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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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91/255

091★自分で思っていたよりも、かなりテンパっていたようです


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




 魔法の威力(いりょく)や加減(かげん)を試(ため)す相手は魔物なんだもん。

 多少(たしょう)の素材(そざい)は、この際(さい)もったいないことになっても、ここはガンガン行(い)くしかないわね。


 って、決心したのに、ミノタウロスは、手加減(てかげん)を失敗した5体と、別の魔法を試(ため)した3体の計8体しか討伐(とうばつ)できなかった。


 はい、残りは、ガッちゃんのご飯になりましたとさ……はぁ~……。


 ちゃんと角(つの)、皮、魔石は回収したけどね。

 次(つぎ)こそは、頑張(がんば)るぞ。


 コブシを握(にぎ)って、私は決心を新(あら)たにして、回廊を歩(ある)き出す。

 角(かど)を曲(ま)がる前に、コッコッココという、愛(あい)らしい声を聞いたの。


 うふふ…きっと、可愛い鶏(にわとり)さんね。

 私は、今(いま)ひとつ、ここが難攻不落の深淵(しんえん)の絶望ダンジョンだという認識と自覚が足りなかったようです。


 だって、新(あら)たな魔物の登場に、わくわくしていた私の目に映(うつ)ったのは………。


 はい、残念……可愛い鶏(にわとり)さんじゃありませんでした。

 出現(あらわ)れたのは、獰猛(どうもう)なコカトリスだった。


 期待を外(はず)された怒りで私は、死薔薇(しそうび)の鞭(むち)をバッシバッシに振(ふ)るって、コカトリスを絞(し)め殺したわ。

 だって、羽や皮が痛むと価値が、もの凄(すご)く落ちるんですもの。


 コカトリスの羽は、解毒薬の原材料(げんざいりょう)になるし、皮は、解毒作用のある防具になるから、高く売れるのよ。

 それに、お肉は…やっぱり…精力(せいりょく)アップの効力があるから高く売れるしね。


 前世でのなんちゃって乙女ゲームのレイパレ(R18)ではそういう設定が多いだけあって、精力増強(せいりょくぞうきょう)や媚薬(びやく)の原材料になるアイテムが多いのよ。


 そして、どっちが鶏(にわとり)か卵かは判別《わか》らないけど、転生した私が生きるこの世界(たぶんR18のレイパレ)はリアルで、そう言うモノの需要(じゅよう)が高いのだ。


 勿論(もちろん)、ガッちゃんにも羽はもらいました。


 皮は美味しいから食べたいって言うんで、諦(あきら)めました。

 嗚呼(ああ)、私も前世で焼き鳥の鶏皮(とりかわ)が好きだったわぁ~………。


 ほかほかの炊(た)き立てご飯の上に、タレがたっぷりの鶏皮(とりかわ)とねぎまを乗せて………。

 はぁ~……恋(こい)しいわぁ~……前世での丼(どんぶり)モノ。

 塩も美味しいのよねぇ~…………じゃない、現実を優先しないと。


 今(いま)は、ここで私が冒険者として生きていくための確認とレベル上げよ。

 とりあえず、私は好き嫌いで戦い方に差(さ)が出るタイプなんだって、自覚(じかく)ができて良かったわ。


 その後に出現(あらわ)れたのは、バジリスクとサラマンダートカゲだった。


 どっちも皮と爪(つめ)と牙(きば)が、高く売れるモノだったわね。

 バジリスクは、毒を吐(は)くから、風魔法で覆(おお)って、死薔薇(しそうび)の鞭(むち)で絞(し)め殺したわ。

 サラマンダートカゲは、火を吐(は)かれる前にアイススピアでさくっと刺(さ)して殺したわ。


 でも、死薔薇(しそうび)の鞭(むち)で殺した方が、皮が痛まないって後で思ったわ。

 色々(いろいろ)な失敗をしながら、私達は、お宝を回収して出口に向かった。


 その間(あいだ)に、ダンジョン内で魔物と何度も戦ったわ。

 そのお陰で、脆弱(ぜいじゃく)なシルビアーナ(今世の私)のレベルもだいぶ上がったわ。


 何時(いつ)の間(ま)にか、かなりの経験値(けいけんち)を得(え)ていたみたい。

 同時(どうじ)に、ゲームの中での戦い方(かた)を思い出すコトができて良かったわ。


 お宝も、コウちゃんのお陰で、回収してどうやらコンプできたもの。

 そんなこんなで、あっと言う間(ま)に、私達はダンジョンから脱出していた。


 そして、外(そと)を見ると、綺麗な朝焼(あさや)けと言うか、夜明(よあ)けでした。

 これなら、歩(ある)いている内に丁度良(ちょうどよ)い時間で、あの村に辿(たど)り着くわね。


 そう思って、歩(ある)き始めて、外(そと)の風にパタパタとひらめくドレスの感触(かんしょく)を感じて、やっと、私は今(いま)の自分が杜撰(ずさん)な作りのパーティードレスを着たままだったことを思い出しました。


 呪具(じゅぐ)のセイで感情その他を制御(せいぎょ)されていたので、小さな我(わ)が儘(まま)どころか、自分の意思(いし)を口にすることもできなかったので、パッと見でそれなりのドレスに見えれば良いという作りのモノを着せられていたのだ。


 皇帝も皇后も、婚約者と言うことになっている皇太子も、ぞんざいに扱(あつか)っていたので、誰もシルビアーナ(わたし)のことなど気にかけていないからと、身支度をした侍女達にそういうことをされていたんだっけ。


 そこに到(いた)って、私は自分の姿に慌(あわ)てた。

 だって、コウちゃんが部分的に分解吸収(ぶんかいきゅうしゅう)した以外はなんの変化もない、パーティー用のドレスのままだったんですもの………。


 呪具(じゅぐ )で感情も行動も制御(かんじょうせいぎょ)をされていたセイで、羞恥心(しゅうちしん)を感じても、どうしようもなかったことで、色々(いろいろ)と鈍感(どんかん)にならざる終(お)えなかった弊害(へいがい)で、いままでそんなことすら気付かなかったらしい。


 とは言え、普通なら、こんな格好でダンジョンの中を廻(まわ)ったりしないわよねぇ………。


 いや、すっごくテンパッていたのねぇ…私って………じゃない。

 何か良い手を………ということで、私は、コウちゃんに聞いた。


「コウちゃん、そう言えば、何か着替(きが)え的(てき)なモノはあるかしら? 流石(さすが)に、このままじゃ不味(まず)いわよねぇ………。あまりにも不自然(ふしぜん)すぎて、私を見かけた冒険者とかに、魔物が化けてるとか言われて、退治されちゃいそうよ」


 そう言ったら、コウちゃんたら斜(なな)め上な言葉を言ってくれたわ。


『大丈夫だよ、ママ。だって、ママは強いから………。俺もガッちゃんもいるんだから、返り討(う)ちにすれば良いんだよ』




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