#18 愛02歳の笑顔
「パパ!」
「なに?」
「呼んだだけ」
「もう」
いつも用もないのに愛は僕を呼んでくる。
しつこいがしつこいところも可愛い。
今は愛がいてくれるだけで幸せだ。
妻が亡くなった後は相当落ち込んだ。
そんな僕を立ち直らせてくれたのが愛だ。
愛がいたから頑張ることができた。
今一番大切なのはもちろん愛だ。
「パパ!」
「なに?」
「呼んだだけ」
「またか」
愛がパパという言葉を初めて喋った時はかなり嬉しかった。
今は何回もパパと呼んでくるので少々うっとうしい。
もちろん良い意味のうっとうしいである。
愛はいつも僕のそばを離れない。
座っている時は常に僕の膝の上にいる。
僕がいないと愛は何も出来ない。
かなりの甘えん坊である。
「パパ!」
「なに?」
「好きだよ」
「パパも」
僕のことを好きでいてくれているみたいだ。
愛は妻以来二人目の僕に好きと言った人になった。
僕に好きと言った人が二人しかいない。
つまり僕は全然モテなかったということだ。
愛は僕に好きと言ってくれた。
でも愛が僕を好きな気持ちよりも僕が愛を好きな気持ちの方が勝っていると思う。
「パパ!」
「なに?」
「大好き」
「知ってる」
愛はいつも笑顔だ。
天使のような愛の笑顔にいつも癒されている。
愛が笑顔だと僕も自然と笑顔になる。
見ているだけで辛いことを忘れさせてくれる。
愛の笑顔は世界で一番可愛いと僕は思う。
親ではない人が見ても世界一と認めるはずだ。
もしもスマイルコンテストがあったら断トツで優勝するだろう。
「パパ!」
「なに?」
「私、パパと結婚する」
「大人になったらな」
愛は今2歳でもうすぐ3歳だが結婚という言葉を知っていることに驚いた。
一般的な2歳はこんなに喋るものなのだろうか。
パパと結婚すると言ってくれたのは嬉しい。
でも将来嫌いにならないとは限らない。
反抗してくることがあるかもしれない。
無視してくることもあるかもしれない。
それでも全力で愛を愛し続ける。
愛し続ければ想いは伝わるはずだ。
大人になっても好きでいてもらうそれが僕の夢である。




