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合同テニス部の距離は近くなりすぎた  作者: 綿ダッコ
第1章〜波乱万丈〜

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13/23

第12話 模擬試合

 珀多も中々粘るわね…………左右に振ってるけど、ちゃんと打ち返してくる。

あっ、チャンス!!


「イン」


 よし、狙い通り。やっぱり、珀多の方が上なんて間違ってるわ。


「ゼロ、ワン」


 珀多のサーブは予測しやすい。大体、端を狙ってくるからね。


 やっぱり、端を狙ってきた。今度は前後に振ってみようかな。

よし、体勢崩した。これはチャンスボール――


――バコン


「え…………」


 打たれた…………しかも、ネットとラインのギリギリのところに。


「ワンオール…………まだ途中やけど、よーく分かった。一旦、集合して」


「「はい…………」」


「めちゃくちゃ分かりやすいね。サーブは2人ともよく出来てる。それで、珀多くんは前衛型、蓮香ちゃんは後衛型だね。外のクラブとかでやってた?」


「「クラブ自体が無いです…………」」


「じゃあ、天性の才っていったところかな。シングルスでは、どっちも一工夫いるけど、ダブルスなら私たち余裕で越すんじゃない?ねぇ、ろくっち?」


「確かに、ここまで顕著だとは思わなかったわ」


「ここまでお似合いのペアはいないと思う」


「「…………」」


「じゃあ、次は私たちとダブルスで試合してみようか」


「「…………分かりました」」


 それぞれの位置に付いた生徒ペアは、先生ペアのサーブを待っていた。


 マジかよ…………なんか、意図的に後頭部に当てられそう。確かに、技術面的にはお似合いかもしれんけどさ…………精神面的にはこれほど最悪なペアはおらんやろ。


――バコン


 蓮香の考えてることがよく分からんから、後ろ振り向きたいけど、相手は全国大会優勝者とその元ペアや。どこに打ってくるか分かったもんじゃない。

六夜先生の挙動を見て、判断するしか…………。


「やばいっ」


 来た、スマッシュチャンス!!

タイミング良く…………って、え?

ストレートに六夜先生が居ない…………やばい、左側に打とうと思ってたから、体勢が…………。


「うっ」


 危ない…………なんとか、アウトにはならんかった。

けど、せっかくのチャンスが…………。


「あっ!!」


 え?って、あぶっな。危うく、蓮香のボールが当たるところやった…………。


「隙あり!!」


 丹原先生の回転がかかったボールが、央崎と山志那の間で90度曲がった。


「「あっ…………」」


 それから試合は続き、生徒ペアは1ゲームも取れずに終わった。


「いやー、久しぶりに楽しかった」


「確かに、私も部活に来るだけでしばらく打ってなかったから」


「「…………」」


「それはともかく、2人とも初めてペアを組んだにしては、人より頭1つ抜けてるわね」


「初めてなんだ。それじゃあ、話は変わってくるね。技術も申し分ないし、仲を深めないとね」


「「だから、無理ですって!!」」


「まぁまぁ、先生たちを信用しなって。今日の練習はこの辺にしとく?ろくっち」


「そうね。じゃあ、私服に着替えて広場に集まって」

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