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サイコフットボール ~天才サッカー少年は心が読めるサイキッカーだった!~  作者: イーグル
もう一つのサイコフットボール 始まりの彼が存在する物語 国内プロ&U-20代表編

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決戦の地に降り立つ者達

※登場する人物や学校やクラブなどは全て架空であり実在とは一切関係ありません。

「このメンバーでU-20ワールドカップを戦い抜くつもりです」



 U-20日本代表が本戦を戦うメンバー、これに関して多くの記者の目やカメラが向けられ、フラッシュに焚かれながらもマッテオはメンバー発表を開始した。



 GK


 工藤龍尾(清水スピリッツ)


 大門達郎(立見高校)


 三好五郎(牙裏学園)



 DF


 神明寺弥一(東京アウラ)


 仙道佐助(ジョイア静岡)


 月城亨(八重葉学園)


 八神想真(最神第一高校)


 青山番(東豪大学附属高校)


 広瀬冬夜(桜王学園)


 辰羅川弥之助(横浜グランツ)



 MF


 神山勝也(東京アウラ)


 影山真樹(東京アウラ)


 天宮春樹(名古屋エポラール)


 仙道政宗(八重葉学園)


 三津谷光輝(最神第一高校)


 緑山明(立見高校)



 FW


 歳児優也(立見高校)


 照皇誠(清水スピリッツ)


 酒井狼騎(清水スピリッツ)


 室正明(琴峯高校)


 源田光明(モカSC)




