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【44】dot monster-1




◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️



10月25日



 今まで8月から大人しくしていたポルカドット611に動きが有り。僕は水谷からの電話を受けている。


「幸島岳大君。Tube Lineにポルカドット611が新しく動画を上げているので見てください。暫く探偵のアルバイトはお休みです。ぺチコさんがGreen Shark Challengeを食い止めたご褒美にボーナスを振り込んで居ますので、それでマリアさんと遊んでいてください。また連絡する時に来てください。では。」


その様な話をされて。僕はポルカドット611の動画を開いてみた。画面にはコンピューターグラフィックスの水玉模様の猫を模したキャラクターが丸くなって寝ている。そして起き上がると宇宙空間で、まあるい地球の上で球乗りの様にポーズを取り。


「ぼくの名前はフリー今回のテーマは『こっちから』。うん。探偵の水谷珠樹って人間が僕の邪魔をしている。今度はこっちから攻める番だからね。楽しみだねー。『dot monster』が君をカラフルな水玉に変えて上げるよーじゃあねー。」


そこで画面は暗くなり真ん中に『polcadot611』の文字が現れると動画は終わった。水谷はポルカドット611の標的になった事を知って周りを捲き込まない為にも。僕が近付く事を避けたのだと理解した。



▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲



水谷は煙草を吸いながらポルカドット611の動画を見ていた。


「この『dot monster』ってのが何かしてくる訳ですね。存外律儀なもんですね。」


そう呟くと。水谷は『dot monster』に付いて調べる事にした。そして検索していた所で事務所の呼び鈴が鳴り、水谷はドアへと近付き覗き穴から覗き見ると宅配便の配達であった。差出人の宛名にも心当りは無く。完全にフラグである。しかし水谷は宅配便を受け取ると、とりあえずソロリとソファーの所のテーブルへと10センチ四方の段ボール箱を置いた。


 このサイズであれば爆発物であっても致命傷には成らないで有ろうと踏んで。1回離れた壁に投げ付けてみた。しかし数分待っても何も起きないので水谷は段ボールを開けてみた。しかし段ボールの中には封筒が入っており


『始めまして水谷珠樹さん。僕はdot monsterと言います。これからポルカドット611様を妨害する貴方の命を狙いたいと思います。』


そう書かれており。水谷は筆跡やインク、紙質を確認するが特別な物は無く。しかし、この事務所の位置はバレている事から速やかに移動しようと考えた。水谷はノートパソコンとスマートフォンを持ちバッグに荷物を纏めて事務所を出ようとした。


 ドアを開けて階段を見ると、そこは既に火の海になっており。水谷は


「フラグ通り。窓を開けて逃げるか裏口に回るか......。あれが有りましたね。」


商店街は人通りが多く直ぐに火の手は発見されて消火器や水の入ったバケツを持った人々が集まったが。いきなり爆発音が鳴り白い粉煙が上り炎は瞬く間に消えた。


「ガラス片と油から見て火炎瓶ですね。水をかけてたら終え広がってましたね。さすが海外性の消火ボール。一発で消えましたね。」


そう言いながら。水谷は集まった人達と話しながら消防と警察が来るのを待ち事情を説明すると商店街を後にした。火事場に放火犯が残るのは自分の行動の成果を確認する承認欲求に近い物でその上、水谷を狙うのであれば今後の動きも知りたく必ず見ていると思いチェックしたが。現場に居たのは商店街の面々ばかりであった。それならば離れた位置から確認している可能性が1番高いが。ここで発見し捕まえようと思えば犠牲者が出る可能性が高いので水谷は、動きを捉えにくいタクシーに乗り込み商店街を後にした。


 

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