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私を愛してくる人々・後編

お父様の車で、番田さんの入院する病院に向かっている最中

本当に静かでした

やはり緊張が多かったのです

『番田さんのあの感じだと、なかなか撤回はしてくれ無さそうなのは目に見えているわ、でもお父様や亜友さん、亜友さんのお父様が、せっかく橋渡しをしてくれたんですもの、何が何でも撤回させてみせるわ』

私がそうやって気合を入れていると

「今でも思い出すよ、番田が我が家に働きに来た日の事は」

お父様がそう口を開きました

「私が寿子と一緒になる少し前、そろそろ新しい執事を我が家に迎えたいと思い馴染みの紹介所に相談に言ったら

高校兼執事養成所を優秀な成績で卒業した番田橋輔を紹介してくれた

始めの内はだいぶぎこちなかったが、彼は本当に真面目で誠実でどんな執事よりも負けず劣らぬ、はっきり言ってかなり優っている存在だった

それだけの信頼を番田に寄せた時、私は思ったんだ

彼ならば寿子のお腹に宿った私の宝を任せられるとな…

結果は大正解だったよ、番田は豊子世をよく見てくれるし

時には寿子と共に淑女の嗜みを豊子世に教えてくれた

今豊子世が番田に対して信頼を寄せているのが、何もよりもの証だ」

「お父様…」

「豊子世、私はもうだいぶ年だ

本当なら豊子世ぐらいの孫が居てもおかしくは無い

だからこそ、ついつい甘やかしてしまい、寿子にしぼられた物だ

それだけ私にとって家族と娘が大切なんだ

だから安心しなさい

汚い手は使わないつもりだが

社長業を失おうと、酒やゴルフに使う金が無くなっても、どんな自己犠牲払ってでも、番田は必ず引き留める

あれは事故だったんだし、すべては街に脅威を撒き続ける

バルバドス・トックだったか?」

「バイオレンスジャックです、お父様」

「あー、そうだそうだ

いやーすまない新しく出た言葉はどうも苦手で

これじゃあ格好つかないな

まあ何より、あんな素晴らしい執事があんな犯罪集団の作戦の為に仕事を失うのも許せんし

私の愛娘が悲しむ顔など見たくないのでな

私は宮楽家に家長として、お前の父として全力を注いで説得する

ドンと任せなさい!」

お父様が力を込めて言ってくれました

それはアニメに出ていた娘に甘々な父親ではなく

娘を大切に思っている真の父親の風格でした

「お父様!ありがとうございます!」

お父様が強く言ってくれたおかげで

私もモヤモヤが晴れました

『お父様はこう言ってくれてるけど、お父様1人に丸投げしたら申し訳ないわ、私も頑張らなくっちゃ!』

そう決意すると同時に、車は番田さんが入院する病院につきました



私とお父様は夜間受付で訳を話すと、もう大体お父様が話を通してくれていたので

看護師さんに連れられて

面会の為に取ってもらっていた応接室に案内してもらいました

私とお父様が席に着いて

少し待っていると

車椅子に乗って番田さんがやって来ました

看護師さんは近くに居ますが

番田さんは自分で車を動かし、入って来ました

そして私達の方へ向き直ると

「旦那様、御嬢様、わざわざ足を運んでいただけるとは、お疲れでしょうに申し訳ありません」

番田さんは自分は大怪我をしていると言うのに、私達を深く心配してくれました

するとお父様が番田さんに着いていた看護師さんに

「看護師さん、すみませんが話をする間は、席を外していただけますか?」

と、丁寧に言いました

「分かりました、では一度失礼します」

そう言って看護師さんは外に出ました

「番田、今日私達がここに来た理由は、君も分かっているだろう?」

お父様が切り出します

すると番田さん表情が曇りました

「ええ、説得をしに来たのですよね、私に辞めないで欲しいと」

「そうなんだ、頼む君の力が必要なんだ!辞めるなんて言わないでくれ」

しかし番田さんは首を横に振りました

「お気持ちは嬉しいですが

私は宮楽家の、もとい豊子世御嬢様の執事として、有るまじき失態を犯しました、執事を続ける訳には行かないのです」

すると

お父様は立ち上がり

脇目も振らず番田さんの前に行き

床に跪いて土下座をしました

「頼む!この通りだ!

