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滅びの虹
その虹をみたものは、
すべてを忘れる運命だという。
悲しみ、苦しみ、絶望、退屈、
叶えられないマイナス感情を
すべて忘れてしまうけれど
それで幸福なこころに
戻れるというわけではない。
喜び、楽しみ、希望、熱中、
叶えたいプラスの感情もまた
すべて忘れてしまうから
そう、だれもけっして幸福に
なれる訳ではないんだ。
1匹のハムスターが
虹の道をせかせかと駆け上っていく道を
無数のハムスターが追いかけていく
かもんべいびー うぞうむぞうって
かけた声が虹の橋の麓までも
しみ込んでいくかもしれない。
そこに人生のプラスマイナスは無く
地球で平明な信頼の証しが
ふざけた舌だし笑っている けれどそれは
もはやおおやけでとったお笑いでしかなく、
その虹をみたものは
いつか必ず滅びを待つ 夢の中の鳥たちと
こんなゆたかな時間に空を飛ぶすべさえ
忘れるという悲劇しかない。




