45
(アヤトサイド)
大聖堂って感じの建物。
入ったら、1000人位は入れそうなホール。
天井の絵やまわりを囲む彫像は猫一色。
祭壇の中央には金色の招き猫。
まさにニャニャーの総本山って感じだ。
僕らの世界で言ったら、怪しげな新興宗教の教会って感じ。
ぼくとクロはシャールに案内されて、祭壇の裏の扉の中に。
「ようこそニャニャー様に神官さま…
お待ち申しておりました」
白く金色に輝く法衣の初老の男が恭しく挨拶する。
「はじめまして、アヤトです。
べつに僕は神官ってわけじゃないんですが…」
「いえいえ、ニャニャーさまと一緒にここに来られたらしいですね」
「ええ、こっちのクロと…
僕の世界では猫っていうんですが…」
「わたしは、ミーニャ教教皇ゴロゴ2世です。
ミーニャ教の代表をさせていただいています。
しかし、これで役目も終わりかもしれません…
神官さまが現れたんですから…
わたしたちは、神官さまとニャニャーさまが現れるまで、ここを守ることが役割に過ぎないのですから」
「いえ、僕はそんなことは…」
「それではニャニャーさまに会わせていただきますか?」
「えっ、こっちのがクロだけど…」
クロは子供の姿のままだった。
クロはそれを察して、クルンと一回転すると猫の姿になる。
「ニャー」
クロが一声鳴く。
「子供がニャニャーですか?
これは変身の魔法かもしれないですね」
「いえ、こっちが本当の姿です」
「あなたも本当に神官さまかどうか…」
「だから僕は神官じゃないですよ」
「そうですよね。あなたには、神官様らしい威厳が感じられません。
それにニャニャー様も子供を変身させたものかもしれません。
これでは、このミーニャ教をお任せするわけには行きませんね」
「だから、僕はミーニャ教なんてどうでもいいんです。
できたら、町はずれの教会の裏の家を借りられればそれでいいんです」
「そういうことですか。
しかし、あの教会はニャニャー様と神官様の住んでいた場所…
そんなに簡単にお貸しするわけにはいかないんですよ」
「そうですか。
しかたないです。他の不動産を当たります。
他にも国はありそうだし…」
「少し待ってください。
あなたは神官じゃないかもしれませんが、そちらのクロ様はニャニャーさまかもしれないじゃないですか」
「うん、猫だけど…」
「では、あそこに住む権利はありますね。
それでは…」
教皇は僕にひとつの条件を持ちかけた。




