決勝トーナメント
無抵抗な坂本を倒して10分が経った頃、1人ぽつんとこのだだっ広い部屋に取り残され退屈し始めて素振りでもしようかなというところで突然誰かがワープしてきた
おそらくおれの知らない男は戸惑いながらもこっちに気づき異常に落胆したのでちょっとムッとした
勝手に人にがっかりするなよと
「これより、決勝トーナメントを行います。皆さんの目の前にいるのが初戦の対戦相手です。対戦相手が見当たらない方は幸運なことにシードとなりましたので自動的に2回戦進出ですよ」
ああ、そういうことか
どうせおれが対戦相手だと悟ってやりごたえないなーとか思っているこいつをぶちのめせばいいのか
「ちなみにこちらがトーナメント表です」
全24クラスによる体育祭のトーナメント表みたいな感じでクラスが書かれている
真っ先に自分のクラスとあのあいに告白しやがった爽やか野郎のクラスを確認すると、ちょうど逆の山となっていて決勝まで当たらないようだ
ちなみに初戦の相手は1年1組の人らしい
先輩だからといって躊躇したりするわけではないが、やはり同学年だとやりやすいから助かる
この失礼なやつに制裁を与えてやろう
そんな気持ちでおれのやる気はみなぎっていた
大して強くもないのに決勝トーナメントに来てしまった
予選では、クラスの科学部がアホみたいに巨大な爆発魔法を繰り出してほぼ全員を倒した
しかし運良く部屋の端っこにいた自分は唯一爆破のダメージをまぬがれてしまい、MPを使い果たした科学部と2人きりとなり流石のおれでも魔法を使えない魔法使いには勝てるのでそのままあっさり倒してしまった
そして迎えてしまった決勝トーナメント一回戦
よりによって相手はあの剣道が強いと有名な神野圭太君とあたってしまいものすごい絶望感でため息が止まらない
しかもなんかやたらと目をギラつかせてこっちを見据えてくるので肝がヒュンとしてしまう
まあどう考えても自分が勝つ確率は0パーセントだから、負けたクラスメイトの分までとかそんなものは考えずに気楽に負けないこう
「では、一回戦スタートです!」
「えっ」
開始の合図を聞いて、来るであろう斬撃の痛みに備えようと思ったら、目の前から神野君が消え去りいつのまにか目の前が真っ暗になった
どうやら痛みを感じる間もなくやられてしまったらしい
こうしてモブキャラの数少ない見せ場は終わりを迎えた
「はあ、なんだこいつ?」
まったくといっていいほど手応えのない相手だったのであんな態度をなんでとっていたのかわからないくらいだった
そんな変なやつを倒しまた他の会場を待つ感じになった
その後、とくに何事もなくひたすら先制攻撃で相手を倒していきついに準決勝まできた
準決勝の別の試合にはあの因縁の相手も残っていて、順調にいけば決勝で戦えそうだ
ただ人のことを気にしている余裕はなさそうだ
準決勝の相手は、あのサッカー部キャプテンの馬場先輩だ




