絶望は知ってる者程大きくなる
後ろを向く。そこには神とは思えないような小さな男の子がいた、だが、この圧は変わらない。魔王様のような強い圧だった。
「こんにちは。僕はこんな感じだけど神だ。分かるよね。じゃ、魔都門の改造、してくれる?」
「するわけないだろう。というか何で改造をするんだ。」
とりあえず時間を稼げ、魔王様が来るはずだ。
「あぁ、そうだね。簡単だよ。魔都門の制限、全部壊してこの魔都にいる魔族全員対象にしてほしいんだ。」
「そんなことできない。魔都門は最大三つまでしか出ないし、容易く改造なんてできない。」
「だから言っただろう。君の娘は何時でも殺せるんだ。前、魔王が死んだと思われていたとき、君は地位と娘のために魔都全部を売ったんだろう。それと同じことだ。というか、そんなすぐわかる嘘をつくな。君の異常改造の魔法ならできるだろう。」
異常改造を知っている?だが、私の魔法でも魔都門の改造をすれば反動で十九八九死ぬ。
「ふざけるな。同じなんかじゃない!魔都門の制限を解除すれば魔王様やレイ以外は全員死ぬ。だがあの時は違う、降参しなければ、魔族という存在が人間によって滅ぼされたはずだ。私は魔族を守るためにはあの判断をしなければならなかったはずなんだ!」
そうだ。地位や名誉じゃない、私は魔族を守るために……
「???醜い、醜いな。君は死を恐れたんだよ?あの勇者に恐れたんだ。確かに娘を守る気持ちもあったのかもしれない。だけど、魔族のために?守るため?頭おかしいの?じゃあ死ね。君が死ねば魔都門を改造できる存在はいなくなるよ。」
「っ……」
「死ねないだろう。じゃあ改造しろよ。早くしろよ。娘も君も殺すぞ。」
ドガン!!
両隣からレイとリズが壁を破壊して現れ、神に武器を振るうが避けられる。
「!駄目だミカが殺される!」
「?ミカちゃんは保護してもらってるよ。」
そうレイが言うと目の前の神が舌を出して笑う。
すると、リズとレイは合図も交わさず、同時に神へ走り出した。
「君等とも話したいんだけど……」
神が余裕そうに話し出すと、リズかこっちに向く。
「セイ、改造!」
!床に手をつき、神の周りの床を改造し、捕らえるがすぐにこわされる。しかし、リズとレイはものすごい速さで攻撃し続け、それに合わせて床を改造して神を捕らえようとする。だが、
「ねえ、知ってる?僕は闇の神なんだ。確かに僕は光神より信仰されてないけど神の力は信仰心だけじゃないんだ。僕がそんなに弱かったら光神がいない今、異壊神の侵攻も止められてないしね。光神が希望なら僕は絶望、希望も持つ者の絶望は大きいし、絶望を知る者は絶望が大きく見えるんだ。」
消えた。なんの予兆もなくリズもレイも消えた。
「これだから戦いが楽しい奴は嫌なんだよ。でもやっぱり強かった。あっ、殺してないから大丈夫だよ。」
「じゃ、門を改造して。娘はいなくなっちゃったけど、改造しなかったら君を殺す。……………………あーあやっぱりだめか。まぁいいやプランBだね。でも」
そう言い終わると、神の上に魔法陣のようなものが現れた。そして、魔王は天井を壊しながら現れ、魔法陣を破壊し、その勢いのまま神を踏みつぶした。
そして、その瞬間それは現れた。神のように美しい容姿とオーラをした存在が美しい声で「ありがとう」と言って。




