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オタク合体ロボ発進…きっとできる…かな…たぶん…  作者: 双鶴


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19/25

第19話 外装試作

旧準備室。

机の上には、昨日決まった“外装デザイン案”のスケッチと、

真が持ってきたプラ板・発泡素材・工具が並んでいる。


蒼

「よし! 今日は“外装試作”だね!」


理人

「いや、試作とは言ってない。

 “試作っぽい何かを作る日”だよ」


真

「……作る」


蒼

「毒島くんの“作る”は信頼できる」


理人

「いや、信頼できるけど……

 まずは“どの部分から作るか”決めよう」


蒼はスケッチブックを開き、

昨日のデザイン案を指差す。


蒼

「まずは“胸パーツ”から作ろうよ。

 ここがロボットの“顔以外のアイデンティティ”だから!」


理人

「いや、胸厚くしたら重心が死ぬって昨日言っただろ」


真

「……でも、胸は大事」


蒼

「毒島くん、それは名言」


理人

「いや名言じゃないだろ」


蒼は発泡素材を手に取り、

胸パーツの形をざっくり切り出す。


蒼

「こんな感じでどう?」


理人

「お、軽いし悪くない。

 これなら重心もそこまで上がらない」


真

「……削る」


蒼

「毒島くん、削りたいだけじゃない?」


真

「……ちょっとある」


理人

「正直でよろしい」


三人は胸パーツをロボットのフレームに当ててみる。


蒼

「おお……なんか“ロボットっぽい”!」


理人

「いや、まだ板だよ」


真

「……でも、好き」


蒼

「毒島くんの“好き”は世界を救う」


理人

「救わないだろ」


蒼は次に肩パーツを作り始める。


蒼

「肩は丸くしたいんだよね。

 ロボットって肩が丸いと“優しさ”が出るんだよ」


理人

「いや、丸いと重い」


真

「……丸いの、好き」


蒼

「毒島くん、丸いの好きなんだ」


理人

「いや、毒島は何でも好きなんだよ」


蒼

「でもさ、今日の美術の先生も言ってたじゃん。

 “丸は安心の形”って」


理人

「言ってたな。

 “角は緊張、丸は安定”って」


真

「……丸、安心」


蒼

「ほら! 丸は正義!」


理人

「いや、正義って何だよ」


蒼は肩パーツをロボットに取り付ける。


蒼

「よし、これで胸と肩が完成!」


理人

「じゃあ、立たせてみるか」


真

「……立つ。たぶん」


蒼

「毒島くんの“たぶん”は希望」


理人

「いや、希望じゃなくて不安だよ」


三人はロボットをそっと立たせる。


ロボットは――

一瞬だけ立ち、

次の瞬間――


ガシャァァァン!!


蒼

「倒れたぁぁぁぁ!!」


理人

「いや、そりゃ倒れるだろ!

 胸と肩つけたら重心上がるんだから!」


真

「……でも、かっこよかった」


蒼

「毒島くん!?」


理人

「いや、気持ちはわかるけど!」


蒼は倒れたロボットを抱き起こしながら言う。


蒼

「でもさ……

 倒れたけど、

 “ロボットの形”になってきたよね」


理人

「まあ……形にはなってきたな」


真

「……好き」


蒼

「毒島くんの“好き”は正義」


理人

「いや、正義って何だよ!」


蒼

「じゃあ次は“軽量化”だね。

 この外装をどうやって軽くするか考えよう」


理人

「そうだな。

 軽くして、強くして、倒れないようにする」


真

「……削る」


蒼

「毒島くん、削る気満々だね」


理人

「じゃあ、次のテーマは“軽量化地獄”だな」


蒼

「地獄って言うな!」


真

「……でも、地獄」


蒼

「毒島くん!?」


三人の笑い声が、

倒れたロボットの横で響いた。


その音は、

“次の試練”の始まりだった。


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