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第55話 触れない人

誠司が、再びマーメイドラウンジを訪れる。


リリアは、誠司に問いかけます。


自分を選ぶのか。


それとも、かすみを選ぶのか。

誠司が再びマーメイドラウンジに現れたのは、次の日の夜だった。


店内には、今日も水槽の光が揺れていた。


青い照明。


壁一面の水槽。


泡の音。


遠くから聞こえる、店員たちの甘い声。


かすみは一階奥の控え通路から、客席の方を見ていた。


誠司さんだ。


すぐに分かった。


見間違えるはずもなかった。


けれど、足は動かなかった。


昨日、リリアに言った言葉が胸の中に残っていた。


今は、同じ戦闘グループの一員です。


それだけです。


そう言ったのは自分だ。


だから今さら、誠司が誰を選んでも、何も言う資格はない。


それでも、胸の奥が小さく痛んだ。


誠司は受付の近くで、少し落ち着かない様子で立っていた。


前よりも周囲を気にしているように見える。


その前に、リリアが現れた。


薄い光を受けて、リリアの髪飾りがきらめく。


大人っぽいマーメイド衣装が、彼女の華やかさをさらに目立たせていた。


リリアは誠司の前で立ち止まり、少しだけ笑った。


「来てくれたんですね」


「ああ」


誠司は短く答えた。


リリアは嬉しそうに見えた。


けれど、その目は少しだけ揺れていた。


「今日はどうします?」


リリアは、できるだけ明るく聞いた。


「私ですか? それとも、かすみさんを指名しますか?」


その言葉が、かすみの胸にまっすぐ刺さった。


誠司が、わずかに息を止めたのが見えた。


かすみは思わず、通路の影に身を寄せた。


選ばれたい。


そう思ってしまった自分が嫌だった。


もう別れた。


自分から離れた。


同棲もやめた。


手紙も残した。


それなのに、誠司が迷っている姿を見ると、心が勝手に期待してしまう。


誠司は、リリアの向こう側を見た。


かすみのいる方へ、視線が向きかけた。


けれど、すぐにそらした。


「……リリアさんで」


リリアの表情が一瞬だけ明るくなった。


けれど、すぐに遠慮するように目を伏せる。


「分かりました。では、こちらへ」


リリアは誠司を案内した。


かすみは、動けなかった。


今日も。


誠司さんは、私じゃなくリリアさんを選んだ。


分かっていたはずなのに。


もう何も望んではいけないはずなのに。


胸の奥に、冷たい氷の棘が刺さったようだった。


その時、背後からスタッフの声がした。


「かすみさん、奥の席から指名です」


「え……私ですか?」


「はい。上の席です。着替えてください」


上の席。


奥の席。


それは、一階や二階の普通の席よりも料金が高い。


客との距離も近く、衣装も少し変わる。


かすみは思わず、手元を握った。


「……分かりました」


断ることはできなかった。


ミレナの情報を探すために、ここで働くと決めたのは自分だ。


奥の席に行けば、普通の席では聞けない話が聞けるかもしれない。


そう思わなければ、足が動かなかった。


更衣室で渡された衣装は、前よりも大人っぽかった。


上下が分かれたセパレートタイプの衣装。


胸元には貝殻を思わせる装飾があり、肩や腕には薄い布が波のように重なっている。


腰から下は、本物の人魚を思わせる鱗模様の布が体のラインに沿い、歩くたびに光を反射した。


一階で着ていた衣装より、ずっと客の視線を集めやすい。


かすみは鏡の前に立った。


自分じゃないみたいだった。


薬局で白衣を着ていた自分。


誠司と朝食を食べていた自分。


戦闘グループで仲間と話していた自分。


そのどれとも違う。


でも、外見変更はしていない。


顔も、体も、声も、自分のままだ。


それなのに、服を変えられ、光の中に立たされるだけで、まるで別の人みたいに見える。


