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第六十八話

続きです



自身の技術が特別に優れているという自負は無い

結果が出れば何でもいいと考えて、即興でアレンジする奴の技術が優れているなんて事がある筈がない


だが、現実として今日、俺より遥かに優れる身体能力を持つ筈の襲撃者達が、俺の小手先一つで手玉に取られ、敢え無く制圧されるという事態が発生している


これはどういうことか


考えられる可能性は二つ


この世界に武術の類が存在しない

柔よく剛を制すの言葉が示す様に、技術とは天性の強者を駆逐すべく生み出されたものだ

弱者が強者を制する為の方法論が武術であり、その実践が武技である

ならば、多少身体能力が劣ろうとも、技の無い連中を制する事は不可能ではない、というのが武術の掲げる理屈だ


もう一つは、俺の身体能力が誤っている事

こちらの方がより現実的だろう

身体能力の数値化?そんなの簡単に信用できるわけないだろ

ならば、そちらが間違っていても何もおかしくはない……と考えるのは、恐らく現実逃避なのだろう

だが現実として、示された身体能力値を否定する事態が発生している


(確かめてみるか)


確かめるのは簡単だ

あれをもう一度使えばいい


「サトル」


「っ!あ……」


そこで、唐突に掛けられた声に大きく動揺を見せてしまう

もう諦めた筈の可能性の階、その実在の片鱗を見て、らしくもなく心が高揚していた様だ


「え、えと……な、何だ?」


我ながら………というのは自画自賛か

最早飾るのは止めよう、俺はどうにも精神面で大きな変化が生まれている様だ

思考に耽っていたところへ声を掛けられたくらいで動揺するなんて、常には無かったことだ


そんな自身に戸惑い、応じるのもどこか疎かになる


「………サトル、やはり疲れている様だな。今日はもういい、帰ってゆっくり休むといい。仕事も休んで構わん」


どうやら俺を呼んだのはおっさんだったようだ

だが、急な話に思考がついて行かない


「え?いや、だがヘクターの話は」


「それはもういい。必要なら後日お前の予定に合わせて、そちらへ向かわせる。その時に相談に乗ってやってくれ」


俺にとっては願ったり叶ったりといった申し出だが、それはいいのだろうか?

ヘクターに強引に話をさせたのは俺だし、最後まで付き合うのが筋じゃないのだろうか


「陛下、何を勝手な事を……そもそも、陛下がこの話を私に強要したのでしょうに」


そういえばそうだったわ

おっさんとヘクターの幼稚な口論の事をすっかり忘れて、随分自虐的な事を考えていたものだ


「だから後で話を聞いてくれと、俺自らとりなしているのではないか」


「そもそも、この場で済ませればいい話でしょう?」


ヘクターの言う通りではある

だが、俺もちょっと他の用事思い付いちゃったから、出来れば前言撤回して帰りたいんだけど


「そこはそれ、サトルは疲れている様だし。それとも何か?サトルの疲れを押してでもこの場でせねばならん話だというのか?」


別に疲れてはいませんです、はい

でも、その気遣いはちょっと嬉しい


「いえ、そういう訳では……」


「じゃあ良いな?お前らも、文句は無いか?有るなら後で聞いてやる」


それは、今は問答無用という事か?

そんな強権通る訳が


「構わん」


「うん……僕も良いと思うよ」


通りました

今回の事で強く思い知ったが、このおっさん共の妙な連帯感は、慣れるのに時間が掛かりそうだ


「ええと、俺はこのまま帰って良いって事か?」


俺から最終確認をする


「いいよ」


実に端的な承認の答えが返って来た

もう少し情緒が欲しいと思うのは我が儘なのだろう


「はぁ……サトル、妙に話を引っ張ってしまって済まないな。出来れば詳しく話をしたいから、後日時間を取ってくれると助かる。よく養生する様にな、腹出して寝るなよ」


「ヘクター、それは約束する。だが、子供じゃないんだから、腹出して寝たりせんよ」


「そうか?そこのおっさんなんか、即位前はよく腹出して寝ては体を冷やして体調を崩していたがな?「喧しい!何時の話だ、何時の!貴様、さっきの仕返しか!?やり方が陰湿だぞ!」」