あれはバイオレンスジャークの愚行によって起きた事故だったんだ!

番田、君に責任はない!

それに見てくれ、豊子世は君の措置のお陰で傷1つ付かなかった!

君は豊子世と宮楽家になくてはならない存在なんだ!

辞めないでくれ!頼む!!」

お父様はそう言って深々と番田さんに頭を下げました。

またバイオレンスジャックを言い間違えていますが、今はそれはどうでも良い事です

それを見て番田さんは

「旦那様!?一執事いちしつじである私に、土下座などよしてください!

宮楽グループのトップであり、宮楽家の家長たる貴方様にそんな事をさせるなんて申し訳ないです!」

すっかり動揺していました

「宮楽グループのトップなど、私の愛する家族の為なら、いくらでも退こう!

私も家族を持ち、家長になるまでは、仕事の事ばかりだったが

寿子と晴れて夫婦となり、豊子世という娘を得て

家族の温かみを知った

だからこそ、家族には幸せであってほしいし、それを取り巻く環境も不幸であってはいけないのだ

今番田が辞めてしまったら、寿子も豊子世がどんなに悲しむか

私だって悲しい

本当に辞めるにしても、こんな不幸な理由で君がやめてしまったら、私は一生の不覚だ!

頼む、辞めないでくれ!」

お父様はそう言って

土下座を繰り返しました

番田さんは汗をかいてすっかり困っています

そしてお父様の姿を見て話を聞きながら、私は思いました

『お父様、誠心誠意真実を言ってるのは分かるけど

清瀧院コーポレーションと契約が切れる話は一切してない

番田さんを引き留めるには、こんなに重要なカードは無いのに…

きっとそれを出して引き留めるのは、お父様にとって

にとっては脅しも同じ事

会社の為じゃない、家長として、父親として、1人の人間として番田さんを引き止めているんだわ

それならその娘である私が、こんな所でふんぞり返っていてどうするの!?』

私は立ち上がり、お父様の前に出ました

「御嬢様!?」

番田さんは私が何をするか気付いたみたいです

でも私は止まりません

私はその場に跪き、お父様と同じ姿勢を取りました

「番田さん、私からもお願いします、辞めるなんて言わないでください」

私も深く土下座をしました

「豊子世!?」

「御嬢様!?」

「「なんて事をするんだ!?」なさるのですか!?」

この行動にはお父様も番田さんも、ひどく狼狽えていました

でも私は手を緩めません

「番田さん、この通りです!心からお願い致します!」

私は身体が平たくなるほどにお願いをしました

番田さんもお父様も、何も言葉を交わしません

すると

「旦那様、少し御嬢様と一対一のお話合いをしたのですが、よろしいでしょうか?」

と、番田さんがお父様に訊ねました

するとお父様は

「ああ、分かった、ゆっくり話してくれ」

と、言って部屋を出て行きました

相変わらず床に頭を付けている私の耳に

お父様の歩く音と戸を開閉する音が聞こえました

「御嬢様、顔を上げて、席にお着きください」

番田さんがそう言うので

「はい」

と、私は返事をしてから顔を上げて立ち上がり

ソファーに座り直しました

『きっとこれが最大で最後のチャンス、何が何でも説得しなくちゃ!』

私がそう気合を入れていると

番田さんは気まずそうに頭を掻いた後

フーと溜め息をつき、口を開きました

「旦那様だけでなく、豊子世御嬢様にまで土下座をさせてしまうなんて、この番田橋輔ばんだ・きょうすけ一生の不覚でございます」

「番田さん、私は番田さんのおかげで怪我もなく五体満足で過ごせています

ちゃんと私を守ってくれたではありませんか

辞める必要なんてありません

このまま私の執事を続けてください」

「御嬢様、そう言っていただけて、私も正直嬉しいです

ですが、それは出来ないのです」

「どうしてですか!?

こんなにお願いしているのに!?

そうだ!何でしたら私が1週間番田さんのメイドに…」

「そう言う事では無いのです!!」

番田さんは声を荒らげました

私は番田さんのこんな声を聞いた事が無かったので

少し気圧されてしまいました

「あっ!?

申し訳ありません御嬢様!

