今日の仕事と、昨日のこと
食堂のクロスを取り換えるときは、いつもドキドキする。
ハウアーを色っぽくからかうスネイキーが、ここから出てくることが多いからだ。
だが、実際にクロスをはずしても、大きく長いテーブルの下には、誰もいない。
「スネイキーさま、ここにジュースを置きます」
グラスに、果物をしぼったものを毎朝飲みたいというので、毎朝それを作ってテーブルに置く。
新しいクロスを取り出してかけなおすときには、グラスは空になっている。
今日は誰の畑を手伝いに行くんだっけ?
相手の顔を思い出し、畑の景色を思い浮かべる。
こういうふうに考えるのは、すんなりいくから得意なのだ。
きのうは、自分をここまで連れてきた《クアット種族》の男の家に寄った。
作業を手伝いに行ったのではなく、この城に来てから『どうしてる』、とか、『ホーリーはどうしてる』、とかいう話をさせられ、最後に《野菜》を持たされた。
その《野菜》を、しっかりと食事に使うよう言い渡されたとき、自分はホーリーと一緒のテーブルで同じ食事をとっていると伝えた。
そんな扱い初めてだったので、ちょっと興奮気味に話したそれに、顔をしかめた相手は何か言いたそうにしたけれど、黙って肩をたたくだけで、早く帰れ、と言った。




