第二十話 第1回ビスマルク杯
【ラルク視点】
ルイーゼ王女がいきなり金貨一枚で馬を落札するとは思わなかったが、ルイーゼ王女のお陰というべきか、その後は誰もが魔物であることを忘れてセリに参加してくれた。
そのお陰もあって今回16頭の馬の魔獣のオーナーは無事に決まった。
これで、第1回ビスマルク杯を開くことができる。
16頭立て、距離は2500m、ここからレースの幅を増やすとしても初めてのレースだ。
「お集まりの皆様、只今より第1回ビスマルク杯を始めます。先程のセリで馬を手に入れられなかった皆様もどの馬が勝つか小銅貨1枚から賭けることができますので、御参加ください。そうそう、馬主オーナーの皆さんは、自分の馬に賭けてくださいね」
【フランク王視点】
成程、馬主オーナーの俺たちは単勝馬券のみしか買えないわけか。
その他には複勝があるのか。
まぁ、シンプルで分かりやすくて良いな。
俺は勿論、セリで落とした牝馬フランクウィーズリーに金貨一枚賭けだ。
名前は、セリの後に俺が名前を付けた。
ラーニャの馬はフランクロータル…息子の名前を付けるとは…戒めか。
ヴァルカス爺がセリで落としたのは牝馬で、名前はオーネスト…ヴァルカス爺の亡き妻の名前だ。
ルイーゼ王女の馬の名はプロイセンチュリー。
ヴィクトリア王妃の馬の名はプロイセンウオッカ。
ゲオルク王の馬の名はプロイセントリア…それで隠してるつもりが惚気が!
【ラルク視点】
「それではオッズの発表です。会場の皆様が1番人気に推したのは…ルイーゼ王女所有のプロイセンチュリー、注目のオッズは…3.1倍だ!続いて2番人気は、冒険者アンナ所有のツキアッテクダサイ、注目のオッズは…4.6倍!続いて3番人気は、ラーニャ王妃所有のフランクロータル、注目のオッズは、6.4倍!どんどんいきましょう!4番人気、冒険者リーリル所有のショタジャナイ、注目のオッズは8.6倍!5番人気、ゲオルク王所有のプロイセントリア、オッズは11.3倍!6番人気、冒険者カリバー所有のコノダンジョンハワルクナイ、オッズは15.1倍!7番人気、クローヴィス王所有のフランクウィーズリー、オッズは20.6倍!8番人気、フランク国民プラント所有のピーターヲモウイチド、オッズは27.2倍!9番人気、フランク国民オセアナ所有のブライドン、オッズは36.5倍!10番人気、冒険者ランド所有のアンナダイスキー、オッズは47.4倍!11番人気、フランク国民メンデス所有のイママデアリガトウ、オッズは66.8倍!12番人気、冒険者デニス所有のヨメヲモトメテル、オッズは82.8倍!13番人気、フランク国民ヴァルカス所有のオーネスト、オッズは107.1倍!14番人気、フランク国民メル所有のママパパサミシイヨ、オッズは140.8倍!15番人気、フランク国民パンナ所有のアナタハモウカエッテコナイ、オッズは175.4倍!16番人気、ヴィクトリア王妃所有のプロイセンウオッカ、オッズは213.7倍!」
ハハッ、これプロイセンウオッカが優勝したらとんでもない払戻金になるね。
まぁ、僕は大穴が大好きだからプロイセンウオッカ一点掛けしてたりする。
なんか走りそうなんだよなぁこの子。
さっきもめちゃくちゃ走りたそうにしてたし。
おっといけない。
「尚、複勝は今言ったオッズの3頭掛けとなります。例で言えば、1着2着3着が人気順通りの場合は、3.1×4.6×6.4で91.3倍となります。騎手は公平性を課す為、このレース専用のネズミジョッキーたちにお願いしています。では、いよいよ発走です」
【ヴィクトリア視点】
ふふっ。
まさか、こちらの世界で競馬と触れ合えるとは思いませんでしたわ。
ワタクシ、あちらの世界にいた時、ウオッカという馬が大好きでしたの。
オッズの発表を受けましたけれども、ワタクシのプロイセンウオッカは、人気がありませんのね。
こーんなに走る気満々ですのに…後悔なさらないと良いのですけれど。
【ルイーゼ視点】
ママにこのダンジョンに連れてきてもらって本当に良かった!
卓球にUFOキャッチャーに温泉!
それにいつも忙しくて相手してくれなかったパパとのかけがえのない時間まで。
それに今度はお馬ちゃん!
ぜったいにぜーったいに私のプロイセンチュリーが1番なんだから!
ママにもパパにもゲオルクおじさんとラーニャおばさんにも負けないんだから!
【ラーニャ視点】
私としたことが、つい馬の名前を自分で付けて良いと言われ、今はもう会うことすら叶わなくなった息子の名前を…。
この子を通して私はあの子に帰ってきて欲しいと夢を見ているのね。
【アンナ視点】
私の想いがラルきゅんに届いてという想いを込めて、私の所有した馬の名前はツキアッテクダサイだ。
この馬の名前を見るたびにラルきゅんが意識してくれたら嬉しい…。
【ヴァルカス視点】
馬にお前の名前を付けてしまったよ。
すまんな未だにお前のことばかり考えておる女々しい男で。
じゃが仕方なかろうこれがワシじゃ。
オーネスト、どうか見守っていておくれ。
【ランド視点】
アンナ…俺のことを見てくれ。
アンナ…大好きなんだ。
この馬の名前は、アンナダイスキーだ!
これで、アンナも少しは俺のことを見てくれるよな?
【デニス視点】
あー結婚したい!
俺は今、無性に嫁を求めている!
だからって俺の馬鹿野郎!
何で馬の名前までヨメヲモトメテルにしてしまうかなぁ。
これで、嫁が来てくれたり…ないか流石に。
【ゲオルク視点】
1番人気に推されたのが娘の馬というのは親として喜ばしいが…ここは勝負の世界。
勝つのは、ワシの幸運の女神ヴィクトリアから名前を頂戴したプロイセントリアよ。
ワーハッハッハッハ。
【リーリル視点】
好き…嫌い…好き…嫌い…やっぱり好き。
オーナー…。
は!
私はショタじゃない。
私はショタじゃない。
何で、馬の名前がコレに?
私が言ったから?
確かに言ったけど!
それは自分に対してであって!
恥ずかしい…オーナーが馬紹介で名前を呼ぶたびに恥ずかしいよこれは。
【クローヴィス視点】
まさか、ヴィクトリア王妃の馬が1番人気無しとは。
ルイーゼ王女と対照的だな。
俺の馬は7番人気か。
てっきり知名度を考えたら王族である俺たちが上位を占めると思ったが…そんな単純な話では無いということか…面白い!
面白いぞ!
ここまで、お読みくださりありがとうございます。
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それでは、次回もお楽しみに〜




