始まり
俺の名前は影谷裕也、高校2年の平凡な男だ。運動神経がいいわけでもなく、勉強ができるわけでもない。ましてや恋愛コメディの主人公にいがちな可愛い幼馴染なんてものはもってのほか。これはそんな俺の普通じゃない普通じゃない物語だ。
俺の日常が壊れた。普通の日常が。今日もいつもと同じように普通に下校していた時、俺は何か違和感を感じ振り返った。もちろんそこには誰もいない。いつもなら人が通らないような道を通っていたにもかかわらず背後から何か近づいてきているようなそんな感じがしたんだ。俺は怖くなって走り出した、いつもなら気にしないのに。もうすぐで道を抜けられる、そう思った時、
「すみません…」
後ろから老婆の声がした。俺は恐る恐る振り返った。この時に戻れるなら俺は絶対に振り向かない。この老婆のせいで俺の日常は壊れたんだ。
「お兄さんすいません、少し道を聞きたいのですが…」
「えっ、あっ、はい、何でしょうか…」
「東山病院はどこですかね?」
「東山病院ですか?それなら…」
案内しようとした時、急に俺の視界は真っ暗になった。意識が眩む瞬間老婆の声がかすかに聞こえた。
「こいつは成功だといいね…」
俺の意識はそこで途切れた。
目が覚めたとき俺は病院だった。
「先生!意識が戻りました!」
「ここは…?」
「よかったわね、あなた3日ほど意識がなかったのよ?」
「3日も…?」
「そうだよ影谷くん、君は3日も眠っていたんだ。特に体に異常はないんだが一向に目が覚めなくてね、君の両親はとても心配していたよ。実は君のことを見つけて介抱してくれた人がいてね、それのおかげで大事には至ってないよ。ただ…」
「ただ、なんですか?」
「実は君の症状は熱中症にちかかったんだ。」
「えっ?」
「冬に熱中症なんて珍しくてびっくりしたよ。まあ元気そうだしよかった。君は明日には退院できるからもう少し我慢しててね。」
その日の晩
「冬に熱中症か…、ついてないな…。」
そんなことを考えていると、 ガッシャーーーーン!!!!
「うわっ!びっくりした!」
ガラスが割れるような音がした。辺りを見回したが何か割れたわけでも落ちたわけでもない。
「俺の気のせいかな…」
俺はそのまま眠りについてしまった………。




