遺跡の核の壊し方
短いですが、キリが良いので……
そうして、絵の端から壊していった。
ある程度壊したところで、リック少年に再び扉から出てもらうことにする。
「……出られたよ!!」
「やったねー!」
何度か試して、リック少年は無事に扉を越えることができた。
しかし。
「……だめだ、出られないよ……」
今度は、遺跡の敷地から出られなかった。
ボス部屋から出られたので、次は遺跡から出ることを試してみたのだが、遺跡の出口から外に出られないようだ。
「遺跡を全部、壊すとかかなぁ?」
「こ、壊しちゃうの?だ、大丈夫なの?」
「そうだな……ボス部屋を壊しても大丈夫だったから、遺跡自体をある程度壊しても大丈夫な可能性は高そうだけど。ただ、なんで出られないのかがわからないとな……そうだ、リック、そのお前と同化してるっていう魔石の核は、どうやって同化したんだ?」
「え?」
「一番はじめに同化した時はどうやったんだ?ここに来てから同化したんだよな?」
「え、えっと、魔石自体は見てないんだ。寝てる間に遺跡のこの部屋に連れてこられてて、気付いた時にはもう同化してた……」
「そうか、うーん……」
リック少年のステータスを眺めてみる。
確かに魔力が高いようだ。
状態:遺跡の核と同化中
称号:魔法遺跡のマスター
というのが変わっているが、予想通りとも言える。
「ちょっと直接見せてくれないか?心臓と同化してるんだよな。外から見てもわからないかもしれないが……」
「うん、わかった」
いそいそと分厚いローブを脱ぎ始めるリック少年。ローブの上半身をはだけてこちらに向く。
「見た目にはあんまりわからないな……」
心臓のあるあたりを触ってみる。
「うわああぁぁああ!」
突然、リック少年が暴れ出した。
そして、何かが少年の心臓から出て、俺の手に触れた気がした。
そしてその瞬間、強い光がリック少年に触れる俺の手の先あたりで発生した。
「うわっ?!」
慌てて手を離すが、リック少年が倒れ込んだため支えようとして、再び触ってしまった。しかし、今度は何も起きない。
意識のないリック少年に慌てて、リック少年のステータスを確認する。
状態:気絶
気絶しているだけみたいだ、良かった。
体力や魔力も特に減っていない。ステータスに変わったところもない。
とりあえずリック少年を、ローブでくるんで寝かせておく。
「なんだったんだ、今の?」
「魔石、燃え尽きたんじゃないかな?」
「……え?」
ライラの言葉に、そういえば、と冒険者ギルドの魔石のことを思い出す。
「冒険者ギルドで触った、魔力検査の魔石みたいに触れたら壊れるのか?」
「うーん、たぶん、魔力が一杯になりすぎてショートしちゃったんじゃない?」
え?
じゃあ俺か、もしかしてライラでも、リックに触れれば一発で解決だったってことか?
あれ、そうだ!
もう一度リック少年のステータスを確認すると、状態にあった、遺跡の核と同化中という項目が消えている。遺跡マスターの称号も消えている。
「遺跡の核が無くなってる……?」
「よかったね!これで遺跡から出られるね!」
良かった……けど。
これは、結局何だったんだ?
謎が深まるばかりーーだけど。
「とりあえず、ヴィヴィアンのところに弟君を連れて行こうか」
「うん!」




