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Germinal Hêtre 昼─魔王─

作者:「統合とかめんどくさくなってきた…そのままポンポンじゃだめかな?」

私達は今、カラビレン城の開城を要求して待っている。

白兵戦が開始する前にメルがレベル4の攻城魔法が城の一角を消し飛ばした事もあって戦況は膠着している。

開城は時間の問題だと思われるが、なかなかホールンが出てこない。

 

「うーん、出てこないね」

 

「城から信号!『今ナラ城ノ事ハ水ニ流シテ命ハ保証シテヤル。サッサト失セロ偽魔王メ』との事です」

 

「じゃあしょうがない、味方に緊急退避の信号を打って。魔王砲発射シークエンス開始」

 

私の視界に三枚のウインドウが現れる


これは魔鏡の能力と魔冠の能力を掛け合わせて映し出している。

ウインドウの上で数本のパラメーターが上下している。 

 

「マキ陛下!?早すぎではありませんか?もう少し待ってもよろしいかと」

 

ラサールが横で狼狽えているが無視する。

 

「こんなところで無駄に時間を使ってられないから、さっさと開城するしか無いってことを思い知らせるの」

 

『魔力供給安定、薬室内圧力正常、第一第二セーフティーロック解除』

 

「魔力供給正常、薬室内圧力87%、照準はカラビレン城」

 

『薬室内圧力100%、薬室内圧力なおも上昇中だ。カウント30で発射可能だ』

 

「最終セーフティー解除、カウント開始、総員衝撃に備えて」

 

『最終セーフティーロック解除、カウント開始』

 

カウントは刻々と減っていく。

 

「『9、8、7、6、5、4、3、2、1』」

 

「ゼロ」

 

逢魔時の城の方で強烈な光が発せられる。

 

その光源は放物線を描きながら飛んで、私達の上を通過して、カラビレン城の一番高い尖塔に刺さった。

 

尖塔に光源が刺さったんじゃなくて光源に尖塔が刺さった。

 

「ねえ、魔冠?あれでいいんだっけ?」

 

『うむ、問題ない。完璧ではないか』

 

どう見ても巨大なぼた餅に尖塔が刺さっている様にしか見えない。

 

「ぼた餅にしか見えないんだけど?」

 

『そうじゃ、これぞワシが考えた最強の兵器「魔宝の力をふんだんに使った王城攻略に最適な魔導牡丹餅砲」略して「魔王砲」だ』

 

直後牡丹餅が光柱を上げる。

光柱は城をまるごと呑み込んだ。

 

「うん、期待以上だよ」

 

『まあ、ワシにかかればこんなもんじゃな』

 

「よしと、お城を貰いに行きますか。抵抗する者には容赦しないで、ホールンの確保を最優先。総員突撃!」

 

「陛下、やりすぎでは?」

 

「見せしめには調度いいでしょ。一週間以内に魔王城の近辺の偽王は一掃するから、テキパキやるよ。さっ前線を駆けた方が印象が良いらしいから行こうか」

 

私とラサールは兵士たちを追い抜いて、兵を率いてカラビレン城に突入した。

 


そしてなんだかんだで無抵抗で城下を抜けて、城跡地に至り、焼け焦げて散り散りになったホールンを回収した。

 

「魔冠、魔玉、魔鏡、カラビレン城を直すよ」

 

『直すなら壊すなよ…』

 

「はいはい、大至急!それっぽい形でいいから」

 

『しょうがないのー、ほれ魔玉指示通りに動け』

 

城の残骸が浮き上がり、崩れて、新な城の一部となっていく。

 

それらは流れる様に形作られて、並べられて、あっという間に城を復元した。

 

『こんなもんじゃな。金銀や彫刻は直したが、絵画までは無理じゃった』

 

「上出来でしょ」

 

さてと、城を占拠した所でカラビレンの死体を魔玉で生やした十字架に掛ける。

勿論、手首に杭を打ち込んで固定した。 

  

「今度は何をなさるおつもりで?」

 

ラサールが恐る恐る聞いてくる

 

「やっぱり城下凱旋しないとね」

 

「もしかしてソレを持って凱旋するつもりですか?」

 

メルまでそう言うこと気にするの? 


「そうだよ。解りやすくていいでしょ」

 

『なあ、解りやすくていいよな?下手くそな演説よりよっぽどいいと思うんだが』

 

「じゃあ帰ってきたら晩御飯にしようか、明日も大変だから英気を養わなきゃね。さてと行くよ」

 

十字架の下の床が持ち上がってちょっとした荷車になり、走り出す。

 

私はそれに乗って移動する。

 

兵士達がわらわらとついてくる。

 

帰還への道のりはまだ長い。

けど私には彼らが付いている。

その分は私は英雄より速く前に進める筈、「負ける筈がない」と私は思っていた。

 

 

私は注文したアールグレイとシフォンケーキで午後の一時を楽しんでいる。

 

「あとでクレープ食べに行くのもいいかな」

 

今思えば結構非人道的な事をしてきたと思う。

 

死体を十字架に掛けて町を練り歩いて、晒し者にするとか、かなり酷かったと反省している。

 

ジョセフさん、ちゃんと戻れるんだよね?

 

私はそんなことを考えつつ、持参した本を取り出した。

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