 以上がU-20ワールドカップを戦う若き日本代表の面々となり、基本的にアジアカップを戦った時とメンバーの入れ替えは特に無い。



 これが世界一を取りに行く日本の精鋭21人となり、彼らは本戦が行われるスペインに飛び立つ。




「うーん、帰って来たって感じやなぁ〜」



 スペイン、マドリードの空港に降り立ったU-20日本代表。


 その中で以前留学していた想真が、ホームに帰って来れた風に背伸びしてリラックスする姿が見られた。



「そういえば想真ってスペインにいたんだっけ。忘れかけてたけどー」



「忘れんなや!」



 留学していた事が記憶から消えそうだったと、相変わらずの陽気な笑みで弥一は話す。


 それに想真はプロ芸人並の反応で、弥一にツッコミを入れていた。



「此処は俺にとって第二の故郷みたいなもんやから、スペインの地になれてない奴らは俺を頼ってええで?」



 此処は自分にとって庭だと想真がドヤ顔を見せる。



「何か逆に頼りたくないなそれ」



「なんでやねん!病み上がりは特に頼れや!」



 アジアカップで負傷して途中離脱した室も無事に戻り、本大会まで無事に間に合ったようだ。




「(俺達日本はグループBで相手はメキシコ、ナイジェリア、アルゼンチン……激戦グループになっちまったなこれ)」



 勝也はスマホで、U-20ワールドカップのグループ組み合わせを今一度確認する。



 日本の初戦は北中米予選をトップの成績で通過したメキシコ。



 次戦がアフリカの強豪で驚異的な身体能力を誇るナイジェリア。



 そしてグループ最終戦が南米で1、2を争うサッカー大国アルゼンチン。



 どの国が予選突破を決めてもおかしくない、死の組へ日本は入ってしまった。



「(この中で強いって言えば、やっぱアルゼンチンになるよな。南米予選じゃブラジルと首位通過を最後まで争っていたし、理想としては最終戦まで2連勝か……)」



 勝也が見る限り何処も強敵なのは確実だが、その中でも抜きん出ているのは南米のアルゼンチン。



 他の2チームと比べて此処が1番強いだろうと見ていた。



「2勝と言わず景気良く3連勝で行っちゃおうよ♪」



「おわぁ!?」



 スマホを見て考え込んでいた勝也に、心を読んだ弥一が彼の顔を覗き込んで驚かせる。



「そりゃまぁ、激戦グループだけど優勝を狙う俺達としては全勝で行きたいけどな……」



 やるからには全勝、そして優勝。


 無論そのつもりだが組み合わせが決まった今、現地に降り立てば決勝トーナメント進出を確実に狙おうと、安全策の方を考えたくなってしまう。




「行きたいんじゃなくて行こうよ、名前にビビってる時代は終わりだからさ」



 勝也を見上げる弥一の顔は勝ち気な笑みを浮かべていた。



 小さなDFは同じグループの強豪達の名前に萎縮されず、むしろ全員を予選リーグで倒してしまおうと企む。



「手強い相手には違いねぇけど、そうだな──弱腰は駄目だ」



 全勝を狙ってる弟分を見れば勝也は強気に全て勝とうと、弱腰だった心を振り払って目の前の試合へ目を向ける。



「確かメキシコってランキングでも上位に入ってて日本より上なんだっけー?」



「ああ、A代表に五輪代表と強いしU-20でも強豪って聞く」



 弥一と勝也はメキシコ代表について、日本代表に用意された専用バスへ皆と乗り込みながら話を続けた。



「全体的に俺達と変わらねぇ体格でパワーの部分じゃ互角だけど、技術面が高い」



「そうじゃなきゃ大型選手達のいる国より上の位置に立つなんて無理だもんねー」



 隣同士の席で会話する中、バスは目的地に向けて動き出せば空港を出てマドリードの町を走る。


 窓から見える景色は歴史的な建造物や城のような建物が見えて、多くの観光客も惹かれて訪れる世界に誇る美しい町並みが広がっていた。



 バスの窓から見ても充分楽しめるとあってか、代表選手の何人かはスマホで写真を撮ったりと、まるで観光気分だ。



「撮って輝咲ちゃんに送ろ♪」



「俺も京子や勝気に一枚っと」



 サッカーで話していた弥一と勝也も例外ではなく、それぞれ2人もスマホで何枚か写真を撮っていた。



「お土産とか大会終わったら買いたいなぁー、スペインで買った方が良いのって何かある想真ー?」



「トゥロンにポルボロンにマサパン、菓子なら鉄板や。後はオリーブオイルとかバルサミコ酢、お洒落なアクセサリーもあるから女性への土産とかこの辺りやな」



 やはり元々は留学していて知っているせいか、弥一に聞かれた想真から人気の土産を教えてもらう。



「って、何か観光旅行になってねぇか?俺ら世界一を狙いに来てんのに」



 初戦に向けての対策を話そうとしていたら、マドリードの都市を前に観光気分となってしまう。


 これは緩み過ぎで駄目じゃないかと、勝也は気を引き締めさせる事を考えていた。



「まだ大会始まるまで時間あるし、今からピリピリしてても意味無いでしょー。それより滅多に来れない大都市を満喫した方が得だって♪」



 これで良いと弥一は無邪気に笑いながら、自身のスマホで先程撮ったマドリードの光景を真っ先に輝咲へと送る。



「(さっきの想真もだけど弥一とか海外に来た事ある奴らは慣れてるよな……こういった経験って国際舞台で大きな強みになりそうだし)」



 今の日本代表で言えば海外でのサッカー経験者は弥一、照皇、想真、光明、更に明もドイツへ留学していたと聞くので、勝也の知る限り5人ぐらい。



 彼らの経験値が大きな力となってくれそうだ。




 日本代表がマドリード空港を出てから数時間が経過。


 空港は彼らが居た時よりも騒がしくなっていた。



「来た!イタリア代表!」



「ディーンだ!」



 何の偶然か、日本と同じ日にイタリア代表が同じ空港へと降り立つ。



 そこに多くのカメラが向く先には数々のエリート選手が揃う中、一際注目を浴びるディーンの存在があった。



 今大会はディーンによるディーンの為の大会。


 決勝の舞台として用意された世界最高峰のスタジアムは、彼が世界の頂点へ君臨する為であると言う者も少なくない。



「ディーン!今大会に向けての意気込みはどうだい!?」



 歩く途中でリポーターからマイクを向けられる。




「立ち塞がるライバルと優勝しか見ていない」



 短くコメントをした後にディーンはガードマンに守られながら、チームメイトと共に専用バスへ乗り込む。



「ライバルって彼と張り合える程のプレーヤーは同じ世代だと、ブラジルのファルグ辺りじゃないか?」



「後はスペインのブレッド兄弟ぐらい……いや、それより記事の見出しに良いコメント貰ったから早速これで行くか!」



 ディーンの一言だけで記者達の多くが動く。



 翌日には「大胆不敵!異次元の魔術師が早くも優勝宣言!」という記事が載っていた。



 優勝候補筆頭がイタリアという予想が揺らぐ事は微塵も無いまま、大会当日を迎える……。

弥一「どうせなら土産だけじゃなく美味しいグルメも堪能したいよ〜」


勝也「言うと思った。むしろ土産の流れでよく言わなかったな」


弥一「だって駄目なの見えてるしー、プロになったせいか本編よりも節制を厳しくされてるんだよねー……」


勝也「スペインといえばパエリアか」


弥一「トルティージャも美味しいって聞くから〜、食べちゃ駄目〜?」


勝也「主にチームの栄養士さんが作る飯になると思うから駄目だろ」

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