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四面遡華  作者: 紫倉 骸霧
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崩壊的な終わりの始まり

今から30年ほど前、 地球に突如として異形の怪物達が攻め込んできた。

スライム状の生物や、犬・猫など動物や虫の外見をし人間と同じように二足歩行で歩くもの、さらには外見が人間そのものである者たちだ。

後に我々は奴らを異神人などと呼ぶ事となる。

いきなりの事に政府は適切な対処ができず、国内はパニックに陥った。

そして異神人は政府に、日本を明け渡すよう脅しをかけた。

元は侍の国だったといえど、それはもう昔の話。

平和ボケしたような人間しかいない為抵抗する術はなかった。

だからといって簡単に明け渡すわけにはいかない。

此方とて外国の統治下からようやく抜け出せたのだ。

そこで政府は考える時間を要求した。

期限は5年。

意外にも異神人はその要求をのみ、一度去っていった。

だがその5年の間にも良い解決策が見出だせず、結局はこちらが異神人の要求を呑むこととなってしまった。

しかしながら、日本の象徴は天皇であるという肩書きを残して。

それからというもの、異神人は好き勝手に日本を荒らし始めた。

日本人を蔑み、塵でも見ているかのような扱い。

一気に日本は変わり、国全体がスラム街であるかのような惨状。

孤児は増え、犯罪はどんどん質が悪くなっていく。

そんな日々が続いて7年後のある夏。

最初に日本を異神人の代表として攻め入ってきた凰虎族の大使館が爆発した。

異神人を追い出そうとテロが起きたのだ。

それは次第に肥大化し、国内戦争と化した。

街は廃れ、そこらじゅうに転がる異神人と人間の死体の山と建物の残骸。

空には戦闘機。

放たれる砲弾。

まるで地獄絵図とでも言おうか、それほどに凄惨だった。

しかしその戦争に終止符をうったのは他でもない、日本政府だった。

テロを起こした者やそれに乗じて異神人を殺め、追い出そうとした者を手当たり次第罰した。

こうして10年間続いた戦争が終結した。




あれから約10年、今では異神人が街をふん反りながら歩き建物は改築され、以前の国の風景は見る影もなくなってしまった。

明るい光世界の裏では暗い闇の世界も存在する。

まさにそんな現状だ。

それを変えるでもなく、救うでもなく。

政府は何も対抗しない。

何故政府は戦争を自ら終結させたのか、何故乗っ取られた筈の政府が存在し、未だ政策を続けていられるのか。

人々は何も知らないまま、ただただ今の生活を過ごす。

少しの違和感を感じながら。

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