大声を出してしまい…」

「い、いえ、大丈夫です」

番田さんは静かに深呼吸をすると

また口を開きました

「私が執事を辞めようとしているのは、あなたの事が大切だからです御嬢様」

「えっ?それはどういう事ですか?」

「最早ウソや誤魔化しは通用しそうにありませんね、全てお話致します

豊子世御嬢様、いえ

こうお呼びした方が良いでしょうか?

6人目のエンジェシカ様」

「えっ!?・・・・・」

番田さんのその発言を聞き

私の思考は一瞬止まってしまいました

『私をそう呼ぶという事は

私が魔法少女に変身できると番田さんは知ってるって事!?

どうして!?気を付けていた筈なのに・・・』

衝撃を受けて固まっていた私でしたが

ここで有る事に気が付きました

『そう言えば、エンジェシカのアニメに番田橋輔キャラクター出てたかしら?』

よく思い出してみると

アニメの宮楽豊子世付きに

番田橋輔という執事が居た覚えはありません

エンジェシカのアニメは私の中でもかなり上位の好きアニメで、どの話も最低10は見返しているので確かな事です

『そう言えば、豊子世がダークネリアとしてバイオレンスジャック側に付いた時

最初は監視目的で幹部が1人付いていたわ

変装の名人で

確か名前は、ペテンダマシス……

じゃあもしかして……』

私は即座に立ち上がり

番田さんから距離を取り

右ポケットに手を入れました

実は用心のため、エンジェルコンパクトをポケットに入れて持って来て居たのです

私はそうして、番田さんかどうか疑わしい人に訊ねました

「あなたは何者ですか?!

バイオレンスジャックの幹部ですか?!」

私がそう問いを投げると

その人は私の目をしっかり見て返事をしました

「私は、宮楽家執事

番田橋輔です!

宮楽鳳之助様、寿子様御夫妻の御子様

豊子世御嬢様にお遣えする者です!」

真っ直ぐ私を見据える目に

嘘偽り隠し事の類は見えません

女性ならば誰でも持っている勘がそう言っています

私は緊張を解きました

「確かに番田さんですね」

私はポケットから手を出し

ソファーに戻りました

「驚かせて申し訳ありません御嬢様、

実はこの前の事故の際、御嬢様が車を降りた音で、私の意識は一時戻りまして見てしまったのです

御嬢様が魔法少女へと変身する姿を」

「まあ!?」

番田さんがあの時変身を見ていたなんて…

私が動揺を隠せずにいると

番田さんは続けました

「御嬢様がビルに影に入り

何やら黒い靄が見えたと思ったら

黒いフリル調の服を纏った姿で現れた際は驚きました

私も御嬢様がビルの影に入る所を見ていなければ、気が付かなかったと思います。

そしてその姿は、まさに今現在この街を守って日夜戦い続けている魔法少女チーム、エンジェシカと同じ物があると見て、今の発言をさせていただいたのです」

番田さんの話を聞き、私自身も

『ウソや誤魔化しは通用しそうにない』と

悟りました

「そうだったの、迂闊だったわ…」

「御嬢様が何故魔法少女に変身できるのかは、知るつもりはありませんし、詮索は致しません

エンジェシカの皆様の輪に入っていないのも、何か事情がお有りなのでしょう

しかし問題は、あの時私は御嬢様の秘密を見た事に驚いていただけで、せっかく意識が戻ったのに、御嬢様を助けに出られなかった事、それが大問題なので

ございます」

「そんなー!あんなに酷く怪我をしていたんですよ!?

とても動ける訳が…」

「例えそうだとしても、主の為に指一本でも動かそうとしてこそ執事でございます、なのに私はそれさえせず、遂には痛みで意識を再び手放してしまいました

執事失格でございます

ですから私は、宮楽家を執事を辞め、何処かに隠れて暮らそうと思ったのです

もしバイオレンスジャックが、それを嗅ぎ付けて、私に口を割らせようとしようものなら舌を噛み切ってでも、この秘密は墓場まで持っていこうと考えたのでございます」

番田さんは堂々とそう宣言しました

「番田さん、そうしてまで私の秘密を守ろうと?……」

すると、番田さんは少し赤くなり、頭を搔きながら頷きました

『番田さんがこんなにも私の秘密を守ろうとしてくれていたなんて……

正直とっても嬉しい、でもだからって執事を辞めるのは絶対に違う!