かすみは深く息を吸った。


私は、ミレナさんを探すためにここにいる。


それだけ。


自分に言い聞かせて、更衣室を出た。


奥の席へ向かうためには、誠司とリリアの席の近くを通らなければならなかった。


リリアが先に気づいた。


誠司も、その視線を追うように顔を上げた。


目が合った。


誠司の表情が変わった。


驚き。


戸惑い。


そして、傷ついたような顔。


どうしてそんな顔をするの。


かすみは、そう思ってしまった。


私を選ばなかったのは、誠司さんなのに。


かすみは足を止めなかった。


リリアの横を通り過ぎる。


リリアは何か言いたそうに唇を動かしたが、声にはしなかった。


誠司は、立ち上がりかけた。


けれど、結局座ったままだった。


かすみは振り返らなかった。


奥の席は、水槽の上部に近い場所にあった。


水槽の中を、大きな魚がゆっくり泳いでいる。


照明は一階より暗く、青と紫の光が混ざって、客の顔をやわらかく隠していた。


案内された先のソファに、一人の男が座っていた。


年齢は、二十代後半くらい。


きちんと整えられた髪。


高そうなスーツ。


けれど、成金のような派手さはない。


目が合った瞬間、男は少しだけ驚いたようにかすみを見た。


それから、やわらかく笑った。


「君みたいな人、ここでは初めて見ました」


かすみは一瞬、返事に困った。


また、そういう言葉だ。


この店に来てから、何度か似たようなことを言われた。


可愛い。


綺麗。


君みたいな子が好き。


また指名する。


どれも甘くて、どれも客の言葉だった。


「ここには、もっと華やかで綺麗な方がたくさんいます」


かすみは、できるだけ丁寧に答えた。


「何を言っているんですか」


責めるような声ではなかった。


けれど、まっすぐだった。


「僕は、あなたを見ているんです。他の誰かと比べているわけじゃありません」


かすみは言葉に詰まった。


この店では、比べられることが当たり前だった。


華やかな子。


大人っぽい子。


胸の大きい子。


歌が上手い子。


本物の人魚。


人間のマーメイド店員。


誰かと比べられて、選ばれる。


料金で分けられる。


席で分けられる。


触れるか、触れないかで分けられる。


それが、この場所の仕組みだった。


だから、比べていないと言われると、どう返せばいいのか分からなかった。


「失礼します」


かすみは小さく頭を下げ、男の隣に座った。


距離は近い。


奥の席は、そういう席だった。


テーブルの上には高そうなグラスと、まだ開けられていない酒瓶が置かれている。


かすみは端末に表示されたコース名を確認した。


触れるコース。


胸の奥が少し硬くなる。


前の客の手の感触が、まだ少し残っているような気がした。


けれど、男はすぐにかすみに触れようとはしなかった。


距離を詰めることもない。


ただ、かすみが落ち着くのを待つように座っている。


かすみは戸惑った。


「あの……」


「はい」


「触れるコースですよね」


自分で言って、少し恥ずかしくなった。


男は穏やかに笑った。


「はい」


「でも、あなたが僕に触れられてもいいと思ってからでいいです」


かすみは目を見開いた。


「……そういうお客様は、ほとんどいません」


「なら、僕が最初になれて嬉しいです」


軽い冗談のようにも聞こえた。


けれど、不思議と嫌な感じはしなかった。


男はかすみの顔を見て、少しだけ声を落とした。


「触っていいコースなのは分かっています。でも、僕はあなたが嫌がることはしたくない」


かすみの胸が、静かに揺れた。


この店に来てから、かすみは何度も自分に言い聞かせていた。


仕事だから。


調査だから。


ミレナさんを助けるためだから。


触られても、笑わなければいけない。


嫌な顔をしてはいけない。


客を怒らせてはいけない。


そう思っていた。


