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悪役令嬢は婚約破棄されて覚醒する  作者: ブラックベリィ


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107/149

107★双子の近衛騎士に護身術全般を習いました


作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。

設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。

感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)


主人公は、かなりマイペースです。

生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。




『最初のウチは余裕で抱えて逃げることはできますが……。最後まで抱えて逃げることができるとは限りません』


 ただ、その時の私は、ちょうどルドルフ皇太子に散々(さんざん)デブだブスだと体重や容姿のことを()()ろされたあとだったので、小さな声で謝罪(あやま)ることしかできなかった。


『デブで重くて、ごめんなさい』


 もう、あの(ころ)には(わけ)理解(わか)らないストレスで、(つね)に食べ物を口にしていたから、見事にコロコロしていたのよねぇ………。


 そんなビア(だる)のようなシルビアーナ()を、最初から抱えるて逃げるなんてほぼ無理と言ってよかった。

 それでも、2人とも最初は抱えて逃げるって言ってくれたわ。


 今思(いまおも)うと、かなり気遣(きづか)ってくれていたのよねぇ………。

 そう言えば、あの2人って(いま)はどうしているかしら?

 (いま)まで気付かなかったけど、最近は2人の姿を見かけてないわねぇ………。

 じゃなくって、あの時は………。


『姫様は、軽いですよ。太って無くても、大柄(おおがら)な皇帝陛下とか、がっつりと太った財務大臣とか、だぶんっだぶんっな書記長とか、むりんっむりんっな法務大臣とか色々(いろいろ)といますから。大人の男を考えれば、姫様はとても軽いです。だから、そこは問題じゃ無いんですよ』


 そう言われて、ぼんやり頭の私は不思議に思ったわ。


『そうなの?』


 そっくりだし、呪具(じゅぐ)のセイで思考も行動も愚鈍(ぐどん)担っている私には、2人のどちらが話しかけているかも判別(わか)らなかった。

そんな私の疑問の言葉に、双子は言葉を続ける。


『はい、問題は、襲撃(しゅうげき)してきた相手との戦闘が、どう転ぶかわからないということです』


 言われて私は(うなず)いて思い付いたことを口にした。


『そうだね。騎士だけじゃなくて、もしも魔法使いがいたら……』


『ええ、良くわかりましたね。ですから、少しでも、逃げることができるように、とにかく武器の(あつか)いを覚えてください』


 そう言われて、私はやっと2人を見上げて言う。


『うん、自分でも使えれば、どんな攻撃をしてくるか、判別(わか)るもんね。私には、魔力がほとんど無いから、魔法も魔術も無理だから………』


『そうですよ。姫様、姫様はご理解(りかい)が早くて助かります』


『私達は、姫様の護衛騎士(ごえいきし)で本当に良かったと………』


『皇太子殿下は………ですからね』


 と、交互に言う内容は、ルドルフ皇太子が真面目に護身術の講義もろくに聞かず、その技量も()に付ける努力をしてくれないというグチだった。

 そして、一転(いってん)して嬉しそうに言う。


『姫様は、あのレギオン様の娘なんです。戦いのセンスはあるんですから、(すべ)ての武器の(あつか)いを覚えられますよ』


 その言葉に(ふく)まれた熱量で、2人がお父様を尊敬(そんけい)……というか、崇拝(すうはい)しているのがよぉぉぉ~く理解(わか)ったわ。


『うん。私、頑張(がんば)るよ』


 なんて、結構(けっこう)どころじゃなく健気(けなげ)に、良く頑張(がんば)ったよなぁ………当時のシルビアーナ《私》ってば……。

 (いま)の私が、死薔薇(しそうび)(むち)をこうやって使いこなせるのって、あの時、2人に丁寧(ていねい)に武器の(あつか)(かた)を教えこまれたお陰なんだよね。


 それに、どんな武器も、私の身体(からだ)に合わせたモノを皇太后陛下は作ってくださったわ。

 それを使って、一通(ひととお)りの演舞(えんぶ)をして見せたとき、(なみだ)を浮かべて喜んでくださったわ。

 皇太后陛下は、私を孫として(あつか)っていてくれたっけ………。


 何度も何度も………。


『馬鹿な孫につき合わせてごめんなさいね。こんなに、苦労させる予定なんて無かったのに。可愛いシルビアーナに(ひど)いことをするバァーバで……』


 って………(さび)しそうにしていたわねぇ………。


 そう言えば、たまに、あの綺麗な瞳に涙が浮かんでいたったけ………。

 そんな時、当時の私は()のほど知らずにも、堂々(どうどう)と宣言したわねぇ~………。


『お祖母様、あのお花畑さんには、何時(いつ)か、お父様に(たの)んで、せっかん……いえ、勉強と訓練をしっかりとさせますわ。(かなら)ず皇太子としての責務を自覚していただき、サボった(ぶん)血反吐(ちへど)()いてもらいますから、大丈夫ですわ』


 なんて、しっかり脳筋なことを言っていたわねぇ~………私も。

 所詮(しょせん)何処(どこで)で育とうとも、カイドール家の総領娘(そうりょうむすめ)ってことですね。


 そして、そんなことを口走る私に、お祖母様はニコニコしながら言っていたわ。


『まあ…シルビアーナは(たの)もしいわね。あの馬鹿をしっかりと(きた)えてあげてね』


『はい、お祖母様』


 そんな子供らしい大見栄(おおみえ)?を、皇太后陛下はシルビアーナ()を孫のひとりと(みと)めてくれて、お祖母様として笑って見てくださったわ。


 でも………そう言えば、途中(とちゅう)から、なんか別のことを言い始めたわねぇ………。


 あれは、何時(いつ)(ころ)ぐらいからだったのかしら?

 残念なことに、記憶がさだかではないのだけれど………。

 

馬鹿孫(ばかまご)のルドルフのことは気に()めなくて良いから、シルビアーナ、貴女(あなた)貴女自身(あなたじしん)(しあわ)せを求めなさい。そして、本当に好きな人を選びなさい。後悔しないようにね。可愛いシルビアーナ、貴女(あなた)の幸せを何時(いつ)でも(いの)っているわ』


 そんなお祖母様に、私は無邪気に答えていたわね。


『私は、私を…私だけを好きだって言う人を選びたいですわ』


 私の心からの言葉に、お祖母様はよく言っていたわ。


『選びなさい、貴女(あなた)の心と(かん)と本能にしたがってね』


『はい、お祖母様』


 心と(かん)と本能って言ったのよねぇ………。




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