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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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151/165

151★前世の知識と記憶は以外と役に立つ?



 よし、ここはとりあえずゼフィロス村に()って、まずは冒険者登録を()ませてしましょう。

 冒険者登録すると言う初志貫徹(しょしかんてつ)しないとね。

 

 そしたら、今度(こんど)はなんちゃって乙女ゲームのレインボーパレス(R18)のイベント【黄昏(たそがれ)開放(かいほう)】で存在していた、古代遺跡を見付けましょう。


 でもって、古代遺跡を見付けたら、改めて防御型の結界魔法を()(なお)して、ソルス・ロス・エンダ村で回収したソルス・エル・ピーシェを食べられるだけ食べましょう。

 とにかく、魔力は満タンにしないとね。


 安心できる場所で、買い込んだ色々(いろいろ)食糧(しょくりょう)とソルス・エル・ピーシェをたっぷりと食べれば、一角天馬(ユニコーンペガサス)の子を起こせるくらい魔力が完全回復すると思うしね。


 今後(こんご)の考えというか、方針がとりあえずまとまった私は、コウちゃんとガッちゃんに話しかける。


「コウちゃん、ガッちゃん、まずは、あそこに見えるゼフィロス村に()きましょう」


 そう私が言えば、コウちゃんが何かを思い出したようで、私に問いかけて来る。


『ママ、もしかして………あのクラン支部にしていた遺跡を探すの?』


 どうやら、コウちゃんにもクランの記憶はあるようね。


「あはは、わかったぁ~………」


『うん。(なつ)かしいよね』


「そうねぇ…前世で遊んでいたなんちゃって乙女ゲームのレインボーパレス(R18)と、RPGの方の【黄昏(たそがれ)開放(かいほう)】どちらも、こっちの世界はかなり連動しているようだからね。だからって、養子にしたあの子達には、会えるわけじゃ無いけだろうどねぇ………」


 いや、あの子達が居たら居たで楽しいだろうけど………たぶん、無理よねぇ………。


 だってねぇ………流石(さすが)に、融合(ゆうごう)させたキャラ達が存在しているとは思えないのよねぇ………。

 いや、いるなら絶対に会いたいわよ、あの子達に。

 だって、とぉ~ても手間暇(てまひま)かけて作り込んだキャラ達だもの、とても愛着あるのよ。


 それでも、流石(さすが)にそこまでご都合主義(ごつごうしゅぎ)に存在しているとは思えないのよ。

 思わず、私は感傷的(かんしょうてき)な気分になる。


『うん、会えたら良いのにねぇ………』


 コウちゃんの言葉に、ついつい怠惰(たいだ)なアラフィフ喪女(もじょ)時代を(なつ)かしんでしまう。


何時(いつ)か探してみるのも良いわね。みんな(=右の腕輪の中で仮死状態のコウちゃんとガッちゃんの兄弟姉妹(きょうだいしまい))を起こしたら………」


 私の言葉に、コウちゃんもしんみりと(うなず)く。


『うん』


 私とコウちゃんは、そんな前世の安穏(あんのん)とした日本での感傷(かんしょう)(つか)()とは言え(ひた)ってしまう。

 ちなみに、その時の私達は、風の精霊さん達の好意で、魔力を使うことなく上空で静止(せいし)していたりする。


 そう、風の精霊さん達ってば、私達に付いて回っているのだ。

 こんなに一緒についてきちゃっているけど、良いのかしら?

 なんて思っていたら、私とコウちゃんの感傷(かんしょう)を知らぬげに、言葉の意味だけを(ひろ)った、情緒(じょうちょ)がちょっと、いや、かなり残念なガッちゃんが声をかけて来る。


『あのぉ~…(あるじ)さま』


 うふふふ………そう言えば、ガッちゃんはこっちの世界に拘束(こうそく)されていたから、私達の感傷(かんしょう)なんてわからないのよねぇ………。

 じゃなくて、もしかして何か見付けたのかしら?


「なぁ~に? ガッちゃん」


 私が問い返すと、ガッちゃんが可愛いお手手(てて)である一点を指さして言う。


『古代遺跡でしたら、あそこに……あの小高い丘にありますよ』


 えっと…見付かるの早すぎない?

 じゃなくて、あるのね、あの古代遺跡。

 良かったぁ~……あるんだ、うれしいなぁ~………。


 多少の位置ズレはあっても、このゼフィロス村の近くにある遺跡だった、まず間違いなく、アラフィフ喪女の時にクランの本拠地として改造して使っていたやつに間違いないでしょう。


 本当に、あの(やかた)があるなら一角天馬(ユニコーンペガサス)の子をちゃんと起こして上げられるわ。

 でも、いったい何処(どこ)にあるのかしら?

 いや、防護結界を()った上で認識阻害(にんしきそがい)までかけてあるから、ちょっとやそっとでは見付からないのよねぇ………。


 だから、私はちっちゃいモフモフのお手手(てて)で、小高い丘を指してそう言うガッちゃんの手が指し(しめ)(あた)りへと視線を向けてみるのだが………。

 私には、何の変哲(へんてつ)も無い丘にしか見えなかった。


 あははは………やっぱり見えないわ。

 あわぁぁ~…もしかして、古代遺跡が見えてないのって私だけ?


「えっ…どこ? コウちゃん見える?」


 無意識に、コウちゃんへと確認の言葉を口にするが………。


『えぇ~とぉ………見えないよ。んで、ガッちゃん、何処(どこ)にあるの? どんな外観(がいかん)しているの? (くわ)しく説明してね…ねっガッちゃん?』


 アレ? もしかしてコウちゃんにも見えないってこと?


 どうも、ガッちゃんには見えているのに、自分が見えないという事実にイラついたコウちゃんの言葉を聞いて、私はなるほどと思う。

 けど、ここはやはりコウちゃんにちゃんと確認してみる。


「もしかして、コウちゃんにも見えないの?」


 私の言葉に、コウちゃんが説明してくれる。


遠見(とおみ)千里眼(せんりがん)透視(とうし)の能力は、ガッちゃんの特殊能力(とくしゅのうりょく)なの。あの(ひたい)魔宝石(まほうせき)の力なんだよ、ママ。だから、オレには見えないんだ』


 ちょっと残念そうな(ひび)きを(ふく)んだ言葉に、私はやっぱりと思いながら言う。






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