もうこうなったら!』

私は意を決して立ち上がりました

「番田さん!私の秘密を知ったからには責任を取って貰います!」

「責任?」

私は少し震えていました

『本当はこんな事、言いたくないけど、それでも私は番田さんに辞めて欲しくないの……

悪役令嬢宮楽豊子世、一世一代の大芝居よ!』

私は息を呑み、言いました

「番田橋輔!!

あなたは今日から私の執事ではなく持ち物です!!

私の秘密を知った罰として、一生私の手を離れる事は許しません!!

言っておきますが、これは命令です!!

生涯私に服従なさい!!!」

私はそう言い切りました

本来の豊子世ならば、これくらい高圧的で傲慢な発言をするだろうと考えて

番田さんはそれを見て

驚いた表情で固まっています

私は透かさず畳み掛けます

「返事は!?」

そう言うと、番田さんは静かに笑い

「ふー、さすがは魔法少女になる器をお持ちの方ですね

御嬢様の不屈の心には負けました

番田橋輔

豊子世御嬢様の身と秘密と幸福をこの生涯をかけて

お守り致します」

そう言って番田さんは

私に頭を下げました

「そう!思い留まってくれて嬉しいです!」

私は自然と笑顔になりました

「旦那様や御嬢様にこうべを垂れて戴いたのも、恐れ多いですが

御嬢様が悪役を演じてまで、私を止めてくださるならば、もう拒否は出来ません」

番田さんにそう言われて私は、顔から火が出そうでした

『悪役演じてたってバレてるっ!…』

「お世辞贔屓は抜きに、前世は女優かと思うくらいお上手でしたが

御嬢様ほど、心優しく品行方正な方が、本心でその様な事を仰る訳はないと思うので、

ですから私は、エンジェシカの、いえ、御嬢様の協力者となりましょう、バイオレンスジャックからこの街を守るお手伝いをさせていただきます」

「番田さん…」

番田さんのその言葉で、私に絡みついていた恥ずかしさは何処かに消えていました

そして何より、番田さんも

学友の皆さん、使用人の皆さん、お母様お父様の様に

私を大切に思ってくれている事を嬉しく

こんな素晴らしい人が、自分の為に退職するのを阻止出来て本当に良かったと思いました

後、バイオレンスジャックの回し者と疑ってしまった事については、また今度謝ります

「では御嬢様、旦那様と復職の打ち合わせをするので、入っていただいてよろしいですか?」

「はい、ちょっと待っていてくださいね」

私は立ち上がり、外で待ってもらっていたお父様を招き入れました



番田さんはお父様に

「お二人の熱意に負けました」と説明し

退職は取り消すと言ったので

お父様も安堵していました

そうして3人で話し合いをし

番田さんは退院後、とりあえず1週間は、屋敷内の事務作業をする事で話が纏まりました

これはお父様が出した条件で

例え、身体が動こうと走れようと

1週間は必ずという事でした

それもこれも、

「万全でないと、私も豊子世も心配で仕方ない」

との事で

そしてその条件を承諾した後番田さんは

「旦那様、御嬢様、私を引き止めてくれるのは嬉しいですが、もう2度と容易く土下座などしてはいけませんよ、お二人はこの業界でも名の高い企業と家の頭首と御令嬢なのですから、そんな人が安易に土下座などする物ではありません」

と、少しお説教を受けました

番田さんも私達家族を大事に思ってくれているからこその叱りだったと思います。

そうして無事に物事が済み

私とお父様は帰宅する事にしました

そうして2人で廊下を歩いていると

「おや?もしかして鳳之助様じゃありませんか?!」

かなり高齢と思われる医師の人が、お父様に話しかけて来ました

「あれ?もしかして村山むらやまか?!」

お父様はその人を大変懐かしそうな目で見て

近付いていきました

「久し振りだな!まだ医師を続けていたのだね」

「はい、宮楽家を退職した後、しばらくは下の息子の医院を手伝っていましたが、私の卒業した医大の付属病院であるこちらで、是非とも指導兼医師をして欲しいと頼まれまして、こうして老いぼれながら務めさせて戴いております」

