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29.初めてのダンジョン攻略③

ダンジョンに入って数時間。

もう日は登っているだろう。

さすがの俺も少し眠くなっていた。


地下5階層は洞窟。

かなり広くて天井も高い。

洞窟の中には人間の骨が歩き回っていた。


「ここが最下層ですね」

「え?」

「あれがコアです」


骨が歩き回っているその奥に大きな水晶があった。

「あれを破壊すればダンジョンは消滅します」

ルゼはワクワクしているようだ。


「あの骨は強いの?」

「スケルトンはそこまでですかね。剣を持ってるスケルトンナイトと奥にいる斧を持ったスケルトンジェネラルは少し強いです」

「タンク達に任せてもいいんだよね?」

正直、眠気がすごいのでタンク達に任せたかった。


「ハルキさんも戦ったほうがいいです。せっかくレベルをあげられるチャンスなので。少し感じてませんか?レベルが上がった感覚を」

ルゼの言う通り、アングリーユニコーンを倒した後は20代の時よりも身体が軽い。


「わかったよ。誰を装備すればいい?」

「両腕にポンプとビュラでいいんじゃないか?」

「え?ビーとティーは?」

「ビーとティーを装備すると身体に負担がかかる。それに自分の身体能力だけで戦うのも慣れた方がいい」

「わ、わかったよ」

俺はタンクの指示に従って、ポンプとビュラを装備した。


「ビーとティーはルゼと一緒に。ハルキは好きに動いていいぞ、俺が補助する」

「わかった」

「頑張りましょ」

「ルゼも気を付けてね」

俺は眠気が吹き飛ぶように気合を入れなおし、スケルトンに向かって行った。


▽ ▽ ▽


スケルトンの大群が俺に向かってくる。

「どうしようか、2人共」

「僕が燃やすよー」

「わかった」


俺は右の手の平をスケルトンの大群に向けた。

すると火炎放射器のように炎が出てきた。


「おーすごい」

炎はスケルトンを燃やす。

しかしスケルトンは燃えながら俺に向かってくる。


骨だから痛覚がないのだろうか。


「ポンプ!燃やしてもダメだ」

「じゃあ私がやるー」

ビュラがそう言うと、左腕から光の刃が出てきた。


俺はスケルトン達に向かって光の刃を使って斬りかかる。

スケルトンは光の刃が当たると、身体が消滅していった。


「よし。これならいけそう。攻撃はビュラでするから、ポンプは防御を頼む」

「うんー」

右腕に鉄梯子のようなものがくっついた。

多分盾として使えということだろう。


俺はひたすら向かってくるスケルトンを倒していった。


▽ ▽ ▽


ガッキン!

俺は右腕でスケルトンナイトの剣を防ぐ。


「ポンプ、大丈夫?」

「大丈夫―」


スケルトンは数が多かったが、ビュラの光の刃で難なく倒せた。

しかしスケルトンナイトには剣で防がれ、俺の攻撃が届くことはなかった。


「ハルキ、もう少ししたら手を貸す。それまで頑張って戦え」

タンクは宙に浮きながら指示を出してくる。

今すぐにでも手を貸してくれていいんだけど。


スケルトンナイトの攻撃を防ぐ。

スケルトンよりも動きが読みにくいせいで、俺の身体能力じゃ避けるのは無理だった。


ガキン!

スケルトンナイトの攻撃は止まらない。


「ポンプ、水であいつの体勢を崩したい」

「うん!やってみる」


右手からものすごい勢いで水が噴き出した。

俺はスケルトンナイトの脚を狙う。

スケルトンナイトは水の勢いに負け、体勢を崩した。


「ポンプ、水を止めて」

「はーい」


俺は体勢を崩したスケルトンナイトに近づき、左腕の光の刃を突き刺した。

スケルトンナイトは身体が消滅し、ドロップアイテムになった。


「あーきつい!」

「倒せたみたいだな」

タンクが俺の元にやってきた。


「まじでギリギリだぞ。ポンプとビュラがいなかったら攻撃防げてないし」

「スケルトンナイトはハルキより格上だ。いい経験になっただろ?」

「経験にはなったけどさー」

レベルが上がったのか、身体が軽くなっているような気がした。


「あとはルゼの戦いをよく見ておけ」

「なんで?」

「ポンプの使い方が微妙だ。ルゼの魔法の使い方を見れば何か掴めるかもしれないぞ」

「なるほどね。ちょっと意識してみてみるわ」


俺達はスケルトンジェネラルと戦うルゼの元へ向かった。


▽ ▽ ▽


石の槍が何本もスケルトンジェネラルに向かって飛んで行くが、斧で破壊される。


グウォオオオオ!!!!!

スケルトンジェネラルは叫びながらルゼに向かって行く。


「デスサンド!」


ドスン!

スケルトンジェネラルの両サイドに土壁が現れ、勢いよくスケルトンジェネラルを挟んだ。


「アースジャイアント!」

ルゼの後ろの地面が盛り上がって土でできた巨人が現れた。


土の巨人はデスサンドで動けなくなったスケルトンジェネラルに拳を振り降ろす。

ドン!

拳が直撃したスケルトンジェネラルの姿は消えて、ドロップアイテムに変わっていた。


マズドールも魔法を使っていたが、ルゼの魔法の精度の高さを感じた。

これが元々の力じゃないなんて信じられない。

戦ってる相手が可哀そうなくらい強かった。


「ハルキさん!スケルトンナイトを倒してましたね」

「俺のことを見てる余裕あったの?」

「はい。アースジャイアントを試すことしか考えてなかったので、全然余裕でした」

やはりルゼは凄かった。


「えーっと、コアを壊すんだっけ?」

「はい。壊したら地上に戻りましょう」


タンクがコアを壊し、俺達は地上に向かった。



日は完全に登っていた。

多分8時くらいだろう。


「ごめん。さすがに眠気の限界」

「私もです」

さっきまでいきいきしていたルゼも目を擦っていた。


「俺達が周りを見ておくから、2人共休んでいいぞ」

「ありがとうタンク」

「ありがとうございます」


僕とルゼはテントに入り、速攻で寝た。


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