うことでしたか・・・ではすぐに手続きを進めます!」

カイル達の手続きをギルマス自ら行って、滞りなく冒険者登録が終わる。


「ギルマスさん?」

「はいなんでしょうか!?」

「この子達が我々の弟子だからと言って、我々と同じ扱いをされた時は・・・わかってますわね?」

「はい!彼らはウラジール国の冒険者でありますから!」

「ではその言葉、信じておきますわ。」

「じゃあみんな?自由行動だ!夕暮れに南門だぞ!」

「今回は逃げる前提ではありません!逃げたら地の果てまで追いますからね?」

カイル達が一斉に否定をしてギルドを出て街へと消えて行く。



「ではダーリン?旅に備えて買出しをしましょう!」

「奥様、香辛料の在庫が少なくなっています。」

「はい!すぐに市場に行きましょう!」

「お肉屋さんでサーペントの追加もお願いしたいですわね・・・」

「精肉店は市場へ行く途中にあったと記憶してます。」

「お肉屋さんまでは見てませんでしたわ、案内してくれるかしら?」

「もちろんです。」

オリーブの案内で肉屋にサーペント2頭とファットバイソン5頭の解体を依頼して、いつも通りに市場で大量の買出しをして行く。


「エイト様そんなに買われてるんですか?」

「カイルも食料の買出しか?」

「はい!俺達は明日から出発しようかと!」

「他のパーティは?」

「ソフィアとカートは組んでしばらく村の周辺の魔物退治をするようです!」

「ルーク達は旅に出るのか?」

「はい!首都を中心にパーティを探すそうですよ?」

「そうか!頑張るんだぞ?」

「まずはSランクを目指してクランを立ち上げます!」

カイル達が決意を胸に市場で保存食を中心に買物をしながら、人ごみへと消えていった。



「ダーリン?こちらの商品を受け取ってくださる?」

「はいはーい!」

カイルと別れてすぐにメイサに呼ばれて走り出す

「メイサ?これは何?」

昼食を食べながら叡斗がメイサが買った怪しいどろどろした液体を見やる

「エールの酵母ですわ。」

「作るの?」

「試しにおビールを作ってみようかと。」

「やった!」

「ダーリンの言っていた、麦芽とホップと言う物が何かやっとわかりそうなので。」

「俺はなんとなくビールの缶に書いてあったと思う言葉を言っただけだよ?」

「ですが、私では知り得ない重要なキーワードでしたわ。」

「楽しみだ・・・」

「で?これは?」

叡斗が蜥蜴の干物らしきものを取り出す。

「ダーリンに精をつけて頂こうかと・・・」

「顔を赤らめるのはいいが、記憶が無いから次は出来んぞ・・・」

「どっちみち時間の問題という事ですわ!」

「奥様、初夜を完遂されたのですから妾の私にも。」

「お前をいつ妾にしたんだ!」

「オリーブ?焦らず待ちなさい。」

「かしこまりました。」

「どれだけ待っても手は出さないから!」

「ダーリン?多くの女を囲うのは男のステータスと聞きましたわ!」

「その通りです奥様。」

「オリーブ?メイサに偏った情報を吹き込むな!」

叡斗が頭を抱えて、昼食を終えメイサとオリーブに買物で振り回されて夕暮れになったので、肉屋へ寄って南門へ向かう。



「あれ?ソフィアのパーティがまだか?」

「今日は化粧品などをショッピングと浮かれてましたからね・・・」

「ソフィアが逃げる事はないと思いますが。」

ソフィア達を待つが日が暮れても帰ってこない。

「簡易通信機持ってるよな?」

「パーティリーダーに渡しているはずですわよ?」

「探しに行って見ますか?」

「ふむ・・・みんなで街に繰り出してみるか?」

「そうですわね。」

「カイル、マジシャンズの捜索に行きますので、ここに残る人間と付いて来る人間を選んでください。」

「はい!」

すぐにカイルが人選をして、夜の街へ出発する。

初評価を頂きました!

語彙力の足らない小説ですが、読んで下さっている皆様本当にありがとうございます!

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