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サイコフットボール ~天才サッカー少年は心が読めるサイキッカーだった!~  作者: イーグル
もう一つのサイコフットボール 始まりの彼が存在する物語 国内プロ&U-20代表編

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U-20ワールドカップ予選リーグ 日本VSメキシコ

※登場する人物や学校やクラブなどは全て架空であり実在とは一切関係ありません。

 スペイン全土で行われるU-20ワールドカップ。


 各地に全24チーム、一つのグループリーグに4チームが分かれて決勝トーナメントの椅子を争う。



 そんな中で開幕戦、開催国のスペインがコートジボワールとの試合を迎え、地元の応援を背に無敵艦隊が縦横無尽に動き回る。



『決めたー!ラウドからダナム!双子のブレッド兄弟が止まらない!』



 得意とする中盤の高速ショートパス、ラウドが受けてすぐにノールックでのスルーパスが出されていた。


 そこに片割れのダナムが来ると分かっているかのように。



 ダナムが右足で豪快に蹴り込めば鮮やかなゴールが決まって、地元スペインのサポーター達から割れんばかりの大歓声が飛び出す。



 無敵艦隊による波状攻撃は止まらず、中盤を制したスペインが試合をリードして得点を重ねていく。


 コートジボワールもエースFWドランがPKを決めて意地を見せるが、反撃は1点のみだった。



 優勝候補筆頭のイタリアに待ったをかけようと、スペインが大量得点で自慢の攻撃力をアピール。



 大差で白星発進となる。



 スペイン5ー1コートジボワール



 ラウド2   ドラン1


 ダナム2


 トレス1



 マン・オブ・ザ・マッチ


 ラウド・ブレッド




 各地で試合が始まる中、日本の方でもグループBの初戦を迎えようとしていた。



「(あー、緊張ヤバい!)」



 選手専用の入場口前で、ソワソワと落ち着かない1人の日本選手。



 初の大舞台で特に緊張しているのは、スタメンDFに選ばれた青山番。


 彼のサッカー人生で最大となる大舞台に、心臓の鼓動が大きく鳴り続けている。



「ドドーン!」



「ぎゃあ!?」



 誰かに勢い良く後ろから両肩に手を置かれ、番はかなり驚いたか短い悲鳴を上げていた。



「うーん、良いリアクションして驚かし甲斐があるなぁ〜♪」



「や、弥一!?勘弁してくれって!心臓止まるかと思ったぞ……!」



 後ろに居たのは弥一で、どうやら番の後ろに回り込むと軽くジャンプしてから、彼の方に手を置いたらしい。



「あまりにガチガチ過ぎてヤバそうだなぁと思ったもんだからさー」



「そりゃ……なるって。少し前までは普通に日本の高校通って過ごしてたのが、いきなりスペイン。世界でサッカーだぜ?ビッグドリーム過ぎんだろ……!」



 番からすれば環境が変わり過ぎて、戸惑う事ばかりだった。


 1年の時に選手権で弥一や立見と戦った時が、不思議と遠い昔のように思えてしまう程だ。



「だとしたら番が自分の力でドリーム掴み取ってるからねー。マッテオとか番じゃないと駄目だって思ったからチームに入れてると思うしさ♪」



「俺じゃないと駄目……オフサイドとか苦手なのに、そう思われてるのは嬉しいけどな」



 フィジカルに優れた男だがオフサイドトラップを仕掛けるのが下手、という弱点を持つのが番。それでもスタメンに抜擢されたのは、それを補う力を評価しての事なのだろう。



「心配しなくても日本のだーれも番にオフサイドかける事は期待してないから、そこは大丈夫だって♪」



「それはそれで傷つくわ!」



 弥一の言葉にすぐ反応して返す番。



 気づけば彼の緊張は解れて無くなり、普段通りの調子が出て来る。



「お喋りは以上、みたいだぞ2人とも」



 2人の後ろに並んでいた佐助が声を掛け、前方を見れば先頭の審判団に続いて列が動き始めていた。


 隣に並ぶメキシコの選手達も既に歩き出して、弥一と番は列と共に進む。



『今大会死の組へと入ってしまった日本、しかし彼らは歴代最強と言われる黄金世代のチーム。過酷なグループに入ってもやってくれる力があるはず!その初戦で、いきなり強豪メキシコを迎えています!』



『かなり厳しいグループに今回入りましたね。日本としてはやはり最終戦のアルゼンチンに行くまで2連勝で早々に決勝トーナメント進出を決めておきたい、これが理想だと思いますよ』



