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外来種を駆逐するんだが???

外来種が来た。厄介だ。この魔界に定着させるわけにはいかないので緊急クエストを出したのだが、あっという間に討伐された。そして王都に研究用に運ばれて来たので報告書を読むより実際に見た方が早いと見に行ったのだが・・・・・・


「うわぁ・・・・・・」


「ひどい悪臭ですね・・・・・・」


メルバも顔をしかめるほどの焼け焦げ臭とは別な臭い。俺も顔をしかめていると研究員の一人が報告に来てくれた。


「陛下。この鰐顎城蜘蛛(クロコダイルスパイド)ですが、単体では大したこと無いような様子でした。ブロンズランクの冒険者一人でも狩れます。」


「そうなんだ・・・・・・え?じゃあなんでミユさんは怪我したの?」


「人間にとっては鰐顎城蜘蛛(クロコダイルスパイド)も凶悪で死を覚悟する魔獣みたいですね。」


「ええ・・・・・・」


「今回は分裂増殖の可能性があるので三人で相対したらしいんですがちょいと囮を使って炎熱魔法の罠におびき寄せてちょちょいだったらしいですよ。」


「そうなんだ。」


「というか。この程度ではこちらの魔獣に負けて食べられてしまうので増殖は無理ですね。」


「食べて浸食されたりとかしないの?」


「うーん解剖して調べましたが魔核が存在しない純魔力形成の生物らしいんでこっちの魔獣に食べられたら魔力素レベルで吸収されてしまって終わりですよ。」


「へぇ。」


「なので危険視するような魔獣じゃないです。彷徨大茸(マタンゴ)にすら勝てません。弱すぎて自然淘汰されますのでご心配無く。」


とりあえずファーストインプレッションを聞いたので改めて魔獣・・・・・・鰐顎城蜘蛛(クロコダイルスパイド)を見る。大きな鰐の様な口、移動に不具合が出そうな大小様々な無数の足。黄色と黒、紫のまだら模様。気持ち悪いことこの上ないがこれだけ攻撃的な見た目してて弱いのはなんかおかしいだろ。


「とりあえず、もういないんだよね?」


「今、森狩りをして異界に繋がる場所(ディバイドゲート)周辺を掠っていますが、もともと弱いのに非常に攻撃的なので他の個体がいても遠くに行っているとは考えづらいとのことです。一応生態が生態なので入念に探してます。」


「うん。じゃあ費用が足りなくなったら王城に行ってよ。追加で予算だして外来種狩りさせるから。」


「わかりました。」


「メルバ、窓口になってね。」


「はい。」


とりあえず現物を見たので。今度はミユさんのお見舞いに行って報告しよう。俺の口から言った方がいいでしょ。


・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・


・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・・・


・・・・・


・・・・


・・・


・・



「陛下、お見舞い感謝申し上げます。」


「すみません陛下。」


「いいんだ。ミユさんも元気になって良かった。」


「すみませんでした陛下・・・・・・」


「気にしないで。」


「して陛下・・・・・・こちらに出たソルジャー級、ではなく鰐顎城蜘蛛(クロコダイルスパイド)はどうなりました?」


「もう討伐したよ。」


「そうでしたか。犠牲は出ませんでしたか・・・・・・?」


「犠牲出るどころか三人で剣を抜かずに討伐したって報告書があるよ。」


「ええ!?」


「嘘だろ・・・・・・」


「そんな・・・・・・」


「見た目の割に弱すぎるって。」


「ええええ・・・・・・」


「陛下、あのタイプの魔獣は俺たちの世界じゃ熟練の兵士が五人掛かって負傷者を出しながら討伐するクラスの魔獣なんだよね・・・・・・」


「そうよ。しかも群れでくるから非常に厄介なの。」


「うちでは雑魚も雑魚だよ。最低ランクの冒険者でも狩れるって。」


「ははは・・・・・・魔界ってのはすげぇや。」


「アキリ笑ってる場合じゃないのよ。」


「勇者様、ひとまずこちらの難は去っただけで我々の問題は何も解決してません。」


「そうだった・・・・・・」


「ミユさんが動けない以上我々も動けないですから・・・・・・」


「そういえばメルバ、人用の薬はなんとかなったんだっけ?」


「すみません。文献を見つけることすら出来ておらず・・・・・・」


「そうなんだ・・・・・・」


「いえいえ、十分お世話になってますので。」


「そうです。治癒魔法が使えただけでも全然。」


「でも聞いたよ。治癒魔法じゃ怪我は治せても失った体力は戻せないんでしょ?」


「ですね・・・・・・」


「すぐにでも帰りたいところだが、そっちの方はどうなんだ陛下。」


「うーんとね。報告では時空の歪みを見つけるまでには至ってないけどなんらかが渡ってきた痕跡を見つけることは出来たって。これからみんなの世界を特定するみたい。」


「そうなんですか!それは良かったです。」


「調査隊は世界渡りをする上級夢魔(グレーターサキュバス)達なんだけど・・・・・・こちらの魔法は感覚で使うからちょっと表現が難解でね・・・・・・ごめん。」


「魔法が違うのはなんとなくわかってましたのでお気になさらず。」


「というかこっちの魔法大分規格外よ。」


「そうなのか?俺は魔法はからっきしで・・・・・・」


「ふふ。とりあえず外来種の魔獣の調査とみんなが帰る為の調査はするから。まずはゆっくり休んでね。」


「ありがとうございます陛下。」


「ありがとうございます。」


「ありがとう陛下。」


こうして勇者一行のお見舞いを済ませた俺は王城へと戻るのであった。そして執務室に入るとジオグレータが待っていた。


「陛下。」


「ジオグレータが来たってことは、勇者一行の帰る世界の続報?」


「はい。なんとか四つまで絞り込みました。ここからの絞り込みは上級夢魔(グレーターサキュバス)の市民への介入が必要となるので・・・・・・その許可を。」


「わかった。許可する。だけど殺すな。これだけは徹底して。厳命だよ。もし殺したら追放にする。そう伝えて。」


「はい。伝えます。」


ジオグレータが出て行く。サキュバスの介入と言ったらもう皆さんご存じのアレなので。しかも上級夢魔(グレーターサキュバス)の介入はアレがアレ過ぎて死んでしまうのでほんとに気をつけるよう厳命しなきゃならない。


「ふぅ。次はなに?メルバ。」


「掃討作戦の報告が来ていますね。」


「どれどれ。」


冒険者をしこたま集めてローラー作戦で調べて何も出なければ終了するそうだ。存分にやって欲しい。ふう。今日は忙しかった。王様って大変だなぁ。今日の晩ご飯はなんだろうな。















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