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セレモニーが始まる。
神殿前にステージが作られている。
神殿のホールでは、全員を収容できなかったみたい。
神殿前の公園でも、人があふれている。
こんなたくさんの人の前に立つなんて、初めてだ。
ちょっと緊張してしまう。
まず、ニャーニャさんが壇上にあがる。
会場はすごい歓声に包まれる。
すごい、音って聞こえるだけじゃなくて、物理的な力なんだ。
これだけの人の声が集まると会場が揺れるような感じがする。
「みなさん!
今日のこの日を迎えられたことを神に感謝しましょう」
ニャーニャさんは落ち着いて、猫の手ポーズを取る。
「ついに、ニャニャーさまと神官さまが降臨されました!」
歓声があがる。
いや、神官じゃないし…
「これから、神官さまを紹介しますが、その前に王様から一言いただきます」
でも、マイクもないのによく通る声だ。
僕は声が小さいから、大声なんて魔法があればいいな。
魔法の欄に『大声』が現れる。
ホントに猫魔法は便利だ。
でも、できることとできないことがある。
この前、蘇生を作ろうとしたけど、できなかった。
これで、作れる魔法にも限界があるのだ。
王様が壇上にあがる。
「国民の皆様。
今日のこの日を迎えられたことを祝福します。
そして、これから神官さまとニャニャーさまを紹介しましょう」
こっちも大きな声。
オペラ歌手のようなお腹からの声。
そういえば、戦国時代とか武将がみんなの前で喋るときどうしたんだろう。
何万って軍勢だったんだし…
まあ、いいけど…
「わたしも、先日お会いしましたが、聡明でやさしいお方です。
この度、ニャニャーさまがみなさんを浄化したいとおっしゃるので、このようなことになりました。
近年、バーミリオンはかつての勢いをなくしています。
町には貧困がはびこり、治安もわるくなっています」
芝居のような喋り方で、国王は演説する。
「最近、この国に山賊団が攻めてきたのをご存知でしょうか?
200人以上の山賊団。それをニャニャーさまが退けてくれたのです。
みなさんたちの知らない間にです。
その戦利品のほとんどすべてを受け取らず、国民のために使って欲しいをおっしゃいました」
また、大歓声。
会場が揺れる。
「バーミリオンの未来は明るいです。
200年ぶりにニャニャーさまが降臨したのですから。
それでは、ニャニャーさまと神官アヤトさまを紹介します」
僕は舞台の横から、壇上に上る。
猫たちは、猫の姿に戻っている。
シロはぼくが抱いて、ミケはニャーニャが抱いている。
僕たちは、今まで以上の歓声につつまれた。




