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門に到着する。
シャールもさすがに武人だけあって、僕と同じくらいのスピードで歩いている。
今の僕はアスリート級だし、この子もかなりの身体能力がある。
門番にシャールが挨拶すると、門番たちは最敬礼をする。
それを見ると、騎士団の団長であるっていうのが本当だってわかる。
そうじゃないとただの食いしん坊な少女にすぎないのだから。
僕の腕には、人間に変化したクロ…
3歳児くらいの可愛い男の子になる。
猫耳だけは隠せないのか、髪の毛の間から大きな黒い猫耳が生えている。
あと、さすがにクロだけあって、賢そうな子供になってしまう。
シャールのおかげで、フリーパスなのか。
他の人たちが、手続きをしているのを尻目に、すぐに通してもらえる。
門を抜けると、石造りの町。
思ったよりも活気づいている。
門を出てすぐに公園があり、露店を囲む人たちで賑わっている。
公園を囲むように、いろいろな店がある。
「なんか嫌な匂いがする」
クロはくんくんと鼻を動かして顔をしかめる。
そういえば…
道の端には、ホームレスのような人たちが目に付く。
まるで、都会のホームレス通りのように、ボロをまとった人々が目に付く。
この国最大の町にしては、貧しい人が多すぎるのだ…
それに、その人々の目には、光がない…
なにか、虚ろに遠くを見ているという感じだ…
クロがいう嫌な匂い、それはこの異和感のことだろうか???
それなら、ぼくにも感じられる。
この町はなにかおかしい。
でも、ぼくにはそんなことは関係ない。
僕たちは救いに来たのではない。
異世界の救世主になって、みんなに尊敬されようなんて思っていない。
僕にとって、猫たちとの生活がすべてなのだ。
そのために町に来た。
教皇に会うのはそのついでみたいなものだ。
クロが前を通ると、濁った目が動く。
こんなに可愛い男の子が歩く通りではないのだ。
もし、シャールがいっしょに歩いていないと、たぶんやばいのかもしれない。
ミーニャ騎士団の鎧を見て、襲いかかるものはいない。
警官がいるところで、襲いかかるやつはいないということだろう。
クロを肩の上に乗せる。
「どこに行きたいですか?」
シャールが僕に聞く。
シャールの態度はこの町の異常がわからないのか、普通って感じだ。
「じゃあ、素材を換金できるところ…
案内してくれるかな?」
「わかりました。商業ギルドにご案内します」
そう言うと、僕の手を持って歩き出す。
ぼくは、そのままシャールに連れられて、公園を抜ける石の道路を歩いて行った。




