4話「どうにでもなる」
睦と接敵した後、俺はホテルの部屋に戻っていた。
睦はこのホテルの居場所を知っているため俺とやり合ってる間にもしかしたらシズクのところに仲間を送り込んでると思ったがそういうわけではなかった。
深夜というのもあってか、しっかりとシズクは熟睡していた。
「居場所がバレてるから移動をしたいんだが...」
流石に気持ちよさそうに寝てるところを起こしたくはない。しかも今ホテルから出てもすぐに泊まれる場所があるかも分からない。
寝てる時に殺意を向けられたり足音がすればすぐに起きれるが、もし殺意を向けられるのが自分じゃなかったり遠かったりすると気付けない可能性がある。
一緒に寝ると言ったのは冗談だったが...
「うーん、これも仕方ないか」
朝起きた時面倒だが分かってくれるだろうと思いながら眠りにつくのだった。
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私は悪夢にうなされていた
「なんでお前はそんなに何も出来ないんだ」
「あんたなんか産まなきゃよかった」
数々の罵倒、そしてとても親の発言だとは思えない言葉の重さ。
それがとても辛く悲しかった。
私だって生まれたくて生まれてきたわけじゃない。
誰が産んでくれと頼んだ?
誰も好きで無能力者になったわけじゃない。なのになんで?
なんで?
なんでなの?
だけどその質問に答えてくれる人はいなくて...
「はっ、、!」
そこで私は夢から醒めた。
「また嫌な夢見ちゃったなー」
そろそろ克服しないと...なんて思ってると
「むにゃむにゃ」
私じゃない声がすぐ隣で聞こえる
「...」
しばらく頭がフリーズしていた。
だって私の隣で彼がぐっすりと寝ているのだ
そして冷静になった私は...
「くぁwせdrftgyふじこlp?!?!!」
「うん?おい、朝からうるさいぞ」
「うるさいじゃないですよ!!!ななななんで隣にいるんですか?!」
「いや、まぁ色んな事情があってだな」
「色んなって何?!??」
「待て別に俺はガキに興味ないからな?決してお前をおそったりh...」
「びゃああああああああ」
甲高い声と共に強烈なビンタが炸裂するのだった。
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「酷い目に遭った…」
俺は赤くなった頬を触りながらそんな事を言っていた。
「いや、本当にすみません…守れるようにしてくれていたとは知らずに…」
「大丈夫…紛らわしいことをした俺も悪い」
実際こなかった事だし、一緒に寝る事もなかったかもしれない。
「それと昨日組織の方と接触したんですよね?」
「あぁ、だからひとまずここには居ないほうがいいだろう」
「ーーー」
「そして...だ。お前を学校に通わせる」
「え?で、でも今は追われてる身じゃ?」
「もちろんいつも通っていた学校じゃない」
「じゃない?」
「これからお前は俺とマゲイア学園に通ってもらう」
「マゲイア学園...ですか?」
ーーーマゲイア学園。この世界でも最高峰と言われるくらいの能力学園だ。年齢男女問わずに実力さえあれば行くことができる完全実力主義学園。
「あぁ、マゲイア学園に行けば組織もそう中々手を出せないはずだ。それにマゲイア学園に行けば雫の能力もきっと開花し成長することができる」
「で、でも...」
口をモゴモゴする雫に
「分かってる。ここでの一番の壁は試験だ」
「やっぱりそうですよね...シンさんだけならまだしも私は...」
「何言ってんだ。ここの壁を乗り越えて初めて成長する事ができる。だからこその挑戦であり試験だ」
「ーーー」
「仮に落ちても次の手を考えればいい。だから挑戦をしろ。失敗にビビるな」
「分かりました...」
まぁ正直落ちたらこのまま逃避行が続くだけなんだがな...俺としてはめんどくさいのでできれば受かってもらいたいものである。
「とりあえずは試験まで特訓するぞ」
「はい。あと試験までどのくらいなんですか?」
「一週間だ」
「はい...?」
「聞こえなかったか?一週間だ」
「聞こえてますよ!!一週間ってなんですか!?!??」
「いや...これを思いついたのが昨日でな...」
「一週間で私強くなれますかね?!」
「んまぁ、何とかなるだろ」
そう言うと彼女はえぇ...とため息を吐いた。
今日は意外と口調を緩めてくれるようで何よりだ。
俺も一緒にいるなら元気な奴がいいしな。
にしても一週間...どうにかなるだろうか...?
「ま、どうにでもなるか」
「いや、なりませんよ?」
間髪入れずに否定をされて俺は悲しい...
やる気なさすぎて短い。
ワンチャン続かないかなかな?