俺とヘクターの軽口に、腹出し陛下がインターセプトを掛ける

だが、ヘクターはおっさんとしか言っていない

そして、この場にはむさ苦し……くない、痩身細面の美形なおじ様が、他に二人居る

つまり、おっさんの早合点……という事も、この様子では、無いのだろうな

まあ、おっさん達の付き合いは相当長いらしいし、お互いの赤裸々な事情もそれなりに把握しているのだろう


「マイシマ サトル」


「エドガーさん」


そんな二人を完全にスルーして、エドガーさんが俺の名前を呼ぶ

寡黙であっても、いや、寡黙であるからこその重厚な存在感に、引き締まる思いがする

自然と口調も丁寧なものになった


「あの、エドガーさん。今日はご迷惑を「マイシマ サトル。お前の話、楽しみにしている。よく休み、次に備えろ」お掛け……はい、お気遣い痛み入ります」


凄い上の立場の人と会話するのって、こういう感覚なんだろうか?

どうにも抗弁出来る気がしない圧力を放つエドガーさんに、へこへことお追従する俺

正直情けなくもあるが、悪い気もしない

純粋に尊敬できる相手というのは、こういう人を指すのかもしれない

仕事凄い出来る人だし


「なあ、やっぱり俺納得いかないんだけど。なんでエドガーだけあんな丁寧なの?」


「陛下、要らぬ差し出口は晩節を汚しますよ」


「晩節って!?俺もうすぐ死ぬのか?」


「喧しい。騒ぐなら静かに騒げ」


「「…………」」


こんな無理矢理な事を言っても、しずしずと従うのも人徳というものなのだろう

些か特異な気がしないでもないが


「あ、あのね……僕も、サトルの話に興味があるから……その、一緒に聴きに行ってもいいかな?」


「ああ、俺は構わないよ、リチャード。でも、ヘクターにも話を通しておいてくれよ」


「う、うん!それは当然だよ……」


こんな面々と話した後だからだろうか

リチャードとの会話は、正直ホッとする

グイグイ来ない感じが良いのかな?


「じゃあ、俺は行くよ」


もう用は無い

淡白で薄情と思われるかもしれないが、今はとにかく時が惜しい

見送りの言葉を聞く事も無く、俺は扉を閉じた










友の去る背中を見送る


「行ったか……」


何度となく見送ったその背中

何時もどことなく力無い様子だったが、今は違った

逸る心が、先へ先へとその背中を押していた様に思う

そして押される背中も、常とは違った力強さを感じさせた


(あれが、本来のサトルなのかもしれんな……)


