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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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93/144

093★コウちゃんに、瘦身美容してもらおう


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 とりあえず、コウちゃんに聞いてみよう。


「私でも、着られるサイズかしら?」


 そう聞いたら、コウちゃんが少し(あき)れたように言う。


『う~ん…大丈夫じゃないかなぁ……。ママは気付いていないみたいだけど、帰路(きろ)の戦闘で、身体(からだ)のあちこちで停滞(ていたい)していた魔力が、だいぶまともに(なが)れて、ちゃんと循環(じゅんかん)が良くなって、身体(からだ)もかなり引き()まったんだよ。それに天使シリーズは特殊(とくしゅ)アイテムの一種で、サイズは衣装を着た者に合わせるから、女性なら誰でも着れるアイテムだしね』


「えっと……それって今現在の体形でも着れるってこと?」


『うん、そうだよ。それと、天使シリーズのドレスには魔法防護(まほうぼうご)物理防護(ぶつりぼうご)付与(ふよ)されているよ。マントには、一定時間…魔力しだいでは、何時までも飛べる魔法が付与(ふよ)されているしね。手袋とブーツは、パワーアップの魔法がかかっているから、(いま)のママにはぴったりだけど。それでも気になるなら、此処(ここ)で、もう少し(しぼ)っておく? 幸いなことに、周囲に魔物の気配ないし』


 コウちゃんが、(いま)ならもう1度、瘦身美容の施術(せじゅつ)ができるよと言ってくれる。

 乙女心(おとめごころ)理解(わか)ってくれる、コウちゃんからの嬉しい言葉に、私は嬉々(きき)として(うなず)く。


「うん、お願い」


 なんせ、コウちゃんの痩身美容は、負担(ふたん)らしい負担(ふたん)を感じないから、身体(からだ)が楽になるだけなんだもの。


 痩身美容をしてくれるなら、是非(ぜひ)もないわよ。


 それに、さんざんデブスと(さげす)まされ、見下(みくだ)され、()き下ろされ、ぞんざい(あつか)われて、(つね)嘲笑(あざわら)われてきたから………。


 いくら感情が制御(せいぎょ)されていようとも、シルビアーナ()の精神はだいぶ傷付いていたんだから………。

 皇太子の婚約者という立場にありながら、その自尊心(じそんしん)をさんざん()(にじ)られてきたことで、いまだに傷付いた精神はズタボロ状態のままなのよねぇ………。


 前世の女暗殺者とか、市職員で自衛隊予備役(じえいたいよびえき)の男性の時の記憶が無かったら自殺していたんじゃないかしら?

 ちなみにアラフィフ喪女(もじょ)の前世は、そういう意味では役に立たないわねぇ……豆腐メンタルだったから。


 だから、世間(人前)に出るのがかなり怖かったのはたしかよ。

 パーティーなどに出席していたのは、ブランデル皇帝の命令だから仕方(しかた)がなく出席していただけで、引き(こも)っていられるならそうしたかったわよ。


 そういうことを考えると気分がどんよりしちゃうのよねぇ………。

 だから、周囲(しゅうい)の目を引かない程度(ていど)()せられたら、人目(ひとめ)を気にして怖がらなくて良くなるかもしれないじゃない。


 コウちゃんはそんな私の繊細(せんさい)乙女心(おとめごころ)に気付いているのか居ないのかは判別(わか)らないけど………。

 難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンから脱出した(さき)で、ちょうど魔物の空白地帯(くうはくちたい)になったと言うことで、痩身美容の提案をしてくれたらしい。


『それじゃ、ちゃっとゃと施術(せじゅつ)しちゃうね。つーことで、適当(てきとう)なソファーなんてないから、ガッちゃん、ママのために巨大化して背中に乗せてあげて………、あっママの魔力って濃厚で美味しいよ』


 と、言われたガッちゃんは、肩からポンッと飛び()りて、軽自動車くらいの大きさに一瞬でなる。

 その巨大モフモフぶりに、私は自分の瞳がハートになるのを感じた。


『ママ………ガッちゃんの背中に(うつぶ)せに寝て………あっ………3対翼(さんついのつばさ)(あいだ)に寝てね。背面(はいめん)施術(せじゅつ)していないから、まずは(さき)に背中とかお尻とか太ももの裏面を引き()めちゃおう』


 そう言われて、全体的に脂肉(あぶらにく)は落ちたけど、ぽっこりしていた腹部が中心だったことを思い出す。

 私は、いそいそと巨大化したガッちゃんの背中へと乗り込む。


 うわぁぁぁ~……もっふもふだぁぁぁ~………ここに()もれるなんて、まさに天国ね。


 そんなことを思いながら、私はガッちゃんの背中のサラサラツヤツヤモフモフに()もれた。


 コウちゃんが背中やお尻、太ももでウニャウニャ言いながら、モミモミしてくれる。

 そうすると、身体(からだ)…特に肩甲骨(けんこうこつ)や腰の周辺に(わだかま)っているモノがスルスルと(ほど)けて、どこか(よど)みのあった感覚が軽く楽になっていく。


 ポカポカした感覚に()まれて、私はウトウトしていた。


 コウちゃんがウニャウニャ言いながら、じょじょに肩から肩甲骨(けんこうこつ)、二の腕の裏側から脇腹に腰、お尻に太もも、脹脛(ふくらはぎ)から足首、そして、土踏(つちふ)まずから足先(つまさき)にまでを、フコフコの(やわ)らかいお手々(てて)()み込んでくれた。


『ママぁ~………仰向(あおむ)けになって………』 


 コウちゃん言葉に、意識を飛ばしかけていた私は、クルリンッと仰向(あおむ)けになる。


 うわぁ~……(すご)身体(からだ)が軽くて、反転するのも全然楽(ぜんぜんらく)だわ。

 ベットから起き上がるのすら、介助(かいじょ)なしではできなかったし。

 寝返(ねがえ)りさえ上手(うま)くできなくなっていたこと考えると、雲泥(うんでい)()だわ。


 そう思っている内に、コウちゃんが私の(ほお)を可愛いお手々(てて)でモミモミしてきた。


『ゴメンねぇ~…ママ。顔にまで濃縮(のうしゅく)した魔力の(よど)みが(こご)ってたから、息苦しかったでしょ………。最初の施術(せじゅつ)の時は、全身(ぜんしん)……特に腹部に集中して濃縮された魔力の(わだかま)りが(すご)すぎて、他の場所は手が付けられなかったんだ』


 コウちゃんの言葉から、なんとなく自分の身体(からだ)がかなり最悪な状態だったと理解(わか)った。





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