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ある女の約束

時間遅れてすみません!ラストです。



私が今こうしているのは幼い頃に出会ったおばあちゃんのおかげだった。



「わかったかい?2度と日本の地を踏んではいけないよ。守れないから。2度と会えなくても私たちは友人でしょう?」


もう死にたい、と言った私を叱り、そしてそう言ったおばあちゃんは今どうしているのだろうか。

元気でいてくれたらいいと思う。


おばあちゃんに恥じないような行き方をしたい、と願っていた。




手元に残ったのは交換日記。

これさえあればあの時間は嘘じゃないと信じれた。




おばあちゃんの息子さんの家でおばあちゃんの孫娘たちの面倒をみていた。

1番上のおばあちゃんのお孫さんは年齢が近いみたいだけども、1度挨拶をしたきりだ。


こちらに来る前におばあちゃんとどうしてか知り合いだった奥様とぼっちゃまの婚約者様に謝罪をうけた。そしてもう大丈夫だと、言われたのだ。ただもう二度と日本には来れないとも。




その日、どこかにいっていたはずの1番上のお孫さんがやって来た。

そして泣きそうな怒りそうな顔を向けていた。


日本にいってくれ。頼むから。


何も言わずにそう言った。




彼は、私は死んだことになっていること。

私を殺したのはおばあちゃんになっていること。

そしておばあちゃんが、ガンになっていたということ。

おばあちゃんを刑務所から解放させて病院の緩和ケアにいれたい、と言葉を詰まらせながらいった。








わけがわからなかった。








なぜ、そこまでしてくれたのだろうか。なぜだろうか。

ぐるぐるぐるぐるまわるその疑問。


おばあちゃんのお孫さんは、日本に向かいながらおばあちゃんたちの話をしてくれた。



ぼっちゃまが、私を好きだったなんて知らなかった。

おばあちゃんの家族の気持ちなんて考えなかった。

お嬢様のあの嫌がらせが嫉妬からくるなんて思ってなかった。奥様の気持ちも。


何も考えていなかった私が引き起こしたのかもしれない。




面会にいくとおばあちゃんは驚くほど痩せていた。


どうして、来たの?

と問うおばあちゃんにどうして、と言ってしまう。

お礼より謝罪より先にそう言った。


約束したじゃない。

守るって。助けるってした約束はあなたもだし、あなたのおうちのおくさんもだし、ぼっちゃまの婚約者のおじょうちゃんも。みんな助けたかったのよ。


やっぱりにこにこと笑うおばあちゃんに何も言えなかったのは一緒にいたお孫さんもだった。


ねぇ、約束をしてちょうだい。




しあわせになりなさい




泣きながらごめん、ありがとう、を繰り返す私におばあちゃんは困ったようにわらっていた。




おばあちゃんはそのあと、外に出ることなく、なくなった。


何よりも重く、何よりも大切な言葉だった。


しあわせに、ならなきゃ。





これが面会の時の会話です。

ってビデオで見ていましたよね。


お願いがあります。せめて、おばあちゃんの家族には真実を、伝えてください。おばあちゃんは人殺しなんかじゃないって。



ずっと探していたんでしょう?それは財閥のせいですか?それとも興味ですか?もしくは真実を知りたいから??


あなたがどうするかはわかりませんし、ぼっちゃまに私のことを話すつもりかもしれません。


そんなことより、おばあちゃんの誤解をといてほしい、そう思います。





だって、殺したはずの私は生きていたんですから。


最後の最後で時間遅れてしまいました。ごめんなさい。


さて、こんな終わり方です。

個人的には最後の最後で女が生きていたことを出したかったんですけど。文才のなさからいって多分気付いた方の方が多いのかと。


最後までよんでいただきありがとうございました!

感想等くだされば飛び跳ねて喜びます(笑)


ではまたいつか。


芽実

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