何も見えていなかった俺

そんな自身を悔いた

二度と犯すまいと誓った過ちを、再び犯してしまった後悔

その失敗を、何とか取り戻したいと願っていた


機が訪れる事は無かった

そんな事をせずとも、若者は勝手に進んで乗り越えていく


「しかし、陛下。急に如何なさったのですか?」


少し寂しさを感じて、軽い陶酔に耽っていた俺を、数十年来の旧友の声が引き戻す


「何がだ?」


解り切った質問に、しかしはぐらかす様に問いを投げ返す


「あれほど強硬に軍の機密を暴露させようと為さったのに……あんな中途半端に話を切り上げたのは、如何な心情の変化なのですか?」


俺の意図をしっかり汲み取り、律義に答えるヘクター


「それより重要な事があるからだ」


曖昧な問いには明確な答えを返す必要がある

そうでなければ、互いの認識の齟齬は大きくなるばかりだからだ

勿論、どうでもいい相手になら、そもそも互いの齟齬を気に掛ける必要性など無いのだが


だが、相手が明確に問うのならば、逆に曖昧に煙に巻く事が出来る

なぜなら、相手の明確な疑問を理解した上で、なおはぐらかしていると理解させる事が出来るのだから


「はぁ……そうですか。しかし、この場にはアルベルトも居るのですが……それは宜しかったのですか?」


そう言われて、その存在に意識が向く

先程までサトルが立っていた、その隣に立つ近衛隊の隊服を身に纏った者


アシュレイ・アルベルト


アイギナの傍に付く近衛隊員で、恐らくアイギナが最も信を置く他人

一番はこの父親だが、他人の括りでは一番だろう

一番は俺だが


「ん?だが、こいつも知っているのではないのか?」


俺はそんなアルベルトがこの場に居る事を、特に問題視はしていない

アイギナが信頼しているという事以上に、件の計画に於いてはこいつも関係者であるからだ

こいつだけでなく、特務、近衛丸ごと関係者だ


「まあ、その通りですが……」


「なら良いだろう」


それでも不満げな様子を隠さないヘクターに、俺はその真を突く事にする


「お前が承服出来ないのは、はっきりと意思を示せなかった事だろう?サトルに対してあまりにも礼を欠いていた、それを悔いている。違うか?」


そもそも、こちらはサトルに対して礼を尽くす必要がある

他ならぬ俺が彼らを正当に遇すると決定して勅を下したからだ

だが、今回に関して言えば、それだけが理由では無い


「最初に今晩のサトルの活躍に興味を持ったのはお前だろう?」


そう、サトルが成した事に、真っ先に疑念と興味を持ったのは、計画を実際に監督しているヘクターだ

それそのものは無理からぬ事だと思うが、自分から興味を抱いてそれを知りたいと願ったのなら、相応の態度というものがあると思うのだ

少なくとも、ああやって俺に尻を蹴飛ばされたり、憤りを露わにしたり、口ごもったりとしてはいけないだろう


「五体投地とまでは言わんが、素直に頭を下げるくらいするべきだったな」


俺がヘクターの尻を叩く様な真似をしてまで急かしたのは、そういう理由があったからだ


「は……申し訳ございません」


「俺に謝ってもな……機会は設けてやったんだ、次回サトルから話を聞く時にでも謝るといい」


「は……」


すっかり恐縮してしまったヘクター

俺はそんなヘクターを放置して、アルベルトへ視線を向ける

あまりの事態に意識を飛ばしている……様に見えるが、その実は違うと見た


「見事な名演だと思うが、そろそろ止めようか。非公式な場ではあるが、それなりの立場の者達の前だ」


そう指摘すると、何処を見ているとも判ぜぬ目の焦点が急速に現実へと帰還する

こいつだけは、問題が無いと理解してもやはり心底から信用する事が出来ない

もし、この場でもっと深い所へ話が進む様な展開になれば、どうにかして止めていただろう

それだけ、このアルベルトという名は、俺やここの連中にとって因縁の名であるのだ


「……失礼しました」


ただそれだけを口にして、丁寧に謝罪するアルベルト

それ自体は何ら不思議ではない行為なのだが、先入観というものは、そんな当たり前すら歪めて受け取らせる


俺は心中の疑念や逡巡を悟らせない様に努め、アルベルトへ訊ねるべき事を訊ねてしまう事にした


「アシュレイ・アルベルト近衛兵。君に国王として訊ねる。今夜起こった事態に際して、異世界人マイシマ サトルが成した事。先の聞き取りで話した事とマイシマ サトルがこの場で話した内容に相違ないか?」