 地元のスペイン人や日本、メキシコから駆けつけて来た両チームのサポーター達の声援が飛び交う。



 日本とメキシコの両チームは人々の声を受けながら、初戦のフィールドへ1列に並んで入場。


 そこから両チームが横に並び、互いの国歌斉唱が行われる。




「(本当に俺達と体格そんな変わんねぇな)」



 キャプテン同士がコイントスを行う時、勝也はメキシコの背番号10を背負うホセに視線を向けていた。


 ほとんどの海外選手が平均身長で日本を上回っていたが、メキシコの場合は全体的に大きな差が無い。



 現に向き合う勝也とホセ、両者の身長も同じぐらいだ。



「(技術面が優れてると聞くし、今日はテクニック勝負になりそうか)」



 今日の試合は高い技術同士のぶつかり合いだと、そう勝也が予感しつつコイントスは行われるとメキシコが先攻となる。




「先攻はメキシコ、向こうの技術が優れてるのは──言うまでもないよな?」



 円陣を組む日本、その中で勝也は皆へ伝えていく。



「けど技術なら俺達も負けてない。この初戦を絶対勝つ!」



「日本GO!!」



「「イェー!!」」



 勝也の掛け声に皆が声を揃え、この試合に懸ける気持ちを表した後にポジションへ散っていった。



 青いユニフォームの日本、GKは黄色。



 緑のユニフォームのメキシコ、GKは赤と緑を基調とした派手な模様。



 U-20日本代表 フォーメーション 3ー5ー2


      照皇   室

     11    9 

 広西    神山    辰羅川

  13      10     16

    影山    天宮 

    14     17


    青山 神明寺 仙道(佐)

     3   6   4


       工藤

        1



 U-20メキシコ代表 フォーメーション 4ー3ー3


 フランシス  ホセ  バレス

   11     10    9


    ルイス   ホルヘ

     8      7

       アドニス

         5


 マヌエル パブロ ガーメッド クロード

  2    3    6     4


       カディナ

         1



 ピィ────



『始まりました日本VSメキシコ!初戦で勝ち点3を積み上げるのはどちらか!?メキシコがショートパスで繋ぐ!』



『やはり流石の技術ですね。速さも正確さも兼ね備えてますよ!』



 メキシコはDFラインを押し上げて行くと、中盤のパス回しにDFも積極的に絡み、ショートパスで日本の寄せを躱す。



「8番囲めー!」



 そこに龍尾からの指示が出て、勝也と照皇の2人がかりでルイスを取り囲む。



 すかさずメキシコはアドニスがボールを持ち、左サイドのマヌエルの上がりが見えて左へ展開していく。


 辰羅川が中央に寄ってしまったので、日本のサイドは空いた状態。



『メキシコ左サイドからの攻めに出た!っと天宮が詰めていく!』



『辰羅川君の空いた位置を上手くカバーしてましたね』



 メキシコが左サイドから抜け出すかと思えば、春樹が広い守備範囲で防いでいた。


 ボールはタッチラインを割ってメキシコのスローイン。




「佐助さん、番、ロングスロー来るから気をつけてー!」



「マジか!?」



 弥一のロングスローが来るという声に佐助、番の長身DF2人は警戒を強めていく。



 すると言葉通りにメキシコがマヌエルの豪快なロングスローで、一気に日本ゴール前へ運ばれる。



「(本当に来たし!)」



 よく見抜いたなと弥一に対して思いながら、佐助はフランシスとの空中戦を制してヘディングで跳ね返す。



 だが、このセカンドを制したのはメキシコ。


 辰羅川より速くアドニスが拾うと、中央のホセに向かって強くボールを蹴り出した。



 地を這うような速い球でシュートでもおかしくない速度。


 それをホセがトラップしようとした時──。



「いただきっとー♪」



「!?」



 相手からすれば何時そこに居たのか全く分からなかった。



 出場選手の中で一番小柄な弥一は自分の小ささを武器に変え、大柄な選手の陰に隠れてメキシコのパサーとストライカーの2人を欺き、インターセプトに成功。



 世界の強豪相手でも変わらず、弥一は自分のサッカーを行う。

弥一「始まったよー!世界との戦い!」


勝也「メキシコはサッカー強いけど野球とか他のスポーツも強いよな。プロレスのルチャとか有名だしな」


弥一「覆面レスラーとか有名だもんねー。レスラーの人達はタコスとか美味しいの沢山食べて大きくなってそうー♪」


勝也「出ると思った……まぁメキシコと言えばタコスが美味い」


弥一「だけじゃなくメキシコの家庭料理アロスロホ(メキシコの赤いご飯)も美味しいらしいから、アラチェラ(牛ハラミステーキ)と合わせて食べてみたい〜♡」


勝也「結局グルメは外せねぇか……これ無しで語れねぇみたいだ」

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