ノアの年齢
ノアの帰りを待っているが、一向に帰ってくる気配がない。
どうしたのだろう。そういえば、人とのコミュニケーションの取り方とか把握しているのだろうか?
いや、している訳がない。
もしかしたらそれが原因でもめているかも…。そんなこんなで怖い人に連れ去られてるかも…。
最早考え出したらキリがなかった。
今すぐ行かなくては!でも指名手配されている身で行ったりしたら… 最悪、死ぬ!
右往左往しているところに、ノアがひょっこり現れた。
「もう!心配したんだから!」
「何が?」
と、いつものようにのんきなノア。
確かに、ノアはドラゴンだ。連れ去られたりなんかするわけない。返り討ちにするだろう、そんな不届きもの。
「そういえばボク、お金持ってなかったや」
てへ、とノア。
「いつもならその辺で獲ってくるんだけどね。さすがに、今回はそういう訳にもいかないでしょう?」
「確かに、じゃあどうしたものか…」
「じゃあ、いっそのこと国またいじゃいますか」
「え?まさかの国外逃亡路線!?」
確かに、理にはかなっていた。
国外に逃亡してしまえば、情報はそこまで早く伝達されていないだろうしなんとかなるかも。
それに仮に情報が少し来ていたところで、しょせん外国のお尋ね者だ。住民はそこまで興味はないだろう。
「分かったわ、そうしましょう」
「OK。じゃあまた目立たないところまで行って、そこから飛び立とう」
ノアに乗って飛ぶことしばらく。どうやら国境は越えたらしい。
といってもさすがは辺境の地まったく栄えてはおらず、むしろ人っ子一人いなかった。
「もうちょっと行けば村に降り立つんじゃないかな」
と言うとノアは森に降り立った。
「さて、ここからは歩こう。怪しまれないようにね」
「本当に大丈夫かしら?いくら小さな村といっても私たちがいた国と隣接している訳だし…」
「そこは賭けだよね。思いのほか警戒されていたらそこまでだ」
ノアはいつも通りの感じで言う。
ここまでいくと、のんきというよりは何か達観しているようだ。
「前から思ってたけど、あなたっていくつなの?見た目からは想像もできないほど落ち着いているけど」
「ま、そこはご想像にお任せするよ」
えぇ… 任されてしまった。
しばらく歩くと、ノアの言ったように小さな村が開けていた。
「さて、またボクが様子を見に行ってくるよ。ちょっと待ってて」
少しして
「大丈夫そうだ。大して警戒もしてない」
ノアが笑顔で手を振る。
ようやっとしばらく居られそうな場所にたどり着いた。




