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空を歩く彼女の蜃気楼  作者: かたち
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瞬間の星へ


瞬間でしかない出会いをどうしてあなたと呼べるだろうか? あれはわたしなのに、わたしでしかないのに。わたしとおなじもの。苦しみ、喜び、切なさ、怒り。他人ではない。一人ではない。身近。仲間。親愛なる者。同志。なぜそこまでに思い違いを。あなた、あなたはわたしではないのに。あなたでしかないのに。なぜわからない。 仕方がないのだ。そうなのだ。あなたが、あなたがいてほしい。ただひとりしかいないこのせかいに。確かなわたしが欲しい。だから間違える。いつまでも。気づいたとしても。嘘を纏っても。わたしにはであえなかったのだから。


ただ一人で祈る 死に絶えた者へ。僅かな出会い、刹那な交点、そして進行。わたしは視ることが叶わぬ光の痕跡をみて光について想いそして絶えた。発露して消化。この全てを。出来事の全てを。なにもかもに対する自らの全てを。宙をみる。宙には星。幾万もの星。ただ想う。全てを過ぎ消失したあの時間を。体感を。記憶を。わたしは花を握る。強く、固く。手向けとして。強く、忘れたかのように川に。深く淀んだ谷深く沈む川に。捨てる。これで式は終えた。終えずとも星はもうみえない。



次はおんなのこ、百年廻る

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