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下世話なあの娘が正直初心可愛いくて仕方ないから彼女にしたかったのに嫁になった  作者: 爆微風


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お邪魔してもいいかな



 19




 なんだか、あっという間だったデート。

 楽しかったなぁ。

 伽耶ちゃんに選んでもらった服と、生活雑貨の店で買った小物を提げて帰宅する。

 自転車を降りて家に入ると、妹の声がした。


「わ~っ、そりゃキツイよ~っ」


 玄関に靴が二足多いから…… 友達がまだいるんだな。


「ただいまーっ」

「あっ、あにぃだっ」


 リビングから飛び出してきた我が妹は、勢いをそのままに肩から体当たりをしてきた。

 いつも通りに受け止めて、頭を撫でる。

   挿絵(By みてみん)

「お帰りんさぁい。ちゃんとイチャイチャしてきた?」

「ちゃんとの意味が分からねえが、ただいま」

「おみやげ、有り無し、どっちかな」


 手に提げた紙袋を見て、からかい笑いからコビコビ笑いに変身か。

 ういヤツめ。


「こっちの中に、アリだ」

「いやったあぁ」

「小袋の方は母さんのだからな」

「開けて良い?」

「まだ、友達居るんだろ」

「いるよ、夕飯食べてってもらうの」


 喜んでくれるのは嬉しいが、玄関で騒ぐのはダメだぞ~。

 頭を掴み、少し乱暴に撫でて止める。

 こちらを見つめて、にこっとされると兄は強く言えないんだが。


「そっかそっか、じゃあ僕は挨拶だけしたら夕飯ずらすか……」

「えっ、やだ、一緒に食おうよ」

「バッカ、妹の友達と一緒の夕食なんて、何したらいいか分からないだろうが」


 年下女子と、何を話せってんだ。

 そりゃあ苦行だな。

 まぁ、今は気分が良いから、やれないこともないかも。


「何か喋れなんて言わせねーからぁ」

「ホントかぁ?」

「ホントだ、ストクリ2時間かける」


 ストクリこと『大乱暴ストマック・クリティカル2』は香里が好きなゲームだ。

 カテゴリーが『ハチャメチャボディブローアクション』だと書いてあったが、まあケンカバトルだね。

 僕はコントローラーを壊しちゃったから、2はやってない。


「兄は、賭け事嫌いだよ」

   挿絵(By みてみん)

「じゃ、じゃあ洗い物一週間……」

「賭けるなってんだ…… まぁいいか」


 妹の頼みごとには、応えなきゃならないのが兄のルールだ。

 仕方ない、まずは挨拶だ。

 リビングに顔だけ覗かせ、声をかけた。


「え~と、初めまして……?」

「はっ、初めましてお兄さんッ」

「初めまして!」


 頑張って元気の良い返事を返してきたのは、スポーツマンぽい丸坊主と、真面目の畑から収穫されたばかりの様なメガネ君だった。

 ……二人とも…… 男子…… だと……?


「聞いてないよ、香里ぃ!?」



 ☆



伽「あはははは、じゃあ、オトコノコ二人からお兄さんと呼ばれちゃったワケね(°▽°)☆」


桂「笑えないよ…… 香里が彼氏候補を連れてくるなんて……」



 実際はどうだか知らないが、少なくともあの二人は張り合っている感じだった。

 兄としては、見守るだけだが……。



伽「香里ちゃん、モテるのねー…… でも、あんまり睨んじゃ駄目だよぉ( -_・)?」


桂「いや、それが二人とも良いヤツでね……」



 丁度聞きたいことがあって、二人とは色々と喋った。


 ……香里が解決したらしい、中学不審者侵入事件。


 その詳しい経緯が聞けて、僕としては有り難かった。

 なにせ、当事者のハズの香里が、


『学校に迷い込んだ仔ニャンコ追っかけてたら変なオッサンが飛び出してきて蹴っ飛ばしちゃったら誉められた』


 という…… 要領を得ないものだったから。

 なんとなくは分かるけど、妹よ……。



伽「二人ともお姉さんがいて、被害にあってたから解決してくれた香里ちゃんに恩がある、っていう…… 口実ね( ^ω^)」


桂「やっぱり、そう思うよな…… でも何か、苦労をさせてるッポイのが見えて、強くは言えないんだよ……」


伽「香里ちゃん、話を聞くだけでも元気の(カタマリ)だもの(*ゝω・)ノ」


桂「あれは『おてんば姫』だと思うよ」



 だとしたらどっちかが神官で、もう一人は魔法使いだな。

 苦労をかける様が、目に浮かぶ。



伽「とっころでー、明日はヒマある?( ´△`)」


桂「あるよ、一日中」



 元々、今日の予備日だったから。

 何もないから…… 何しようか。



伽「やったぁ、じゃあ、遊びに行ってもいいかな(゜ロ゜)?」


桂「……家に?」


伽「うん、今の話を聞いていたら、お家訪問とかも楽しそーだなぁって思って(^3^)/」



 これは…… 俗に言う伝説の『お家デート』か!

 そりゃあ、楽しそうだ。

 伽耶ちゃんが居て、楽しくないワケがない。


 だけど、僕としては、そこはダメだ。



桂「…… 二人きりに、なっちゃうけど」


伽「二人きりだと、ダメなの(*´Д`*)?」


桂「誰にも、アピール出来ないし」



 あっ、悲しくなってきた。


 誰かに見せる為のお付き合いだから。


 偽物だから。


 胸の真ん中がじわりと冷たく、頭の中が熱くなって。

 誰に対してか分からず表情が強張(こわば)る。


 ただ、その理屈は、伽耶ちゃんにより吹き飛ばされた。



伽「うるせぇやい、お邪魔させろ~( ゜ 3゜)」


伽「もしくはウチ来る( -_・)?」


伽「わたしは桂くんと一緒の時間が楽しいの(;´Д`)ハァハァ」


伽「щ(´Д`щ)カモ-ン」



 ……敵わないなぁ。

 下ネタに走りがちだが、伽耶ちゃんの優しさ、気配りに幸せを感じ、しかしどうしたものかと考える。

 ……ウチには明日、誰も居ない。


 …… …… …… ……。


 う、うん、伽耶ちゃんの家に行こう。

 いけない妄想を押しやって、返事を書き込む。



桂「じゃあ、伽耶ちゃんちにお邪魔してもいいかな」


伽「ッシャアぁ( -`Д´-;A)」



 ……これは、OKなのか?



伽「あっ、ごめん、どうぞどうぞ(*´∇`*)」


伽「場所は分かる?(ó﹏ò)」


桂「あ、近くまでしか分からない」


伽「んん、じゃ、明日は外で待ち構えるから☆( o´ェ`o)」



 明日の予定が、いきなり決まって。

 ……お家デートぉ……。


 未体験が、目白押しじゃねぇか、どうすんだ。





評価、誤字脱字のツッコミ、ブックマーク☆


お待ちしています(*´∇`*)☆

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