083★えっとぉ~…私が唯一のクリア者?
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
「それで行くと、魔物のスタンピードがあるってコトよね? それって何時なの? わかるコウちゃん?」
焦る私に、コウちゃんは冷静に突っ込みを入れる。
『ママぁ~………1番最初に、魔物が溢れ出し、周りを囲む魔の森の魔物がスタンピードして、人族の住む都市に向かったんだよ。で、その原因を造った最初の場所って覚えてる?』
コウちゃんの問いかけに、私は前世でやっていたなんちゃって乙女ゲームR18のレインボーパレスでの攻略本の内容を急いで思い出す。
一応、あったのよ攻略本。
ただし、重要なところは秘密って書かれていなかったのよねぇ………。
イベント【狂いし神子の討伐】に到達するための手順とかは、手掛かりとなるニュアンスすら無かったもの。
その代わりに、余計なミニ小説とかイラストがちょこちょこと入っていたのよねぇ。
どうも、それがキーワード代わりになっていたらしい。
掲示板には、何ページのミニ小説がどのイベントのキーワードだった、とか。
何ページ目のイラストが、〇〇のアイテムをゲットするための情報だ、だとかあったわね。
そんなことを脳内検索しながら、私は前世での知識をフル活動しながらコウちゃんからの問いかけに答える。
「えぇ~とぉ~……たしか、難攻不落の深淵の絶望ダンジョンだったような気がするわ………って、そうだ、ココだったわっ」
『正解だよ、ママ』
コウちゃんの言葉に内心でホッとしつつも、せっかくだからと引っ張り出した知識を言葉にしてみる。
「なんか、有名な予言者ヨハンなんたらとか言う人が、ここが魔物のスタンピードの発端の場所であり、後年魔王が誕生する場所って言っていたとか………ミニ小説にそういう記述があったわ。だから、みぃ~んなやっきになって【狂いし神子の討伐】を目指した。………っていう設定だったような気が………」
『うん、そう。それでね、その元凶となるはずの、最初の魔物達を産卵するはずの魔物達を、ガッちゃんが綺麗さっぱりと、ぜぇぇぇ~んぶ食べちゃったから、もう魔物のスタンピードは無いんだよぉ~………よかったね、ママ』
コウちゃんにそう言われて、私は愕然とする。
もう、この難攻不落の深淵の絶望ダンジョンに来て、何度目の驚きかしら?
でも、聞けることは聞いておかないとね。
今なら、コウちゃんは色々と答えてくれそうだもの。
「えっ? えぇぇぇぇぇぇぇ? それじゃ、もしかしなくても、勇者と聖女の【召喚】はないってことになったりするの?」
『うん、無いね。だって、必要ないでしょう。言うなれば、ママが勇者で聖女ってことになるから………。この世間一般で言う、難攻不落の深淵の絶望ダンジョンの【狂いし神子の討伐】を唯一クリアしたのって、ママだけだし………』
今世はもちろんのこと、前世でも、私が生きている間に、この難攻不落の深淵の絶望ダンジョンを最後まで攻略してクリアした人の話しは聞いていないから、本当に私が一番乗りということになるらしい。
ただ、私には難攻不落の深淵の絶望ダンジョンの様々なイベントを攻略し、クリアしたという感覚はない。
だから私は、ちょっと考えてからコウちゃんに言う。
「いや、だって【神子】はラストステージに居なかったでしょ? 私、討伐なんてしてないよ?」
私の言葉に、コウちゃんはニチャッとチャシャ猫の笑いを浮かべて言う。
『でも、ここのラストイベントを攻略するための正道を通って、この本来の【狂いし神子】の部屋に入って、制御の水晶珠を手にしているでしょ、ママが』
えっと……制御の水晶珠ってなんですか?
一応は、思い当たるモノはあるけど、そうかどうかは判別らないからね。
ここはコウちゃん聞いてしまいましょう。
「制御の水晶珠? って、もしかして、コレのこと?」
と、私は超巨大化した水晶珠の指輪を指さす。
『うん、そう。だから、ママが、勇者で聖女で、攻略成功者なんだよぉ~………。おめでとう~……初の攻略達成だね。やったねママ、クリアだよ』
祝いの言葉をもらってもねぇ~………とても複雑な心境よ。
あのなんちゃって乙女ゲームのレインボーパレスの内容、私ってば、大きく改変しちゃったってことになるじゃないの。
「それじゃ………勇者も……聖女も……異世界から【召喚】されないってこと?」
確認してみれば、コウちゃんはあっさりと頷いて言い放つ。
『うん、そうだよ。まぁーこの世界の【理】として、どこかのダンジョンを起点とした魔物のスタンピードはあるかも知れないけど。それって、増えすぎた人類(亜人種も込み)を間引くための小規模氾濫程度でしかないから、勇者も聖女も必要ないんだよ』
いや、コウちゃんの答えは理解っていたけどね。
それでも、嘆くことはやめられない。
だってこの世界って、R18のレインボーパレスの世界なんだから………。
「ええぇぇぇぇぇぇぇぇ~………それじゃぁ~……身代わり地蔵が存在しないぃぃぃぃぃぃぃぃぃ……」
ヤバイっ………不味いっ………ヤンデレしか居ないじゃない。
脂汗しか流れないわよ。
驚き過ぎて叫ぶ私に、コウちゃんは付け足す。




