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吸血鬼が始めるダンジョン経営 ~アトラクション化で効率的に魂採取~【祝8万PV】  作者: 近衛 愛
第6章 新しい仲間との新たなる船出

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【051】新しい仲間との新たなる船出 その7

「ええっ、その点は大丈夫です。夏休みですから、バイトしてても半日ぐらいはダンジョンに潜れますし、それにダンジョン好きな人がここを通っていくわけじゃないですか。そしたら、自分で冒険するよりも多くの情報が得られると思うんですよ。それにスタッフしか知らない情報もあると思いますしね。ねっ、トシ君」


「えぇ、この募集はまだ誰も気づいていない今がチャンスです。なので、誰よりも先に決断して申込をする必要があったんですよ。ここで顔を覚えてもらえれば、ダンジョン内でも気にかけてもらいやすく、仲間も出来やすいですから、まさにダンジョン攻略に打ってつけですよ。」


「わかりました。では、こちらの契約書の内容を確認し、サインをお願いしますね。」


 と二人とも何の迷いもなくサラサラとサインをしていく。

 こんなに早くスタッフ採用って出来るものだったのか。一部店舗だとずっと貼りっぱなしになっているから、てっきりあまり集まらないから、ずっと募集しているものだと思ってました。


 うんでも、これはスピード直下で即作成して貼り付けた天魔さんの功績が大きいな。後で褒めて置こう。


「ちなみにお二人は分かれて、シフトに入っても大丈夫ですか?」


「ええ、大丈夫ですよ。出来れば一緒にダンジョンに潜りたいのでシフトが一緒の方がありがたいのですが、そんな我儘わがままは言ってられませんし。オーナーの采配さいはいにお任せします。」


「そうですか。では早速ですが午前から勤務と午後から勤務どちらが宜しいですか?」


「私は朝は弱いので、午後から勤務でお願いします。それもあって、今朝はトシ君に並ぶようにお願いしてたので。てへっ」


「僕は逆に朝の方が都合が良いので、夏休みや休日は午前からの勤務でお願いします。」


「了解しました。なるべく、お二人でダンジョンに潜れるようシフト調整しましょう。土日はお客様も多いので難しいですが、平日の夕方以降なら、調整致しましょう。希望の曜日はありますか?」


「それなら、金曜日の夜にお願いします。それならどれだけ頑張っても次の日に影響ないですから。」


「あと、パソコンの入力作業等は大丈夫でしょうか?新規登録者の情報の打ち込みは現在手で打ち込む必要がありますので。」


「ええ。僕も彼女も学校でばっちりやっているので大丈夫ですよ。それに彼女は神宮寺高校創設以来の才女と呼ばれてますから、大概のことは教えられたら、即覚えて行動に移すことができます。逆に僕は一つ一つ覚えていく必要がありますが。」


「なるほど。では早速ですが、これからスタッフとして働いてもらいましょう。冒険者登録だけですね。保険契約は後程、新規登録者に説明するときに一緒に聞いてもらって、その時に契約しましょう。もちろん、この契約はバイトには本来必要ないものですが、冒険者は必須となっておりますので。」


「「ええ、わかりました。では、宜しくお願いします。オーナー」」


 こうしてオープン3日目にして、日本人高校生のバイトが二名加わることとなった。

 うん、なぜかとても順調だ天魔さんが来てから、いい風が吹いている気がする。二人の人間が入ってきたから、物の怪であることはしっかりと隠す必要が出てきましたね。


 その後は作業服を渡して着替えてもらおうとしたんでけど、あれっ?最上階って人間って入ってよかったかな。受付のロッカーは基本的にお客様専用で、スタッフはNGだし、う~~ん、まぁ大丈夫だな。最上階のロッカー室のみ案内しておけば、他は一応指紋キーで認証するようにしてあるし。


「では二人ともついてきてください。」


 エレベータまで案内し、最上階を押して登っていく。


「こちらで着替えて下さい。着替えが終わったら、受付ホールまで来てください。」


と言って、僕は一回に降りて行った。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「上手い事いったわねトシ君。私達『真相究明俱楽部』の活動として、これ以上相応しい所はないわ。ダンジョンなんてどう考えてもオカシイのよ。テレビやホームページ、SNSでダンジョン内でモンスターや武器、装備を召喚して戦うなんて、あまりにも可笑しいわ。

 現代のテクノロジーで出来るのは、せいぜいネットを介して、疑似的にアバターが体験するゲームや空間に映像を投影するホログラムがせいぜいなのよ。

 それを小説のVRRMOゲームみたいに、私達が直接その世界に入って冒険するっていうのは、今の通信技術をもってしても不可能なのよ。動画やテレビ通話でさえも回線が重くて、途中で切れているのに、その回線の不都合もなくサーバー本体?と通信し、入った人の同行をトレースし、それに合わせてモンスターを動かすなんて、どう考えても無理なのよ。

 そりゃ私だって、ディズ○-やハリー・○ッターの世界に憧れている少女ですから、そういう所に言ったら嬉しくなってテンションは上がるわね。でもそれとこの完全に科学で解明できない技術は話が別よ。真相究明俱楽部として、この謎は私達が解き明かすわ。だいたい、生き返りを得るために保険契約で寿命一年を対価として払うってのはナンセンスなのよ。それってどうやって測定して、どうやって対価として寿命を抜き取るわけ?

 しかも国民は何の疑いもなく、ダンジョンダンジョン言っているわ。政府も政府でなぜこんな怪しいお店を認めているのかがわからないわね。多分上と上で深い繋がりがあるんだわ。

 さ~~、本当はダンジョン内に入って、汗しげく通って店員さんと仲良くなってきてから、探る予定だったけど。思わぬ所でスタッフの募集があってよかったわ。こうなると、朝トシ君が整理番号を私の分も貰えなかったことは僥倖ぎょうこうかもしれないわね。それだと忙しくてスタッフ募集の張り紙を見てられなかったかもしれないし。よくやったわ。トシ君。さ~しばらくは誠実に働いて、信頼を勝ち取って、会社内の話を雑談で出来るとこまでもっていくわよ。」


「わかったよ。ナナちゃん。これも真相究明俱楽部の務めだね。はぁ~~~。夏休みはいつも通り、エアコンの聞いた部屋で『小説家にな○う』や『アルファ○リス』の押しの作家さんの作品を貯めてるやつ読破するつもりだったのに……。」


「トシ君何言っているのよ。空想の不思議より現実の不思議の方が何十~~~~倍もきっと楽しいわよ。きっと思わぬ不思議な出来事に出会える気がするわ。う~~ん。そう考えると胸がドキドキしてきたわ。どれだけ、私が興奮しているか触って確かめてみる?」


「いや、いいよ。その手には何度もひかっかるような僕ではないし。そうだね。将来は小説家になりたいし、今は不思議体験をせいぜい沢山味わせてもらいましょうか。」

お読み頂きありがとうございます。


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