それなのに、この人は、触れる権利を買っているのに触れない。


「……変わった方ですね」


かすみが小さく言うと、男は苦笑した。


「よく言われます」


「お名前を伺ってもいいですか」


「三宮煌成です」


「三宮……煌成さん」


かすみが名前を繰り返すと、煌成は少し嬉しそうに笑った。


「あなたは、かすみさんですよね」


「はい」


「綺麗な名前ですね」


また、客の言葉。


そう思ったのに、なぜか胸が苦しくならなかった。


「かすみ草みたいで、控えめだけど、そばにあると空気がやわらかくなる」


かすみは返事ができなかった。


自分の名前を、そんなふうに言われたことはなかった。


「……誰にでも、そういうことを言っているんですか」


かすみは思わず聞いてしまった。


煌成は、すぐには答えなかった。


少しだけ苦笑する。


「そう見られても仕方ないかもしれません。僕は、今まで軽く見られることも多かったので」


その言い方は、否定でも言い訳でもなかった。


「モテそうですものね」


かすみが言うと、煌成は肩をすくめた。


「そう見えるだけです」


「そうなんですか?」


「人に囲まれることと、本当に誰かを好きになることは違いますから」


かすみは、煌成を見た。


冗談のように聞こえなかった。


煌成は、まっすぐかすみを見る。


「でも、今は違います。あなたに会って、ちゃんと話したいと思いました」


「私と……ですか」


「はい」


「私は、ただの新人です。それに、本物の人魚でもありません」


「実は今日は、本物の人魚を指名するつもりで来ました」


かすみは息を止めた。


「……そうなんですか」


「はい。でも、あなたが目に入った」


煌成の声は、静かだった。


「水槽の光の中を歩いてくるあなたを見て、目を奪われました」


かすみの胸が、小さく跳ねた。


「私が……ですか」


「はい。綺麗です」


煌成は、まっすぐかすみを見る。


けれど、その視線に値踏みするような嫌な感じはなかった。


「それに、接客にまだ慣れていない感じも、僕には新鮮でした」


「慣れていないのが、ですか」


かすみは少し恥ずかしくなって、視線を落とした。


「悪い意味ではありません」


煌成は、すぐに穏やかに言った。


「作られた甘さではなく、一生懸命に向き合おうとしている感じがしたんです。そこが、とても魅力的でした」


かすみは、何も言えなかった。


「華やかさだけなら、ここにはいくらでもある。でも、あなたにはそれとは違う魅力がありました」


「違う魅力……」


「優しそうで、澄んだ雰囲気があるのに、弱いだけじゃない。まっすぐで、芯がある。そういう綺麗さです」


かすみの胸が、静かに揺れた。


「だから、人魚よりも、あなたと話したいと思いました」


その言葉は、甘いのに軽くなかった。


「外見だけではありません。でも、外見に惹かれなかったと言えば嘘になります。あなたを見た瞬間、目を奪われました」


かすみは視線を落とした。


怖い。


嬉しい。


信じてはいけない。


でも、その言葉を聞いていたかった。


心の中で、いくつもの感情が重なった。


かすみは、接客用の笑顔を作ろうとした。


このまま黙っていてはいけない。


客を楽しませるのが、この店での仕事だ。


「三宮さんは、普段どんなお仕事をされているんですか?」


無難な質問のつもりだった。


けれど、煌成は少しだけ意外そうな表情を浮かべた。


「僕の仕事に興味がありますか?」


「はい。お話ししていて、普通のお客様とは少し違う気がしたので」


「それは褒め言葉として受け取っていいんでしょうか」


「たぶん……褒め言葉です」


かすみが控えめに答えると、煌成は小さく笑った。


「昔は医師でした」


「お医者様だったんですか?」


かすみは思わず聞き返した。


煌成は静かに頷いた。


「そうです。こちらへ来る前は」


その言葉に、かすみの表情が少し変わった。


「私、異世界に来る前は薬剤師でした」