サトルが目覚めるまでの数時間

様々な処理を行ったが、当然当事者二名への聞き取りも行った

その際に、アルベルトへは重点的に、殆ど尋問に近い形で細大漏らさぬ様、徹底的に聞き出した


そして、この場に居合わせた事をこれ幸いにと、サトルの説明を逐一聞かせて、大袈裟に話していないか?隠ぺいしている事が無いか?等を調査しようと考えた


「概ねマイシマ サトルの説明に相違ありません」


その突発的な思い付きは、割と功を奏したらしい

だが


「概ねとは?」


その点のみが気に掛かった


「はっ!……正直に申し上げまして、私にはあの男のした事を理解しきる事が難しく……自らの未熟を恥じるのみであります」


しかし、それもこの告白で氷解した

何を言わんとしているか、強く共感できた為だ


「そうか……だが、あまり気に掛ける必要は無い。それはお前の仕事ではないからな。ご苦労、帰ってよく体を休めるように。……もう日が替わっているな、本日は非番とする」


一方的にそう告げ、暗に退室を命ずる

アルベルトはそれを理解した様で、一つ敬礼をして踵を返して退室していった


「……」


アルベルトの退室を確認した後、軽く視線を室内に巡らせた

リチャードは、何時もの気の抜けるニコニコ顔でお茶を啜っている

エドガーは、瞑目して無表情、何を考えているのか判らない

ヘクターは、自らの失敗を恥じて俯いていた


「そういえば、サトル。結局僕の淹れたお茶飲まずに行っちゃったね……」


そう呟き落ち込むのはリチャードだ

奴がこんなに執着を見せるのは珍しい

基本的に人間関係に無頓着な奴なのだが


「ああ、俺が代わりに飲んでやるから、そんな落ち込むな」


鬱陶しいから、と本音を続けると、これが非常に拙い事態になる

この中で一番怒らせると怖いのはエドガーだが、面倒くさいのはリチャードだ

サトルは俺やヘクターを変人と思っていてエドガーとリチャードをある種の被害者だと考えている節があるが、それは全くの事実誤認だ


「え?やだよ。サトルの為に淹れたのに、陛下に飲まれるなんて」


…………万事こうである

サトルは騙されているが、こいつの本性はこれだ

何か言葉を発する度に毒を吐く


「いや、勿体無いだろう?」


こう、軽く言い返してみる

すると


「それなら僕が飲むさ、淹れた責任があるからね。陛下には陛下の分をちゃんと淹れたでしょう?なのに人の分まで欲しがるなんて卑しいよ?」


こうして数倍の毒舌として返ってくるのである

もうやだこの親友


……そう、親友だ

リチャードのみならず、我関せずと茶を啜るエドガーも、自らの失態に落ち込むヘクターも

皆素晴らしき我が親友

得難き宝である…………と解っていても、どうしても、こう……ねえ?

腹が立つ時もある訳だよ


「そういえば……」


サトルにはそういう相手は居るのだろうか?

俺はあいつがこっちに来てからの事しか知らないが、いとこやその友人と話していた程度の人間関係しか把握していない

別にそういう事を何でも知りたいとかは思わなかったが、ふと自身の境遇の幸運を思った時に、サトルはどうなんだ?という疑念に行き当たった


誰かに忌憚なく相談できるのか?

衒い無く軽口を言い合える相手は居るのか?


そうした存在の貴重さと有難さは骨身に染みている

俺自身、こいつらの存在にどれほど救われてきたか知れない


ガチャ


「……サトル」


「え?な、何?」


「え?」


サトルの事を考えていたら、サトルの声が聞こえてきた

すわ幻聴か!?と、声の聞こえてきた方を見れば、少しだけ開けた扉から顔を覗かせているサトルが見えた

今度は幻覚か?と自身の不調を疑う


「………マイシマ サトル。どうした?帰って休む様に言ったはずだが、まだ何か用が在ったか?」


だが、そんな俺の懸念を、エドガーの問い掛けが否定してくれた

エドガーにも見えて聞こえているなら、確かにそこにサトルが居るのだろう


「そうなのか?だが、そこまで急ぐ必要があるのか?もし急ぎでないなら、また明日にしたらどうだ?」


そうと判れば後は簡単だ

自らの失態など無かった様に、振る舞いを整えて、さも心配しましたという態で気遣いの声を掛ける


「あ、いやその…………俺、よく考えたら、ここが何処か分からなくて……その事に、部屋を出て少ししてから気付いたんだけど、その……気まずくて」


……なんともはや

あの潔然とした、大人顔負けの立ち居振る舞いをしてたサトルから、まさかそんな子供っぽい発言が聞けようとは

全く思いもしなかった


(だが、そうだな。それが自然なんだろう)


