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特になにもしてません

「えーあいちゃんに圭太くんね、、、よし、覚えた」


彼女の大きな瞳に見つめられ私は吸い込まれそうになったがなんとか耐えた


「んーどこかで見たことある気がするんだけどなー思い出せない。奈々ちゃんわかる?」


「いや、私もわからないですね」


「だよねー奈々ちゃん友達少ないし教室にばっかいるもんね」


「私は会長みたいにむやみやたらに仲良くしようとしないんです」


「はいはいそーですか」


普段見る会長とは違い女子高生らしい一面が見れた


「私のことはわかると思うけど一応、会長の篠宮渚です。よろしくね。そしてこのむすっとしてるのが副会長の奈々ちゃんね」


「よろしくお願いします」


「あ、はい、こちらこそ」


あの会長がこんなにも嬉々としているのはきっと奈々さんがいるからなのだろう


私も後輩という身でありながらもかまいたくなってしまう魅力が感じられる


「そういえば渚さんはほんとにボスを倒したパーティに入っちゃうんですか?」


「入んないわよみんなには悪いけど」


「ええー」


まさかみんなの模範となるべき会長が嘘をついたなんて


私は軽蔑の眼差しを向けたが会長はそんなものには動じず


「いやみんなボスが4のダンジョンの誰かにあると思っているようだけどね、実はどれにもいないのよ」


会長はとびっきりの笑顔で話す


「ボスは4のダンジョン全部をクリアした後に現れるのよ、ピラミッドに」


そんなめんどくさいステージなのか2層は


ますます2層が嫌いになっていくが


そういえばそんな仕掛けを作った気もしなくもない


「どうしてそんなこと知ってるんですか?」


開発者の私ですら知らなかった(というより覚えてなかった)ことをどうやって知ったのか気になった


「それはもう街中のCPU?モブ?に聞きまくったからね」


へえ、そんな感じでヒントもらえるんだ


わりとその辺はしっかりしてるんだなと我ながら感心

してしまった


ちなみにこのゲームは私がゲームをつくってくれるAIをつくっただけなのでそんな細かいところまで把握しているわけではないのだ


かれこれ15分は歩いているが、ここまで圭太はJKたちの会話に入りづらいのかほぼ黙っていたので機嫌を損ねていないか不安だったが


「おい待て、このっ」

はるか後方でうさぎと戯れていたので気にせず放っておくことにした



さらに歩くこと10分、ついにダンジョンにたどり着いた


「うう、さむっ」


外の灼熱の暑さとは違い、中は鍾乳洞のように冷えていて寒暖差で風邪をひいてしまいそうだ


前回もそうだったけど私のパーティには強い人がいらっしゃるから、道中の雑魚を余裕で倒しちゃうのでダンジョンがただの遊園地の迷路のようにしか感じない


「はっ」


今回は副会長の奈々さんが敵を殲滅していく


「奈々ちゃんはああ見えて薙刀の全国3位だからね。反射神経と剣さばきがすごいんだよ」


まるで親バカの母親のように自慢する会長は微笑ましかった


最初はコウモリみたいなのやゴブリンが出てきてたが


下に行くにつれて、敵の種類は多様になってきて

砂鉄でできたスライムや砂のゴーレムなど剣があまり効かなそうな敵も出てきたので


ここは私の出番とばかりに魔法を撃ち込もうとしたら


「ライトニングプリフィケーション」


会長の放った光の浄化魔法であっという間に灰となってしまい


私は魔法の発動体勢のまま固まってしまった


それからも順調に下っていくと


まさかの中ボスが待ち構えていた


そこそこでかいサソリのような化け物だったが


お2人はそんなことで臆するような人ではないので

果敢に斬りかかり魔法を放とうとしている


私と圭太は危ないからと部屋の入り口付近で待機しろと言われたので見守るしかなかった












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