お2人がそうやって話をしているのを、私は静かに見ていましたが

お父様がふと気が付きました

「おー、すまない豊子世

この人は我が家の前の主治医だった村山富一郎むらやま・ふいちろうさんだ

お年を召されたという理由で責任ある立場からは退きたいという事で、豊子世が1歳になる前に退任なさったんだ

私や父様母様、つまりお前のお祖父様お祖母様の事も診てくれたんだぞ」

「まあ!、じゃあ先代の」

宮楽家には確かに住み込みで主治医が居り

私達の検診や使用人さん達の怪我や体調不良を診てくれています

すると村山先生が私を見て

「すると、あなたは豊子世御嬢様ですか!?」

と、嬉しそうに私を見ました

「ええ、そうですが」

やっぱり長く遣えてくれていた事もあり

村山先生は私を知っているみたいですが

私は残念ながら先生の事は何も知らないので

返事に困りました

すると

「ああ、すみません、私は豊子世様が赤ちゃんでいらした頃に、検診等を致しましたので、存じているのですが、御嬢様にとっては寝耳に水でよね?

しかし、あんなに小さかった豊子世様がこんな素敵な淑女にご成長なさって

赤ちゃんの頃に2度程お風邪をひかれたので心配していましたが

顔の色艶を見る限り、今は病気もされてない様ですね

辞職後も御嬢様が丈夫に育ってくれる様に、願っておりましたが、その願いが天に通じた様で本当に良かった」

そう言って安心した笑いをくれる村山先生

『なんだろう?確かに私はこの人の事を全然知らない

でも私が知らなくても、私を心配してくれていたなんて、凄く嬉しい……』

私の胸の中が、キューとしてくる気がしました

包帯やリボンが私のハートを包んだかの様に

『私はこんなにも人に愛されていたなんて、知らなかった…

いや、分かっているつもりだったけど、読みが全然甘かったわ……

私の持つ闇の力は、確かに怖い

でも私を愛してくれる愛する人達の為にも、光ある方へ出ていかなきゃ!

もう私は迷わない!!』

私を愛してくれる人達のお陰で

私の決意は固まりました

そして、それを知らないお父様と村山先生は

「今度一緒に食事でもしよう、招待するよ」

「はい、鳳之助様のお誘いなら喜んで」

と、食事の約束をしていました



お父様の愛車で帰る中で

私は亜友さんに連絡を入れていました

【お陰様で、番田さんは辞職を撤回してくれました

本当にありがとうございます

これからはあまり心配かけないように

皆さんにも頼ります

ではまた学校で】

と、メールを送りました

ちょうど、送信ボタンを押したと同時に

お父様が話しかけて来ました

「豊子世、結局番田は、豊子世に説得されてしまったようだね」

お父様は気まずそうに笑っていました

きっとあれだけ大きく任せろと言ったのに、結局は自分の力では説得しきれなかったのを悔やんで居るのだと思いますが

「全てはお父様が名誉もプライドも捨てて、土下座してくださったから私も勇気を出せたのです

だからお父様のお陰です」

と、返しておきました

「そうか、いやーー

なんだかそう言われると照れるなー

豊子世、私はお前という娘を持てて、本当に幸せだよ」

お父様は幸せそうに笑いました

私も思わず

「私もお父様の様な立派な方の娘で幸せです」

と、自然に口からそう返していました。

『本来の宮楽父娘も、こんな会話をしていた気がするけど、それは父親は娘への執着、娘は父親の権威の上で成り立っていたと見守わたしは思えた

でも、今の豊子世わたしは、お父様と真の父娘絆で結ばれた気がする』

そう感じて、車内に和やかムードが満ちていると

亜友さんからメールの返事が来ました

開いてみると

【硬いわよ豊子世さん(汗顔文字)

もっと肩の力を抜いて

私達友達でしょ?(ニッコリ顔文字)

でもまあ、番田さんが辞めないで居てくれて

私も安心したわ(満面笑顔顔文字)

お父さんには、私から言っておくから

これからもお付き合いをよろしく

何か有ったら相談するのよ(ウインク顔文字)

また1人で溜め込んだら、私達5人からお尻ペンペンですからね(お怒り顔文字)

また明日学校で会いましょう(笑顔バイバイ顔文字)】

と、書いてありました

『うー、亜友さん厳しー

でも私の事を心配してくれてるのが

メールから凄く伝わるわ

闇の魔法少女だけど、

これからは実生活も魔法少女活動も光って行くぞ!』

家族、お友達、使用人の皆さん、そして私は知らないけれど私を心配してくれていた人

そんな人達から愛の贈り物に満ちた私は

もう迷いません

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