もしかしたら、俺はサトルにとんでもない重荷を負わせていたのか、いや、サトルが重荷を負っているのに気付かなかったのか

どちらにしても、気張っているサトルを見て、一方的に気に入ったとか騒いでいたのかもしれない


その事で、俺自身に思うところはあったが、サトルに対して悪感情を抱きはしなかった

むしろ更に好感を抱いたくらいだ


そんなサトルの子供っぽい振る舞いが、どこか可笑しくて

少し微笑ましい気分になった

その隙を見事に突かれてしまった


「ならば、俺が送ろう。どうせ、もうここに用は無かったしな」


「え?」


それ俺がやろうと思ってたところなのに……

そう思うも、既に手遅れという


「良いのですか?エドガーさん」


「構わん。俺から言い出したことだ」


何その言い方

すっごくカッコいい


「そうですか、ではよろしくお願いします。あ、リチャード」


「え?な、なんだい?」


何その反応

すっごく嬉しそう


「俺の分のお茶、まだ残ってる?色々考えてたら忘れちゃって……まだ残ってるなら、ちょっと飲みたいんだけど……戻ってきても部屋に入り辛くて、緊張で汗かいちゃってさ」


「う、うん!ほら、そこに……も、もう、少し遅かったら飲んじゃってたよ……!」


「いや、ゴメンゴメン。じゃ、有り難くいただきます」


何その丁寧な応答

俺には結構雑なのに


「……うん、いい感じにあったかくて……美味しいよ、リチャード」


「あ、ありがとう!そう言ってもらえると嬉しいよ……!」


だから何その反応

もの凄く嬉しそう


「ははは……お礼を言うのは俺の方だろう?ありがとう、リチャード」


「ど、どういたしまして!え、えへへ……」


いい歳したおっさんが、えへへ、とか言ってんじゃねぇよ

もう少し、年上の威厳というものをだな


「……ヘクターは……何だか触れない方が良さそうな雰囲気だな……」


大正解!

正直、今のヘクターはサトルに顔を合わせられないと思う

実際、サトルが戻ってきた時から、ずっと机に突っ伏して一言も言葉を発してないからな


「おっさん、今日は色々済まなかったな」


え?何だ急に


「何の話だ?」


本当に解らない

俺が何かしたか?


「いや、今回の件で、色々と余計な手間かけさせたかもしれないだろ?とりあえず謝っておこうかなってさ」


とりあえずって………

何か俺だけ随分と軽いな、扱いが


「だからさ、その……色々と悪かったよ。それと、ありがとうな」


だが、そう……不思議と悪い気分ではない

サトルのぶっきらぼうな謝辞も、妙にすっきりと受け入れられた


「ああ、気にするな。ほら、今日はもう一日休んでていいから、早く帰って休め」


俺も、雑にサトルへ休息を促す言葉を掛ける


「はいはい。エドガーさん、お待たせして申し訳ありません」


「もう良いのか?」


こうして見ると、エドガーが丁寧に扱われているのも何となく優越感を覚える


「ええ」


「そうか。リチャード、そのカップはお前が片付けておいてくれ。どうせ陛下は自分ではしないだろうし、そこで悶えているヘクターには期待できんのでな」


お前はどうなんだよ


「エ、エドガーはそのまま帰るのかい?」


「ああ、ご苦労だが、よろしく頼む」


「解ったよ」


「リチャード、すまないな」


「だ、大丈夫だよ!サトルは何も気にしないで!?元々、陛下が淹れてほしいって言いだしたんだからね!」


「おい、俺のせいにすんな」


「実際貴様のせいだろうが。淹れさせたのなら、せめて後片付けくらい買って出ろ」


「ぐう……」


結局こうしてやり込められるんだ

どうやら、それはサトルが俺達の輪に加わっても変わらないらしい


「ああ、もういい!ほら、行け行け!さっさと行け!」


自分の形勢不利と見て、元凶の二人をさっさと追い出す事にする

決して悔し紛れではない

これは極めて高度な政治的判断だ


「はぁ……まあいい。行くぞ、マイシマ サトル」


「あ、はい。それじゃあな」


そう言って部屋を出る二人

それを少しだけ寂しく感じながら、俺の意識は未だ片付かない現実の問題へと向かった


あまり大事な話はしてません

サトルが何かに気付いただけですね

次回はそこを少しだけ掘り下げていきます


その後は、おっさん視点で「この時こんな事してましたよ」を書きます

その次はアイギナですね

更にその次は、百合と美樹が「今何してんの?」をどちらかの視点で書きます

ホントは波原組の視点も書きたいんですが、あまり掘り下げても仕方ないかな、とも考えてます


それらの後に、サトル強化篇と行くかもしれない

過去篇を挟むかもしれない

実はまだ未定


次回投稿は2月6日です

………特に何も言う事が無いです

あ、節分が在りました

………特に何かする訳でも無いなぁ

こうやって、様々な行事から離れて寂しい人生を送るんでしょうね

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