気づけば、言っていた。


煌成の目が、少し明るくなる。


「そうだったんですか」


「はい。今も薬局で働いています。この世界の薬は、元の世界と全然違っていて……戸惑うことも多いです」


「分かります。この世界の医療は、かなり歪んでいますから」


その言葉は、軽い客の会話ではなかった。


かすみは思わず、煌成を見た。


煌成は続けた。


「健康を買える。病気を売れる。痛みも、寿命も、感情さえも取引される。便利に見えるけれど、その分、人が自分の体や心を簡単に手放してしまう」


かすみは、指先を握った。


久美子のことが頭をよぎった。


外見を変えたことで、魔法適性を失った久美子。


何かを買うために、別の何かを失うこの世界。


かすみ自身も、今こうして、ミレナを助けるためにマーメイドラウンジで働いている。


何かを得るために、何かを差し出している。


「……怖い世界ですよね」


かすみが言うと、煌成は静かに頷いた。


「そうですね。この世界では、願いを叶える代わりに、自分の大切なものを失ってしまう人が少なくありません。でも、だからこそ、壊れた人を放っておけない」


「壊れた人……」


「欲望区で、願いを叶えたはずなのに、自分を見失ってしまった人たちです」


煌成の声が、少しだけ低くなった。


「綺麗になったのに、自分の顔が分からなくなった人。恋を買ったのに、愛されなかった人。健康を買うために、別の大切なものを売ってしまった人」


かすみは黙って聞いていた。


「そういう人たちの相談施設を運営しています。医療だけではなく、カウンセリングや住む場所、仕事の紹介も含めて、もう一度生活を立て直すための支援をしています」


「欲望区で……そういうお仕事を?」


「はい」


「欲望区は、売ったり買ったりする場所だと思っていました」


「実際、そういう場所です」


煌成は否定しなかった。


「僕の仕事も、綺麗事だけでは続きません。事業として成り立たせています。支援にもお金は必要ですから」


その言い方は、善人ぶっていなかった。


だからこそ、嘘っぽく聞こえなかった。


「でも、根っこにあるのは、たぶん医師だった頃の感覚です。壊れた人を見たら、放っておけない」


少し間を置いて、煌成は続けた。


「治療より先に、まず聞かないと分からないことがありますから」


その言葉が、かすみの胸の奥に静かに残った。


耳を傾ける。


相手を理解することから始める。


誠司は、問題を解こうとする人だった。


調べて、考えて、答えを出そうとする。


それはすごいことだと思う。


何度も助けられた。


けれど、自分の気持ちを、ただ聞いてもらったことはあっただろうか。


かすみはすぐに、その考えを打ち消した。


今、誠司のことを考えてはいけない。


目の前には、別の客がいる。


それなのに、煌成の言葉は、今まで触れられなかった場所に触れてくる。


手ではなく、心の奥に。


「すみません。初対面で重い話をしました」


煌成は、ふっと表情をやわらげた。


「本当は、もっと楽しい話をするべきなんでしょうね。こういう場所では」


「私は……嫌ではありません」


かすみは、自然にそう答えていた。


煌成は、それから本当に嬉しそうに笑った。


「よかった」


その笑顔を見て、かすみは胸の奥がまた揺れるのを感じた。


もっと、この人の話を聞いてみたい。


そう思ってしまった。


客だ。


欲望区の男だ。


出会ったばかりだ。


簡単に信用してはいけない。


分かっている。


それでも、話している間だけは、息が少し楽だった。


遠くの席で、リリアの声が聞こえた。


誠司の声も、少しだけ聞こえた。


かすみは振り返らなかった。


今振り返ったら、また苦しくなる。


煌成は、そんなかすみの表情の変化に気づいたのかもしれない。


けれど、それ以上は聞かなかった。


急かさず、責めず、笑わず、ただ一緒にいる。


それだけで、かすみの呼吸は少しだけ楽になった。


