次なる相手
短いです。
「よしよしよし」
「ぁ……」
「何やってんだテメェら……」
「B組への勝利を祝ってちょっと」
「まだ試験途中だぞ!」
「煉って意外とアレだよね、真面目ヤンキーってやつ?」
「その呼び方止めろ!」
決闘終了後の昼休み。
俺達は食堂にて勝利を祝い昼餐を取っていた。うどん110円って安いようで高くない?
その後は音無の頭を撫でてやっていると――煉が来た。コイツも暇人らしい。
「煉のおかげで色々上手くいったよ、ありがとな」
「……おう」
これまで、試験の練習に付き合ってくれたのは彼女だ。なんだかんだ俺達に協力してくれる煉には頭が上がらない。
「Aクラスの試験ってどんな感じなの?」
「ん? アタシ達はお前らと違って一人で二人と闘うんだよ。BCと」
「えっ、キツくない?」
「いや別に。それぐらいのハンデがあって当然だろ……後Aクラス自体人数少ないしな」
「なるほど」
「ったく、アタシの心配するぐらいなら明日の心配でもしろよ」
「それはそう」
「……分かってんのか? 確か明日はGFEDの中で全勝してきた奴がお前と当たるんだぜ」
ドスを聞かせた声で言う煉。
俺達と同じ――音無の様に凄い魔法を使う奴がいるかもしれない。
B組と闘った後でアレだけど、逆に言えば音無みたいな奴がいるかも?
もしかしたら。
そう心の中で唱えると、とんでもない相手に出くわす気がして来る。
「同じ全勝ね。どんな奴なんだろうな」
「……実はもう、お前の相手はほぼ決まってる。噂がそこら中で流れてるぞ」
「えっ、いくら全勝たって二組なはずないだろ」
「『勝ち方』が違う。同じ全勝でもな」
煉は淡々と俺に言う。
それはつまり。
「対戦相手の多くは対戦中の『降参』。それに加えてピンチにもならず、かつタッグ両方ほぼ無傷……そんな奴が一組だけ居る。ここまで言えば分かるだろ?」
「……そういうことか」
明日の決闘は同じ実力同士で闘う。
つまりその余裕の勝利を飾った『ソイツら』が明日の相手だって事だ。
「その。アタシは、お前と闘ってから『異能』について考えを改めたよ」
「?」
神妙に語り出す煉。
「そして今日、本当にそんなアタシの考えは当たってたと再認識した」
「……おいおいその感じ、まさかと思うけど」
「その予感は当たりだぜ。明日のテメェの相手は、最底辺のはずのG組に居る――」
彼女は口を開く。
その答えを。
「――お前と同じ、『異能持ち』だ」
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