107★双子の近衛騎士に護身術全般を習いました
作者は豆腐メンタルなので、石は投げないでやってください。
設定はユルユルガバガハなので、突っ込みはしないで下さい。
感想は受け付けていません。(すぐにへこたれて書けなくなるのでゴメンナサイ)
主人公は、かなりマイペースです。
生活環境が最悪だったため、この世界の常識はほとんどありません。
『最初のウチは余裕で抱えて逃げることはできますが……。最後まで抱えて逃げることができるとは限りません』
ただ、その時の私は、ちょうどルドルフ皇太子に散々デブだブスだと体重や容姿のことを扱き下ろされたあとだったので、小さな声で謝罪ることしかできなかった。
『デブで重くて、ごめんなさい』
もう、あの頃には訳の理解らないストレスで、常に食べ物を口にしていたから、見事にコロコロしていたのよねぇ………。
そんなビア樽のようなシルビアーナを、最初から抱えるて逃げるなんてほぼ無理と言ってよかった。
それでも、2人とも最初は抱えて逃げるって言ってくれたわ。
今思うと、かなり気遣ってくれていたのよねぇ………。
そう言えば、あの2人って今はどうしているかしら?
今まで気付かなかったけど、最近は2人の姿を見かけてないわねぇ………。
じゃなくって、あの時は………。
『姫様は、軽いですよ。太って無くても、大柄な皇帝陛下とか、がっつりと太った財務大臣とか、だぶんっだぶんっな書記長とか、むりんっむりんっな法務大臣とか色々といますから。大人の男を考えれば、姫様はとても軽いです。だから、そこは問題じゃ無いんですよ』
そう言われて、ぼんやり頭の私は不思議に思ったわ。
『そうなの?』
そっくりだし、呪具のセイで思考も行動も愚鈍担っている私には、2人のどちらが話しかけているかも判別らなかった。
そんな私の疑問の言葉に、双子は言葉を続ける。
『はい、問題は、襲撃してきた相手との戦闘が、どう転ぶかわからないということです』
言われて私は頷いて思い付いたことを口にした。
『そうだね。騎士だけじゃなくて、もしも魔法使いがいたら……』
『ええ、良くわかりましたね。ですから、少しでも、逃げることができるように、とにかく武器の扱いを覚えてください』
そう言われて、私はやっと2人を見上げて言う。
『うん、自分でも使えれば、どんな攻撃をしてくるか、判別るもんね。私には、魔力がほとんど無いから、魔法も魔術も無理だから………』
『そうですよ。姫様、姫様はご理解が早くて助かります』
『私達は、姫様の護衛騎士で本当に良かったと………』
『皇太子殿下は………ですからね』
と、交互に言う内容は、ルドルフ皇太子が真面目に護身術の講義もろくに聞かず、その技量も身に付ける努力をしてくれないというグチだった。
そして、一転して嬉しそうに言う。
『姫様は、あのレギオン様の娘なんです。戦いのセンスはあるんですから、全ての武器の扱いを覚えられますよ』
その言葉に含まれた熱量で、2人がお父様を尊敬……というか、崇拝しているのがよぉぉぉ~く理解ったわ。
『うん。私、頑張るよ』
なんて、結構どころじゃなく健気に、良く頑張ったよなぁ………当時のシルビアーナ《私》ってば……。
今の私が、死薔薇の鞭をこうやって使いこなせるのって、あの時、2人に丁寧に武器の扱い方を教えこまれたお陰なんだよね。
それに、どんな武器も、私の身体に合わせたモノを皇太后陛下は作ってくださったわ。
それを使って、一通りの演舞をして見せたとき、涙を浮かべて喜んでくださったわ。
皇太后陛下は、私を孫として扱っていてくれたっけ………。
何度も何度も………。
『馬鹿な孫につき合わせてごめんなさいね。こんなに、苦労させる予定なんて無かったのに。可愛いシルビアーナに酷いことをするバァーバで……』
って………寂しそうにしていたわねぇ………。
そう言えば、たまに、あの綺麗な瞳に涙が浮かんでいたったけ………。
そんな時、当時の私は身のほど知らずにも、堂々と宣言したわねぇ~………。
『お祖母様、あのお花畑さんには、何時か、お父様に頼んで、せっかん……いえ、勉強と訓練をしっかりとさせますわ。必ず皇太子としての責務を自覚していただき、サボった分の血反吐を吐いてもらいますから、大丈夫ですわ』
なんて、しっかり脳筋なことを言っていたわねぇ~………私も。
所詮は何処で育とうとも、カイドール家の総領娘ってことですね。
そして、そんなことを口走る私に、お祖母様はニコニコしながら言っていたわ。
『まあ…シルビアーナは頼もしいわね。あの馬鹿をしっかりと鍛えてあげてね』
『はい、お祖母様』
そんな子供らしい大見栄?を、皇太后陛下はシルビアーナを孫のひとりと認めてくれて、お祖母様として笑って見てくださったわ。
でも………そう言えば、途中から、なんか別のことを言い始めたわねぇ………。
あれは、何時の頃ぐらいからだったのかしら?
残念なことに、記憶がさだかではないのだけれど………。
『馬鹿孫のルドルフのことは気に留めなくて良いから、シルビアーナ、貴女は貴女自身の幸せを求めなさい。そして、本当に好きな人を選びなさい。後悔しないようにね。可愛いシルビアーナ、貴女の幸せを何時でも祈っているわ』
そんなお祖母様に、私は無邪気に答えていたわね。
『私は、私を…私だけを好きだって言う人を選びたいですわ』
私の心からの言葉に、お祖母様はよく言っていたわ。
『選びなさい、貴女の心と勘と本能にしたがってね』
『はい、お祖母様』
心と勘と本能って言ったのよねぇ………。