やがて、スタッフが席の近くまで来た。


「かすみさん、そろそろお時間です」


「あ……はい」


かすみは仕事の顔に戻ろうとした。


「三宮様、延長なさいますか?」


スタッフが確認する。


煌成は、少しだけ考えるようにかすみを見た。


「延長したい気持ちはあります」


そして、静かに続けた。


「でも、ここで延長しても、時間が来ればかすみさんはまた別のお客様の席へ行くんですよね」


スタッフは、にこやかに答えた。


「はい。ご指名状況によりますが、次のご予約が入る場合もございます」


煌成の表情が、わずかに変わった。


穏やかなままなのに、目だけが少し真剣になる。


「それは、少しつらいですね」


かすみは息を止めた。


「つらい……ですか?」


煌成は、かすみを見る。


「はい。あなたが他の客に触れられるところを、今は見たくない」


その言葉は、強かった。


けれど、不思議と乱暴ではなかった。


「もちろん、これは僕の勝手な感情です。あなたの仕事を否定するつもりはありません」


煌成は、スタッフに視線を戻した。


「この後、アフターをお願いすることはできますか?」


かすみの胸が跳ねた。


アフター。


店の外。


この人と、もう少し話す時間。


スタッフは端末を確認した。


「可能です。かすみさん、ご本人の確認が必要です」


視線が、かすみに向く。


かすみは黙った。


危ないかもしれない。


でも、話したいと思ってしまった。


ミレナのこと。


この世界の医療のこと。


欲望区で壊れた人たちのこと。


そして、自分のことも。


「……少しだけなら」


かすみは小さく言った。


煌成の表情が、はっきり明るくなった。


その笑顔は、客としての余裕だけではなかった。


本当に嬉しそうだった。


「でも、約束してください」


かすみは言った。


「私が帰りたいと言ったら、その時点で帰らせてください」


煌成は、すぐに頷いた。


「もちろんです」


少しの迷いもなかった。


「あなたが嫌だと思ったら、そこで終わりです」


かすみは、その言葉にまた胸を揺らされた。


煌成は立ち上がる前に、かすみを見た。


「最後に、ひとつだけ」


「はい」


煌成は少しだけ言葉を探すように視線を落とした。


かすみは煌成を見つめた。


水槽の光が、彼の横顔を青く照らしていた。


煌成は、静かに微笑んだ。


「触れるのは、あなたが僕のことを好きになってからでいいです」


かすみは、何も返せなかった。


その言葉が、胸の奥で静かに広がっていく。


スタッフが、アフターの手続きを進めるために端末を操作している。


遠くでは、まだリリアと誠司の声が聞こえていた。


かすみはそちらを見なかった。


今は、振り返りたくなかった。


煌成が立ち上がり、かすみの前に手を差し出しかける。


けれど、その手は途中で止まった。


「すみません。触れないと言ったばかりでしたね」


かすみは、ほんの少しだけ笑った。


「……はい」


煌成は手を引き、代わりに通路の方へ視線を向けた。


「では、行きましょうか」


かすみは小さく頷いた。


水槽の光が、二人の足元に揺れている。


かすみと煌成は、奥の席を出た。


アフターへ向かうには、誠司とリリアの席の近くを通らなければならなかった。


リリアが先に気づいた。


誠司も、顔を上げた。


かすみは、その視線を感じた。


けれど、足を止めなかった。


煌成も、何も言わずにかすみの歩幅に合わせて歩いている。


誠司の席の横を通り過ぎる一瞬、胸の奥が少しだけ痛んだ。


それでも、かすみは振り返らなかった。


そのまま、煌成と一緒に店を出た。


誠司が再びマーメイドラウンジを訪れた夜。


かすみは、触れるコースなのに触れようとしない客、三宮煌成と出会います。


煌成の言葉は、かすみの中に静かに残っていきます。


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