第53話 パートナーとして
「じゃあ、お疲れ様」
次の日、部活を終えた央崎たちは片付けをしていた。
「…………なぁ、蓮香」
「どうしたの?」
「…………俺、大会が終わったらライバルって言ったやろ?」
「うん、言ってたね」
「その…………ウソかもしれん」
「ウソって…………どういうこと?」
やっぱり、この気持ちはライバルとしてじゃない。…………好きな人としてだ。
「…………俺、蓮香のことが好きだ!!」
「え…………!?」
山志那は、突然の出来事に動くことが出来なかった。
「全国大会の前の夜、励ましてくれたとき、肩から重たいものが抜けていったんや。試合中も自分の気持ちに負けそうになって応援してくれたとき、勝手に体が動いた。全国大会の時だけじゃない。それ以前の大会からも同じやった。それで…………気持ちを整理したときに、ライバルに対してじゃないなって。好きな人としての気持ちだったんだなって…………」
「…………私も、珀多のことが好き。最初は、絶対にないって思ってたけど、珀多が季楽坂さんと居ると、どうしても腹立たしくなって…………それ以前に、仲良くなる前から、不思議な気持ちにはなってたの」
央崎と山志那は、テニスコートの真ん中で、見つめ合っていた。
「…………蓮香、次こそは2人で優勝しよう。今回支えてくれた分、パートナーとして彼氏として、支える」
「…………珀多」
――ガバッ
山志那は、勢いよく央崎に抱きついた。
「…………もちろん!!」




